BLEACH / ブリーチ

『BLEACH』とは、久保帯人による少年漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2001年36・37合併号から2016年38号まで連載された。単行本は全74巻。2005年に小学館漫画賞少年向け部門を受賞。2009年は単行本が累計647万部を売り上げ、『ONE PIECE』『NARUTO』に続く3位を記録した。累計発行部数は1億3000万部。ストーリーは大きく分けると5編。1~8巻は死神代行篇。9~21巻は尸魂界篇。22~48巻は破面篇。49~54巻は死神代行消失篇。55~74巻は千年血戦篇。
主人公は霊感の強い高校生、黒崎一護(くろさきいちご)。彼が死神となり、仲間と共に戦いながら強く成長していく。ジャンプの王道ともいえるバトル漫画。
2004年~2012年にテレビアニメが放送。オリジナルのシリーズを挿入しつつ、死神代行消失篇までが放送された。2022年よりBLEACH20周年プロジェクトの一環として千年血戦篇が開始された。2006年、2007年、2008年、2010年に劇場版アニメーションが公開された。2018年には『BLEACH 死神代行篇』のタイトルで実写映画化。福士蒼汰が主演を務めた。2005年には『ROCK MUSICAL BLEACH』としてミュージカル化。ゲームも多数ある。

happyendのレビュー・評価・感想

BLEACH / ブリーチ
8

他を圧倒するセンス!

BLEACHの最大の魅力は、作者の久保帯人が描く作り込まれた世界観と、魅力溢れるキャラクターにある。
主人公の黒崎一護やヒロインの井上織姫らが住む現世の都市、空座町。死神と無数の人間の魂魄が住む世界、尸魂界(ソウルソサエティ)そして虚(ホロウ)の住む世界、虚圏(ウェコムンド)。
これらの世界、そしてそれぞれの勢力の設定がしっかりと作り込まれているし、それらは作品内に効果的に配置され、少年漫画の王道をひた走るような激しいバトルが繰り広げられていく。
作品内には多くの死神(黒い死覇装を纏い、斬魄刀を使って戦う)や、クインシー(白い装束を纏い、弓や特殊な能力を使って戦う)が登場するが、そのキャラクターの描き分けの力がすさまじい。魅力的な斬魄刀に、個性的な容姿と台詞、バトルの間隙をついて展開される舌戦の数々。必殺技の名前もかっこいい。
単行本の表紙には最終刊の74巻以外は(この巻だけ一護とルキアのふたりが描かれている)基本的にひとりのキャラクターのみが描かれているが、そのキャラクターをイメージして書かれた詩が、単行本の冒頭に記されている。これもオシャレだ。
少年漫画の枠に収まりきらないその爆発的なセンスを、一度体感してもらいたい。