トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick

『トップガン マーヴェリック』とは、2022年に公開された、米海軍のエリート・パイロットチーム「トップガン」をテーマにしたアクション映画。1986年公開の『トップガン』の36年振りの続編にあたる。不可能なミッション達成のために指名されたのは、伝説のパイロット、ピート・マーヴェリック・ミッチェル海軍大佐。マーヴェリックは精鋭パイロット達に訓練を施す教官として、若きトップガンと共に命を懸ける。
全世界興行収入は、主演であるトム・クルーズのキャリア史上最高額となる10億ドル超えを達成している。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverickのレビュー・評価・感想

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

熱きパイロット達による壮大な物語

『トップガン』1作目公開から月日が経ち、主人公マーヴェリックも同じように歳を重ねていた。
役職には就かず、現場でパイロットとしての勤務を続けていたが、かつての盟友アイスマンからの要望により、海軍航空基地の教官としての勤務を命じられる。自身も昔に派遣されたことのある海軍の養成学校トップガンでパイロットの卵達を指導することとなった。
ある核施設を破壊する任務の指導者として、マーヴェリックは実戦をふまえながらパイロット達に厳しく指導をしていく。生徒達とぶつかり合いながらも、難易度の高い任務の成功に向けて訓練を続けていくが、果たして任務はうまくいくのか。

本作は、1作目を見ていなくても楽しめる作品である。前作と繋がりのある登場人物は、話の内容でどんな人物かが伝わり、前作からの関係性が分かる。私は前作『トップガン』を観たことがない状態で本作を観たが、すっかり『トップガン』に魅了され、本作が劇場公開されている間に3度も映画館へ足を運んだ。
前作から年月を経て技術が発達し、新しい技術を存分に使用することで、前作よりも格段に迫力が増し、映像も見惚れるほど美しい。前作の魅力をそのままに、更にパワーアップした『トップガン』を観ることが出来る。

起承転結すべてに勢いがあり、ストーリーも分かりやすく、あっという間に物語が進んでいく。また、登場人物それぞれに個性があり、教官と生徒、かつての恋人、昔からの戦友など、様々な人間模様を見ることが出来る。
特に今作からの新しい登場人物である若きパイロット達は、エネルギッシュで、過酷な訓練にも立ち向かい、乗り越えていく姿に元気をもらえる。

操縦機の迫力、景色の壮大さ、音楽、すべてが素晴らしく、観た後は達成感でいっぱいになる。元気がない時、目標を見失った時、何かを頑張りたい時、どんなタイミングで観ても心が踊るような、人生って素晴らしいなと思わせてくれるような映画である。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
9

衰えを知らないトム・クルーズ!ハリウッド流「中年」のお手本でトップを爆走。

トム・クルーズはいつまで飛び続けるのか。

『トップガン マーヴェリック』は、トム・クルーズを一躍スターにした映画『トップガン』の36年ぶりの続編だ。誰もが名作の”焼き直し”を懸念したが、その内容は良い意味で予想を裏切ることになる。
北米では「パラマウント・ピクチャーズ」が2022年7月に、それまで全米興行収益首位だった『タイタニック』を超え、歴代1位になったことを発表した。
米国の映画批評家サイトRotten Tomatoesにおいては、97% の批評家が高評価と絶賛。前作を上回る社会現象を巻き起こしたのだ。

ストーリーは主人公のピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐が現場で一悶着起こし、クビ寸前のところで、自身も所属していたエリートパイロット育成機関トップガンに返り咲くことから始まる。
その任務は、トップガンを卒業した若き精鋭パイロット達に、特殊対地攻撃作戦の訓練を施す教官になることだった。
そこにはなんとかつての相棒で、訓練中の事故により亡くなったニック・“グース”・ブラッドショー海軍中尉の息子、ブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショー海軍大尉がいた。

