かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War

『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は赤坂アカによる漫画作品。通称『かぐや様』。『ミラクルジャンプ』にて2015年6月号から2016年2月号まで連載され、その後掲載誌を『週刊ヤングジャンプ』に移し、2016年17号から2022年49号まで連載された。全28巻。2019年にはテレビアニメ化もされた。2020年1月、第65回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、全世界でのシリーズ累計発行部数は2022年12月時点で2200万部を突破している。
将来を期待された秀才達の集う名門校「秀知院学園」。その生徒会メンバーである副会長の「四宮かぐや」と生徒会長「白銀御幸」はお互いに惹かれあっているものの、高すぎるプライドが邪魔をして半年経っても告白することができないでいた。素直になれない2人は、「恋愛は好きになった方が負け」と、いつしか自分から告白することを「負け」だと捉え、「どうすれば相手に告白させられるか」という策略を巡らせる新感覚ラブコメディ。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is Warのレビュー・評価・感想 (2/2)

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かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

魅力的なキャラ・どんどん発展していく関係性

登場する多くのキャラクターに優しさと強い意志を感じ、大変魅力的です。特に藤原書記のコメディリリーフとしての活躍は他の作品になかなかみられない独自性だと思います。他のキャラクターが真剣に恋愛や人生のトラウマと向き合っていく中、一人我が道を行き、ひたすらにコメディ空間を生み出す能力は必見です。ラブコメのコメディ部分は彼女が担っていると言っても過言ではありません。
加えて、話数を重ねるごとにキャラクターの新たな一面が見えてくる作品です。会長のポンコツ、かぐや様の浮世離れ、石上会計の成長、伊井野監査のメンヘラ気質と、初登場時には想像もできなかった一面が後から発見され、またそうした一面がキャラクターの魅力に大きく貢献しています。

また、話の舞台も生徒会室から学校、家庭へと広がっていき、キャラクター同士の関係性も発展していきます。ただのサブキャラ・モブキャラかと思いきや、その後メインキャラにしっかりと関わり話の中心になったりなど、次の展開はどうなるのか、続きが気になる作品です。石上会計の体育祭編、会長とかぐや様の文化祭編をはじめ、それまでの伏線を回収しながら物語が展開されていく様は、圧巻の一言です。
シリアスとコメディの配分も絶妙で、お互いを活かし合っています。シリアスな話も決して陰鬱なものではなく、救いのある、優しさに溢れた物語です。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

腹を抱えるほど笑え、ラブコメ要素のキュンとくる場面もある

本当におすすめのラブコメアニメです。
舞台はお金持ちのお坊っちゃまやお嬢様が通う高校で、その学校の生徒会のメンバーが物語の中心です。主人公の白銀御行(生徒会長)は家は貧乏ですが、勉学一本で生徒会長にまでなっており、とても頭がいいと言えます。副会長の四宮かぐやは生徒会長である白銀に次いで勉強ができます。学校の勉学トップ2が生徒会に属しているわけですね。でもこの二人このアニメのキャッチコピーでもあるように恋愛に関しての偏差値が低すぎるんですね(笑)。
お互い異性として気はあるものの、プライドが高く自ら告白しようとは絶対にしません。二人が考えているのは「いかに相手に告白させるか」。そしてこの二人は地頭はいいので相手に告白させるために天才的(?)な作戦を仕掛け合うんですね。その作戦の内容や失敗っぷり、予想外の結末が本当に見ていて面白い!この二人の他にも個性的な生徒会のメンバーによって様々な角度からの笑いがあります。
また、笑いだけでなくキュンとくる回ももちろんありますよ!かぐやは大金持ちの家の令嬢で、普段誰かと遊ぶという経験をほとんどしたことがありませんでした。そこへやってきた生徒会でお祭りに行く予定。しかしかぐやは家の事情から執事に外出を止められてしまいます。ベッドで涙ぐむかぐやをなんとかしてお祭りに来れるようにしようとする会長…ここからはもう見てください!!笑

