他を圧倒するセンス!
BLEACHの最大の魅力は、作者の久保帯人が描く作り込まれた世界観と、魅力溢れるキャラクターにある。
主人公の黒崎一護やヒロインの井上織姫らが住む現世の都市、空座町。死神と無数の人間の魂魄が住む世界、尸魂界(ソウルソサエティ)そして虚(ホロウ)の住む世界、虚圏(ウェコムンド)。
これらの世界、そしてそれぞれの勢力の設定がしっかりと作り込まれているし、それらは作品内に効果的に配置され、少年漫画の王道をひた走るような激しいバトルが繰り広げられていく。
作品内には多くの死神(黒い死覇装を纏い、斬魄刀を使って戦う)や、クインシー(白い装束を纏い、弓や特殊な能力を使って戦う)が登場するが、そのキャラクターの描き分けの力がすさまじい。魅力的な斬魄刀に、個性的な容姿と台詞、バトルの間隙をついて展開される舌戦の数々。必殺技の名前もかっこいい。
単行本の表紙には最終刊の74巻以外は(この巻だけ一護とルキアのふたりが描かれている)基本的にひとりのキャラクターのみが描かれているが、そのキャラクターをイメージして書かれた詩が、単行本の冒頭に記されている。これもオシャレだ。
少年漫画の枠に収まりきらないその爆発的なセンスを、一度体感してもらいたい。