あと1センチの恋

あと1センチの恋

『あと1センチの恋』は2014年に公開された、イギリス・ドイツ合作の恋愛映画。監督はクリスチャン・ディッター、脚本はジュリエット・トウィディが務める。出演者にリリー・コリンズ、サム・クラフリンがいる。原作はセシリア・アハーンの『愛は虹の向こうに』。
リリー・コリンズ演じるロージーと、サム・クラフリン演じるアレックスという2人を取り巻く恋愛模様を描いた作品。ロージーとアレックスはお互いを想う気持ちをなかなか打ち明けることができず、長い間すれ違い続ける。

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あと1センチの恋のレビュー・評価・感想

あと1センチの恋
10

電車の中で見るのはお勧めしません。

幼馴染の男女が織りなすラブストーリー。
設定としては「よくあるパターン」です。そのため、さほど期待せずになんとなく帰り道の電車の中で見始めました。
しかし、これが間違いでした。気づけば車内でボロボロ泣いています。本当に素敵だった…。
ここから若干のネタバレを含みます。
2人は昔からの幼馴染。お互い好きだけど、いつもタイミングがすれ違う。
好きだと気づいた時には相手に恋人がいたり…。
そしてそのままヒロインは、別の男性との間に子供を産んでしまいます。
もう2人のラブストーリーもここまで。そう思われましたが、ヒロインの相手は生粋のダメ男。そのままシングルマザーになります。
そんな彼女を支えたのは彼。そうしているうちにお互いがどれほどお互いの人生に必要な存在だったのかに気づきます。
そして子供も2人の恋が成就する手助けをします。
最後には2人結ばれます。
ここまでのストーリー、ありがちな設定です。
それでもこの映画の作り込み方が良い。感情にどーんと入ってきます。気づけば号泣。
2人がすれ違い、そして両片思いをして。それでもここまできたなら恋人になるのもこっ恥ずかしい。そんな複雑な感情をうまく描いている作品です。

あと1センチの恋
10

人生におけるタイミングの重要さを改めて感じる映画です。

リーリー・コリンズ演じるロージーと、サム・クラフリン演じるアレックスは幼馴染の2人。
これは友達以上恋人未満というよくある設定の男女のお話。

同じ大学を目指して勉強に励んでいた2人だったが、ある事件が起こる。
プロムの夜、ロージーはクラスメイトの男の子と一夜を共にしてしまい、そのまま妊娠。
大学進学を諦めたロージーは育児のために地元に残ることを決断する。

アレックスは産まれた子の父親代わりになることを決めるが、まずは合格した大学へ進学した。
離れて生活を続ける2人だが、お互いを思いやる気持ちは言えないまま時は過ぎて大人になった…。

タイミングの重要性を強く感じさせる作品です。

相手の大切さに気付き、気持ちを伝えようと思った段階では時すでに遅し。
幼いころからの胸に秘めた思いがありましたが、お互いなかなかそれを言葉にすることができないのです。

ロージーとアレックスの、「気になる」「好き」「愛してる」と互いを思う気持ちの変化。
しかし気持ちの段階のタイミングにずれがあり、なかなか結ばれることのない2人。

毎回切なく、タイミングの悪さを恨むしかありません。
このすれ違いは作品の中で何度も描かれていますが、見どころです。

あと1センチの恋
8

とんでもなくすれ違う2人

これはある幼なじみ2人のお話です。2人は小さい頃から一番の親友として生きてきました。
お互いの誕生日には隣でお祝いをし、嫌なことがあったらすぐに話し、嬉しい時は一緒に笑いました。
そんな2人は主人公ロージーの誕生日に酔っ払ってキスをします。
このキスで、お互いの本当の気持ちに気づくのです。
ですがここからがすれ違いの始まり。ロージーは次の日には記憶をなくし、そんなロマンチックなキスのことでさえ忘れていました。
恋だったんだ!と気づいた相手は、度肝を抜かれ、無かったことにされていると思ってしまいます。
そこで卒業パーティーのパートナーを決める時期に。
ロージーはイケメンの遊び人にパートナーを誘われてぬか喜び。すぐに報告をすると、相手も女の子とパートナーに。
その卒業パーティーの夜に大事件が。
その事件からロージーの人生は一転します。親友と2人で思い描いていた人生は送れない、と諦めてしまったロージー。
何も知らない親友。
この2人が結ばれることはあるのでしょうか。

ざっとこのようなお話ですが、なぜこれがそんなにいい映画かって。
まず主人公のロージー役のリリーコリンズさんが、めちゃくちゃカワイイ!!笑
と言うのは置いておいて、このようなすれ違いに悩んだ人って少なくないと思うんです。
ああ、こんな恋愛したな、これからしたいな、なんて思えるそんな作品です。
2人のすれ違いにハラハラしながら、楽しんでみてみてください。

あと1センチの恋
7

じれったい幼馴染との初恋物語

この映画は洋画なのですが、日本人にすごくウケがいい作品だと思います。恋愛の構図が、私たち日本人にも共通する部分があるからです。ヒロインのロージーと、幼なじみのアレックス。二人は幼いころからずっと一緒に遊んでいました。男女を意識するようになったのは、アレックスに新しい彼女が出来てから。二人は同じ大学を目指していましたが、ロージーは妊娠してしまいます。相手の男は行方をくらませてしまい、ロージーは、アレックスに打ち明けられないままシングルマザーとして生きていくことになります。でも、結局バレてしまい、アレックスはロージーのパートナーとして生きていきたいと言ってくれるのです。この辺は、ちょっと強引な展開かなと思いましたが、二人が結ばれてほしいという思いで見ていたのであまり気にせず流しました。しかし、アレックスには彼女がいました。ここら辺から、二人の思いがすれ違います。ロージーがアレックスを恋しくなると、アレックスはほかの彼女と過ごしていたり、逆にアレックスのラブレターがロージーに届かなかったり…。実はこの映画には伏線があって、ロージーとアレックスが学生の頃、二人はキスをしているのです。アレックスは覚えていますが、ロージーは酔っていたので覚えていません。こうして最後まで、二人はもつれあいながら、アレックスは離婚も経験し、最後は互いに素直になります。そして結ばれる、といういわゆる「ムズキュン」映画です。恋愛映画にどっぷり浸りたい人にはおすすめです。

あと1センチの恋
8

もどかしさ満載の恋物語

幼い頃からなんでも話し合えて、どんな時でも一緒だった幼馴染の男女の恋物語です。お互いの気持ちに薄々気付いてはいるものの、怖くて気持ちを伝えられず遠距離になってしまいます。それぞれを想い合いながら違う人との関係を持ったり、たまに会いに行ってみたり、近況報告をしたり、いつでも頭の片隅にはお互いの存在がある2人の姿に、観ているこちらがもどかしさを感じてしまいます。思いがけず子どもができてしまってことも、結婚することになったことも、離れている間に起こるすべてのイベントに関してはしっかり報告をしていました。おめでとうと声を掛けるも、なぜその相手が自分ではないのかと辛い思いをする場面も何度も出てきます。それでも何とか前を向いて生きていく強さや、周囲の人々の温かさを知りながら高校生だった2人は大人になります。あの時ちゃんと伝えていればとか、違う道を選んでいればとか、誰にでも必ずある後悔を上手に盛り込んでいる作品なので、誰が観ても共感する部分があるのではないでしょうか。しばらく連絡を取っていないあの人は元気かなと、観終わった後思わず誰かに連絡したくなるような素敵な作品でした。恋の酸いも甘いも一気に感じられるので、特に女性の方にオススメです。