とにかく僕が今まで見てきたアニメで一番おすすめしたいアニメです!絶対後悔はしませんよ!
まだ見てないあなたが羨ましいです。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

かぐや様は告らせたい

私立の超名門高校に通う、超努力型の勉学の天才「白銀御行」と、生まれ持っての超お嬢様であり筋金入りの天才である「四宮かぐや」はずっと両思いであった。
しかし彼らにとって自ら告白することは敗北を意味する。プライドの高い2人にとっては相手に「告らせる」ことこそ真の勝利であり、自らが相手に告白するなどとてもプライドが許さない。そんな2人が所属するのは生徒会。
生徒会室という狭い空間を舞台に、いかに相手に告らせるかという心理戦を幾度となく繰り返していくストーリーになっています。

最初はきちんと心理戦をするのですが、徐々にキャラクターたちの重い過去や何故現在に至ったか、そしてほかの生徒会メンバーについても余すことなく語られていきます。実写化も果たしたほど人気を誇るこの作品ですが、一番の魅力は何といっても「くっつきそうでくっつかない」というドキドキ感といえるでしょう。ラブコメにおいて最も重要と思えることですが、この作品はそこにかなり重点を置いて作られています。
キャラクター同士の恋模様がどう変化していくのか、天才たちの恋愛心理戦はどう終局を迎えるのか。
とても面白い作品なので読んでいただきたいです。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
8

天才達の頭脳バトルラブコメです(笑)

「天才達の恋愛頭脳バトル」という名目で作成されたマンガ、アニメだが「頭脳バトル」の要素は途中から完全に身を潜めます(笑)。
でも、白銀会長とかぐや様の「お可愛い」ラブコメ作品としては、とても楽しく見ることができるかと思います。
生徒会長としての栄誉を得て、学年成績No.1にも関わらず生れ育ちが庶民的な家庭の努力家、白銀会長。プライドの高さから童貞をこじらせた白銀会長は「壁ダァン!」などの恋愛テクニック(?)を編み出すほどに。
そんな白銀会長を本当は心から好きで仕方ないのに口に出すことが出来ずに強がってしまうのが副会長のかぐや様。強がりが災いしていつも藤原書記にいいところを持っていかれて(本人は一切悪気なし)、心の中で藤原書記を呪う、ちょっとヤンデレ気味なところも魅力かと思います。
主人公の二人以外にも、上記の藤原書記や石上会計、早坂といった個性的な面々が多いので見ていて飽きることがありませんでした。
アニメ最終回では花火大会に行くことができなかったかぐや様のために、白銀会長が本音をぶつけてタクシーで花火を見に行くなど、ギャグのみではなく一生懸命な青春を過ごす一面も見られます。
アニメの主題歌はラブソングの帝王・鈴木雅之氏。まさかアニソンを歌うとは思いませんでした(笑)。
アニメ続編が作成されることを期待しています。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
9

頬の緩みが止まらない最高の作品

まずこの作品のテーマですが一応「天才たちの恋愛頭脳戦」です。しかし、本当は天才で恋愛ポンコツ達の日常物語です。ラブコメですが、コメディ8割!笑いが止まりません。そしてガチ恋愛のシーンが稀なだけに、不意に来るとキュンキュンが止まりません。いろんな意味で頬の緩みが止まらない作品となっています。

