熱きパイロット達による壮大な物語
『トップガン』1作目公開から月日が経ち、主人公マーヴェリックも同じように歳を重ねていた。
役職には就かず、現場でパイロットとしての勤務を続けていたが、かつての盟友アイスマンからの要望により、海軍航空基地の教官としての勤務を命じられる。自身も昔に派遣されたことのある海軍の養成学校トップガンでパイロットの卵達を指導することとなった。
ある核施設を破壊する任務の指導者として、マーヴェリックは実戦をふまえながらパイロット達に厳しく指導をしていく。生徒達とぶつかり合いながらも、難易度の高い任務の成功に向けて訓練を続けていくが、果たして任務はうまくいくのか。
本作は、1作目を見ていなくても楽しめる作品である。前作と繋がりのある登場人物は、話の内容でどんな人物かが伝わり、前作からの関係性が分かる。私は前作『トップガン』を観たことがない状態で本作を観たが、すっかり『トップガン』に魅了され、本作が劇場公開されている間に3度も映画館へ足を運んだ。
前作から年月を経て技術が発達し、新しい技術を存分に使用することで、前作よりも格段に迫力が増し、映像も見惚れるほど美しい。前作の魅力をそのままに、更にパワーアップした『トップガン』を観ることが出来る。
起承転結すべてに勢いがあり、ストーリーも分かりやすく、あっという間に物語が進んでいく。また、登場人物それぞれに個性があり、教官と生徒、かつての恋人、昔からの戦友など、様々な人間模様を見ることが出来る。
特に今作からの新しい登場人物である若きパイロット達は、エネルギッシュで、過酷な訓練にも立ち向かい、乗り越えていく姿に元気をもらえる。
操縦機の迫力、景色の壮大さ、音楽、すべてが素晴らしく、観た後は達成感でいっぱいになる。元気がない時、目標を見失った時、何かを頑張りたい時、どんなタイミングで観ても心が踊るような、人生って素晴らしいなと思わせてくれるような映画である。