前作の時は、海軍パイロットであることがエリート中のエリートとして誇らしげに描かれていた。
しかし、時代は変わった。AIパイロットによって操縦される無人戦闘機が開発されているご時世。いくら凄腕のパイロットだとしても、お蔵入り寸前呼ばわりされるのだ。
それでもマーヴェリックは、空を飛ぶことに固執していた。しかも、息子同然の若きルースターを導く役割も担う。状況だけみれば、リタイア寸前の現役職人上司が、息子と同い年の部下をしごくという構図が浮き立つ。ともすれば、現役を去らない頑固者で、老いぼれ感漂うシーンがあってもよさそうなものだ。
しかし、トム・クルーズは違った。
変わらぬ肉体美を見せつつ、「俺の背中を見て育て」と言わんばかりに先頭にたって戦闘機を唸らせる。
その姿に前作のファンは感涙したし、今作を初めて見た若い観客は、アクションだけではない熟成されたトム・クルーズの演技に拍手を送ったのだ。
トム・クルーズに「中年=ミドルエイジ」という言葉は当てはまらない。ハリウッドがそうさせていることも否めないが、トム・クルーズ自身が現役すぎる。
映画界での立ち位置もそうだ。『トップガン マーヴェリック』で演じたごとく、確実に若手の見本になろうとする姿が見て取れる。

ところで、マーヴェリックは、いつまで空を飛び続けるのか。そのうち、AI機との対戦という近未来が待っているかもしれない。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
7

父と子の物語も描かれた作品

1986年に公開され大ヒットした前作から時を経て、主演のトム・クルーズもプロデュースに名を連ねる『トップガン マーヴェリック』。前作に続き大ヒット、往年のファンだけでなく新たなファンも獲得している。
前作では若いエリートパイロットとして描かれていたマーヴェリック・ミッチェル(トム・クルーズ)が、今作では若いトップエリートパイロットを教える教官として戻ってくる。集められたパイロットたちは、課せられた命がけのミッションを少ない時間と最新とはいえない戦闘機でこなさなければいけなかった。パイロットたちの中にはかつて自分と一緒に戦闘機に乗り、訓練中の事故で亡くなった親友の息子も含まれていた。
「伝説のパイロット」としてマーヴェリックのことを知ってはいるが、老いぼれとバカにする若いパイロットたち。訓練を通してマーヴェリックに徹底的にねじ伏せられ、その実力を目の当たりにしていく。そんな中ミッション遂行の時期が早まり、実際に出撃するパイロットを選ぶ指示がマーヴェリックに言い渡される。
息を呑む戦闘シーンだけではなく、亡くなった親友の家族とのエピソードなど、ヒューマンドラマとしても見逃せない。
前作でマーヴェリックのライバル、アイスマンを演じたヴァル・キルマーが、今作では海軍最高司令官役で再び登場している。役と同じく病を押しての登場はトム・クルーズからの熱いオファーのためだったという。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
7

特大ヒットを記録した続編

2022年アメリカ映画で最大ヒットを記録した記憶に新しい作品。トム・クルーズ主演の「トップガン」の実に36年ぶりとなる続編として制作されました。前作から依然パイロットとして最前線に立ち続けるマーヴェリックがトップガンの新人隊員の教官につき、わだかまりをかかえあいつつも新たなミッションに挑んでいくあらすじとなっています。36年というリメイク企画でもおかしくない(と言ってもトップガンの場合は戦闘機の実際の操縦方法を直に撮影するリアリティが求められるのでおいそれと製作できるものではないのですが)くらいの年月がすぎていたにも関わらず、あえて続編の制作の熱意を曲げず実現にこぎつけられたトム氏の熱意には頭が下がります。ストーリー的にはやはり1作目を視聴していたほうが入りやすい感は否めませんでしたが、戦闘機アクションが36年の時を経ている分、より濃密になった印象で、特に前作でマーヴェリックのミスから死なせてしまった親友の息子との問題からの決着が描かれるくだりは、旧作に残されていた問題がやっと解決できた感慨深さもありました。また、安全性が叫ばれる中、戦闘機パイロットの存在意義を改めて感じさせるストーリーでもあり、かつてトップガンに大きな影響を受けた世代も含めて特大ヒットを記録した記念的な作品になったとも言えました。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

トム・クルーズ再びデンジャーゾーンへ!

ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐は、空中戦で3機撃墜のエースパイロットだった。
しかし現場主義でパイロットとしてい続ける為に、昇進を拒み続けてきた。
そんな中、スクラムジェットエンジン搭載の極超音速テスト機「ダークスター」を最高速度マッハ10に達させるテストパイロットの任に就く。
マーヴェリックは、見事成功させるがそれ以上に記録を伸ばそうとして機体を空中分解させてしまった。

任務失敗により飛行停止にさせられてもおかしくない状況の中、マーヴェリックにかつて自分が所属した“トップガン”での教官に就く任が下る。
マーヴェリックに“トップガン”の教官になるよう命じたのは、かつて共に戦い盟友でありライバルでもあったトム・“アイスマン”・カザンスキー海軍大将だった。
命令の背景には、とあるならず者国家がNATO条約に違反するウラン濃縮プラントを建設し稼働させようとしている事があった。
その施設を破壊すべく軍事特殊作戦が計画されており、マーヴェリックは、トップガンを卒業した選りすぐりのパイロット達がその作戦に参加出来るように訓練を行う教官として呼ばれたのだった。
選ばれた一癖も二癖もあるパイロット達の中には、かつてバディーを組み親友だったニック・“グース”・ブラッドショウ海軍中尉の息子であるブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショー海軍大尉もいた。
父の事故死や自分の海軍入隊が遅らされた原因がマーヴェリックである事を知っていたルースターは、マーヴェリックに恨みを募らせて反発。
任務達成に向けてマーヴェリックとルースター、他のパイロット達の絆がどう深まるのか。
航空ファンにとっては最新鋭のF-18ホーネット、往年の名機F-14トムキャットの活躍を迫力のスカイアクションで堪能できる。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

迫力のスカイアクションが繰り広げられる「トップガン マーヴェリック」は大画面でこそ楽しめる!

1986年に公開された、トム・クルーズ主演のスカイアクション映画「トップガン」の後日譚にあたる作品です。
トップガンとは、実在するアメリカ海軍のパイロット育成機関を指します。
1986年公開の前作では、トム・クルーズが演じる若手パイロットのマーヴェリックが成長していく姿が描かれました。
2022年公開の「トップガン マーヴェリック」では、トップガンに教官として舞い戻ったマーヴェリックと若手パイロットたちとが繰り広げる、胸が熱くなるスカイアクションを堪能できます。
今作は36年ぶりのトップガンの新作です。1986年当時の作品をスクリーンで観た人も、今作から初めてトップガンを観る人も、迫力満点の戦闘機アクションを目の当たりにすればスクリーンにくぎ付けになるでしょう。
この大迫力のアクションの秘密は、CGを一切使わないことにあります。
実際に本物の戦闘機を飛ばして撮影しているため、どのシーンも目の前でアクションが展開されているような手に汗を握る臨場感です。
今作のもう1つの魅力は、キャストに若手俳優たちを起用していることです。
アカデミー賞ノミネート作品の「セッション」で主役を務めたマイルズ・テラーを始めとして、作品に新鮮な魅力を与えてくれる俳優たちが出演しています。
俳優たちが繰り広げる空中での戦闘シーンは、観ていて胸がスカッとしますよ。
大画面でトップガンの新作を楽しみましょう。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

マーヴェリック最高!!