<あらすじ紹介>
“恋愛は、好きなった方が負けなのである”
舞台は将来国を背負うであろう人材が多く就学している秀知院学園。その生徒たちを率い纏める生徒会。会長の白銀御行と副会長の四宮かぐやのお話。
最高峰の学園のトップだけあって、白銀は学園模試不動の1位、全国でもトップクラスの成績で、かぐやは4大財閥四宮グループの令嬢、何をやってもできるという多彩ぶり。こんな2人は相思相愛のはずが、なかなか恋が進展しない。何故なら、2人とも告白された経験はあるものの恋愛をしたことがない、恋愛知識皆無のポンコツだからだ。2人は告白はされたことがあるため、相手も自分のことが好きに違いないと思い、相手に告白させるという目的で様々なことを仕掛ける。果たして2人は無事に結ばれることができるのか!という感じになっています。
メインはこの2人となっていますが、他にも魅力あふれる様々な人物が登場し、それぞれストーリーを繰り広げていきます。サブキャラの恋愛もメイン並みで、かなり推しが分かれる作品となりそうです。
この作品を読めば毎日が明るくなることが違いなし!ぜひご覧ください。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

新しい恋愛漫画

私立秀知院学園はお金持ちや有名人が通う学校です。その生徒会副会長・四宮かぐやは、日本の4大財閥のひとつ四宮家の長女で、何もやっても完璧にこなすような人です。しかし、血筋の良さゆえに他者を見下し、冷たい態度をすることが多いです。かぐやが支えるのは生徒会会長の白銀御行です。彼は一般人ですが、かぐやを超えるほどの並外れた頭脳で常に学年トップをとり、立ち振る舞いなども評価されて生徒会長を務めています。
かぐやと白銀はお互いにプライドが高いです。初めは、どうしてもというなら付き合ってやってもいいと考えてた2人は次第に、どうやって相手に告白させるかを考えるようになります。お互い惹かれあい、両想いにも関わらず進展しないもどかしさもありつつ、冷徹のかぐやが照れているところもかわいく、応援したくなってしまいます。
そんな2人の恋愛頭脳戦に注目ですが、わたしがおすすめするポイントはここだけではありません。かぐやのヴァレットである早坂愛です。かぐやと同い年でありながら、7歳からかぐやの付き人としての仕事を始めたアイルランド人とのクォーターです。かぐやを妹のように思い、かぐやに振り回されるながらも、ヴァレットの激務をこなし、変装で周りに気づかれないように行動します。かぐやが白銀のことを好きだと言えたり、素を出せたりするほどの仲ですがよくかぐやに毒を吐きます。それでもかぐやを想って行動するところが見所です。生徒会にはまだ個性豊かな人物が登場しますし、2人の恋愛がこれからどうなっていくかも楽しみです。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
8

キャラがみんな立ってる

最初、絵が苦手だなぁと思って敬遠していたのですが、どうも評判が良いようなので見てみました。
このアニメ、当たりでした(笑)。

主人公であるかぐやと御行(みゆき)の恋愛バトルです。
告った方が負けというプライドの高い両者が、いかに相手に告らせるかを毎回競いあいます。両者既に好きなんですが、認めたくはありません。頭脳バトルなんで、知らないゲームが色々出てきてそれもまた面白いです。
とにかく女子が可愛い!完璧なヒロインかぐやの照れた表情や、失敗した時の動揺する顔が魅力的です。藤原書記という天然女子が声優さんのわざとらしくないゆるふわな演技もあいまって魅力を引き立てています。ナレーターの方の煽り方もいいんです。
シリアスシーンは今後出てくるのかはわかりませんが、基本的に頭空っぽにしてキャラを楽しむために見ていいんじゃないでしょうか。一話の中に三話分がつまっていますので、特に集中することなく気軽に見ることが出来ます。また、冒頭にこのお話の概要が毎回入っているので、どの話数から見ても差し支えありません。ぜひ一度ご覧あれ!ぜひ一度騙されたと思って見てください。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

天才たちが織り成す恋愛頭脳戦

生徒会長の白銀御行。副会長の四宮かぐや。互いに片思い中の二人が「色々な手を使って相手に告白させるために頭脳バトルを繰り広げる」という一風変わったラブコメ。
二人とも頭はいいのでしょうが、恋愛に関してはポンコツ。色々と空回っているところが笑いを誘ってくるので、ラブ要素よりも、コメディ要素が強い作品です。読めば読むほどタイトルにもある「天才たち」のレッテルが剥がれていくのも笑えてきます。

一番の魅力は勢いのあるギャグ。話のセンスが抜群でコマ割・画力・展開の勢いの全てで笑かしに来ます。登場人物それぞれに一癖二癖あるので、読めば読むほどキャラクターの魅力が深まっていき、どんどん嵌っていってしまいます。
ギャグだけじゃなく、素直になれない二人のなかなか進展しない恋愛も、純愛要素が強くて、甘酸っぱいもどかしさを楽しめる作品にもなっています。だけど恋愛要素も、過去話でシリアスな要素も、その次の話でシリアスな部分をギャグに展開させるなど、何度見ても笑えます。
この漫画、10巻以上出ているのに、外れの話がほとんどないのも魅力です。2019年1月にアニメ化もしており、アニメもまた原作の面白さをすごく引き出しているので見物です。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
9

天才たちの恋愛頭脳戦?最高に頭脳の無駄遣いのポンコツたちの戦い!

将来を期待された秀才たちが集う秀知院学園の生徒会会長と、その副会長である白銀御行と四宮かぐやは、お互いのことが気になりながらも、何事もないまま時間は過ぎてしまう。
二人はプライドが高く全く素直になれない。そんなふたりはいつしか「相手にどうやって告白させるか」ばかりを考えるようになっていく。上手くいきそうでいかない二人をニヤニヤしながら見守るラブコメ漫画です。
初期の頃は会長と四宮かぐやの恋愛頭脳戦がメインとなり、いい意味でお邪魔な書紀の藤原千花の存在が良いアクセントになっています。会計の石神優が加わる頃には恋愛頭脳戦というよりはドタバタコメディ申し訳程度に恋愛要素、のような気がします。
メインの二人の気持ちは一話目から決まっていて、当然そこがゴールになるので、いきなりうまくいく訳はないですし、二人がくっついた後も長々続くような漫画では無いと思うので、新キャラクターたちが増えるたびにすこしずつ恋愛要素が加わっていくのも良いところです。

学生生活の終わりまでに、二人や周りのメンバーの恋愛模様は解決するのか、そしてかぐや様の過去の話はどう描かれるのか、かぐや様は家族との問題に決着をつけることが出来るのか?その辺りが気になる所ですが、実際の所恋愛に対して素晴らしくポンコツな登場人物たちの楽しそうな様子を眺めているだけでも楽しいです(笑)。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
9

爆笑&胸キュン必至! 天才たちの一周回ってアホな恋愛コメディ

日本有数の名門校・秀知院学園。実は両思いである生徒会長の白銀御行と副会長の四宮かぐやが、何とか相手から告らせようと、その超高校級の頭を振り絞る、知能派ラブコメディです。
書記の藤原千花からの思わぬ邪魔(無自覚)が入ったり、かぐやが勘違いしたり、御行が変なところで童心に戻ったり、彼らの距離はまさに日進月歩。百歩進んだと思ったら百歩戻っていつの間にか十歩進んでいたりいなかったり。それでもやっぱり本音では互いが好きな二人のやり取り(権謀術数)には思わず、生温かい目線で突っ込まざるを得ません。
そんな二人を中心としたお話ですが、彼ら以外にも魅力的なキャラクターは多く、コミックス1巻から登場した藤原書記、かぐやのメイドの早坂愛、3巻から登場の会計の石上優、御行の妹の圭、生徒会選挙編の7巻から登場し第二期白銀生徒会の会計監査になった伊井野ミコ、など、語りつくせないほどに登場します。
特に私個人としては石上と伊井野が、御行とかぐやの分まで青春していて、見ていて飽きないです。9巻に掲載された体育祭編では、この二人の根本的な類似が見られたのも、青春ミステリ好きの私にとっては読んでいて楽しかったです。まあ、体育祭終わっての開幕一話目ではいつものようにぐだっていましたが……。
今後も彼ら生徒会、および御行とかぐやの関係には目を離せません。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
10