トム・クルーズが大好きなので、彼の出演する映画はだいたい観ていますが、「トップガン」は特に思い入れが深いです。前作は子供の頃に母に映画館に連れて行ってもらいましたが、今回は2回も映画館へ観に行って2回とも感涙しました。2回目は母を連れて行き、母も泣いていました。映画の始まり方が前作をリスペクトしていて、そこだけで感動します。映画館の音響も良くていきなり泣きそうになりました。そこから最先端のストーリーへ移っていきますが、緻密な作戦にハラハラします。映画を観る前にYouTubeで紹介動画を見ましたが、実際に戦闘機に俳優さんたちが搭乗して撮影しているので、緊張感が物凄く伝わってきます。初めて観た時は、後半の映像で少し酔いそうになりました。そして戦闘機の話だけではなく、子育ての悩みまで盛り込まれていて想像以上の感動でした。マーヴェリックは年を取っても腕が衰える事はなく、後輩たちを率いて作戦に挑みますが、まさか戦闘機を降りた状態で死んでしまうのではないか?と思った時はとてもガッカリしたけれど、そこからがまだ長かったのです。敵地から脱出するシーンでグースの息子と一緒に戦闘機に乗る事にも感動します。1回目の鑑賞で、最後は泣きすぎてしまい字幕が読めなかったので、2回目でじっくり観てまた感動しました。自分でもビックリするくらい泣きました。これからもマーヴェリックのような人たちが、世界を救ってくれると信じています。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

トム・クルーズの素晴らしさに酔いしれる131分

「トップガン マーヴェリック」、前作から36年を経て待ちに待った本作が公開され、日本でも観客動員は衰えず、興行収益が100億円を突破したと話題になりました。
本作の魅力はなんといってもトム・クルーズの存在感です。
前作で20代の自信満々な米海軍パイロットを演じていた彼が、そのまま30数年を経て、まるでずっとその間"マーヴェリック"でい続けたかのような錯覚をおこしてしまうほど、彼は軍人として、そしてパイロットとしてナチュラルなたたずまいを見せていました。
そしてそんな彼を取り巻く周囲も年齢を重ねて登場します。
盟友として、僚機として固い絆で結ばれた”アイスマン”ことトム・カザンスキー(バル・キルマー)は海軍内で出世を重ねて艦隊司令官となり、マーヴェリックを陰で助け、そしてかつてのバディであった”グース”の忘れ形見であるブラッドリー少年が成長して”ルースター”のコールサインを持つパイロットとしてマーヴェリックの前に現れるのです。
そんな過去からのしがらみと、目前に迫ったミッションへの取り組みが入り交じり、マーヴェリックは求められたその操縦技術を余すところなく発揮するのですが、それはリアルに米海軍の協力のもとで実機を飛ばしてそのコクピットで撮影された映像を使用しており、今回の作品だけでフライトの映像が800時間を突破したのだとか。
その中から厳選された映像を編集して構成されているのですから、迫力は素晴らしく、またドラマ性も申し分ない仕上がりになっています。
過去作を知らない人でも十分に楽しめるエンタメ性があり、過去作がお好きだった方には最初の瞬間から一分の隙も無くエンドロールまで興奮せずにいられないサービス精神の塊のような映画です。

トップガン マーヴェリック / Top Gun: Maverick
10

全てを納得させる最高の続編!

タイトル通り前作の『トップガン』のファン及び初めて見た人にも薦めることのできる最高の作品です。ネタバレしないのは難しいのでストーリーの落ちとかそういった部分は避けつつレビューしていきます。
まず、主人公のマーベリックですがもちろん老けてはいるものの若いころを彷彿とさせるような悪ガキなところは強く残っており、年相応に落ち着きある反面「これはマーベリックだわ」と思わせる行動をしてくれます。
前作で目立った活躍を見せていたアイスマンも病気との闘いや階級もあり現場に直接出向くことはなくなっていましたが、それでもマーベリックの才能を生かすよう尽力し、陰ながらマーベリックを支える良き理解者かつ盟友として居続けており、アイスマンなしでのトップガンはあり得ないと感じさせてくれます。
他の人物紹介もしたいですが、本編についてもふれます。前作のトップガンを目指すのとは異なり歴代のトップガンパイロットが難題をこなすというストーリーとなっています。しかし、訓練描写は変わらずあり、そこでの葛藤や友情も強く描かれていきます。トップガンとして、してほしいことは全てしているといっても過言でない要素しかないので、前作ファンはもちろんの事、これを機にトップガンの世界に入っていく一歩にもなると思います。ぜひ見てほしい作品です。