アニメ化は間違いないでしょう

ジャンルとしては恋愛漫画でしょう。しかし、多くの恋愛漫画と違うであろう点は、「主人公もヒロインも、相手が好きだと認めていない」点です。
秀知院学園の生徒会長白銀御行と副会長四宮かぐやはお互い意識しあっていますが、恋愛は好きになった方が負けだと思っており、プライドの高い二人はいかにして相手を告白させるかを手探りあっています。
この漫画の面白いところのひとつは、優秀な頭脳が(失礼ですが)外部から見てくだらないことに使われている点です。
例えば、二人でトランプをする回。「勝った方は負けた方のいうことをなんでも聞く」というルールでババ抜きを提案します。しかし、そこに作戦が。お願いの条件は紳士的であることで、紳士的かどうかの決定権はかぐやにあります。となれば白銀が勝ってもお願いの内容は制限され、つまりそれはかぐやに誘導されているということになります。白銀はゲームの途中でそのことに気づきます。結局は勝利した白銀は「かぐやの持っている2枚の映画チケットのうち1つをもらう」というお願いをします。その狙いは、もう1枚はかぐやが自由に使っていい、一緒に見たいならお前の意思で映画館に来いという、打算的なものでした。
日本有数の名家出身のかぐやと、父親の会社が倒産し金銭的に苦労している白銀。二人のバックグラウンドの相違から生まれる勘違いもうまれたり、ほかにも個性的なキャラクターが勢ぞろいだったり。笑いあり、時にシリアスありの、一話たりとも飽きさせない恋愛漫画、強く推します。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
9

好きになった方が負け?天才達が一周回って面白い!日常系コメディ

物語の主な舞台は秀知院学院という名門校。そこの生徒会長である白銀御行は、副会長であり、4大財閥の一つに数えられる『四宮グループ』の本家・本流総帥の長女である四宮かぐやが好きである。白銀御行は名門校の生徒会長を務めてはいるものの、実家は平凡どころか貧乏であり、四宮かぐやとは身分からして天と地ほどの差がある。その上、この四宮かぐやというヒロインは、主人公である白銀御行を凌ぐ才能の持ち主で、大抵のことなら何でも簡単にこなしてしまう。
そんな天才少女である四宮かぐやを一体どうやって白銀御行は振り向かせるのか、それがこの作品の見所、と思いきや、そうではない。なんとこの四宮かぐや、第一巻の一話からして既に白銀御行に落とされているのだ。しかし、本作は両思いでハッピーエンドとはならない。両想いの二人は一体何をこじらせてしまったのか、付き合ってやってもいいから如何に相手に告白させるか。という分かるような分からないような拘りのもと様々な頭脳戦を繰り広げる。
頭脳戦と言っても決して大袈裟なものではなく、あくまでも日常の中で起こる些細な出来事を二人が大袈裟に捉えると言った感じで、シリアスに突入することは殆ど無い。
勿論完全に皆無な訳ではなく話が進めば少しだけ重い話も入ってくるが、決して大事件に発展することはなく、大抵三話もしないうちに元のほのぼのとして雰囲気に戻っている。
そんなこの作品の凄いところは大きな事件がなくても、そしてあらかさまなエロがなくても、読者を魅力する力を持っていることだろう。
その力の源泉はやはり魅力溢れるキャラクター達にある。努力家で他者を思いやることができる出来た主人公(でも何故か四宮かぐやの心は分からない)白銀御行。天才肌で白銀御行に惚れるまでは他者を寄せ付けなかった過去を持ち、その怜悧な頭脳で他者を容易く手玉に取る(でも何故か白銀御行には翻弄される)四宮かぐや。
他にも天然キャラの藤原千花や会計の石上優など魅力溢れるキャラクター達が数多く登場する。もしもまだ本作を読んだことがなければ是非手にとって欲しい。白銀御行と四宮かぐやを中心とした世界に、きっと貴方も魅せられることだろう。