炎炎ノ消防隊 / Fire Force

炎炎ノ消防隊 / Fire Force

『炎炎ノ消防隊』とは、大久保篤による漫画作品。『週刊少年マガジン』にて2015年から2022年の間に連載され、発行部数2000万部を超える大ヒット作。
本作品の舞台では、何の変哲もない人が突如発火し、炎の怪人「焔ビト」になり、自我を失い命が尽きるまで周囲を焼き尽くす「人体発火現象」に怯えていた。主人公の森羅日下部(しんら くさかべ)は、幼い頃から「ヒーローになる」という夢を持っている少年。12年前に突然の火事によって母親と生まれたばかりの弟を失って天涯孤独となっており、母親や弟のような犠牲者を増やさないため、そして母親と弟を殺した犯人を見つけ出すため、第8特殊消防隊に所属する。この配属をきっかけに、焔ビトの秘密を握る「伝道者」一派、そして森羅の家族を襲った12年前の火災の真実に迫っていくダーク・ファンタジーである。
2019年7月6日よりdavid production制作にてアニメ化、 同年12月28日まで第1期が放送され、第2期『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』が2020年7月4日より同年12月12日まで放送された。第3期『炎炎ノ消防隊 参ノ章』は、2022年5月に制作が発表されている。

炎炎ノ消防隊 / Fire Forceのレビュー・評価・感想

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
8

人が突然発火する!?

アニメ化、舞台化もしたヒット作「炎炎ノ消防隊」の魅力をお伝えします。この作品は、消防士×SFという、独特な世界観やストーリーが魅力だ。
この作品で大事になってくるのは「焔ビト」。この焔ビトは、人体発火現象のことを指し、ある日突然発火し、焔ビトになれば我を忘れ、命尽きるまで暴れ回り、周囲に被害を及ぼす。そして、焔ビトは通常の消防士では対応出来ず、特殊消防隊が結成された。特殊消防隊には、炎に関する能力を持つ人間も存在する。
その能力者は4つの区分に分かれている。それが、第1世代、第2世代、第3世代、第4世代だ。ここで世代別の能力について説明する。第1世代は焔ビトのことを指す。第2世代は、炎を自由自在に操ることが出来る能力者を指す。第3世代は、自分自身で炎を作り出し、その炎を操作できる能力者を指す。第4世代は、炎の中でも汚れのない純粋な炎を使用できる能力者を指す。そして、主人公の森羅日下部は、幼い頃に火事で母と弟を失った。火事が引き金となり、森羅は第3世代の発火能力に目覚めた(後にアドラバーストと気づく)。
昔、母親とした「ヒーローになる」という約束を守るため、17歳で第8特殊消防隊に入隊した。炎炎ノ消防隊の魅力の一つとして挙げられるのが、明らかになっていく世界の秘密です。物語を進むにつれて、今まで謎だったことが明らかになっていく。森羅の家を燃やした犯人、伝導者の正体などが次第に解明されていく。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
9

炎炎ノ消防隊ってどんな作品?(ネタバレなし)

炎炎ノ消防隊(えんえんのしょうぼうたい)、タイトルの通り、消防隊の主人公が活躍する漫画作品です。作者は大久保篤さん、2015年から『週刊少年マガジン』で連載されているバトル漫画です。
「あれ?消防士なのにバトル漫画なの?」、と思う人もいるかもしれません。私も、この作品のタイトルを見た時は、「現実の消防士について描かれた作品なのかな?」と思いました。だけど、読んでみると全く違うもので、私は作品の世界観に引き込まれてしまいました。
この作品の世界では、突然、人間の身体が燃えてしまう人体発火現象が頻繁に起こります。人々がいる場所でランダムに火災が起こるから、それを鎮火する専門の消防隊がいるわけです。発火した人は焔ビト(ほむらびと)と呼ばれ、身体が燃える苦しみの中、暴れまわり、周囲に被害をもたらしてしまいます。そういった焔ビトを鎮火するには、力ずくで対処しなければなりません。なので現実の消防士とは違い、戦いによって火事と戦うバトル漫画なのです。
ここでは(ネタバレなし)なので、詳しくは言えませんがこの作品の見どころとして
・主人公たちのバトルシーン
・作り込まれた設定
・至る所にあるギャグシーン

この3点をおすすめしています。
この作品に興味を持たれた方は、読んで損はない作品だと思いますので、ぜひ読んでみてください。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
9

とてもわくわくできるアニメーション作品

漫画を原作にして、2019年に24話まで放映されたアニメーション作品。
2クールあるので二種類のOPとEDがあるのですが、そのどれもが映像、歌ともに格好良く、このアニメ作品の魅力を存分に引き立てています。
また、内容としてはアクションシーンが満載でストーリーも謎が多く大変面白いものとなっています。
キャラクター一人一人の個性も魅力的で、話が進むにつれ関係性が出来上がっていくのを見守ることが出来るのも醍醐味の一つ。登場シーンでは悪役なのではないかと思えるキャラクターも、主人公との関わりによって謎の解明に協力してくれるようになったり、共に戦う仲間となってくれたりします。
物語が進むにつれ、主人公を中心として味方が増えていき、その絆が確固たるものへと進化していく中で明かされていく数々の謎。
そうして遂に核心へと近付く中で主人公が格段に強くなっていく様子も、王道の少年漫画といった感じでとてもわくわくすること間違いなし。
戦闘スタイルもキャラクターそれぞれによって違いがあり、その表現を支えているエフェクトや効果音、アニメーター様の仕事振りにも驚嘆してしまいます。
話数が決まったアニメ作品ならではのテンポの良さと数々の細かい演出、キャラクターの演技などで、飽きることなく楽しんで観ることができるのではないでしょうか。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
6

この物語の初めの紹介と登場人物について

この漫画の時代設定は現在の地球が核戦争などで大陸が変形しほとんどの人類が滅び、動物は絶滅した後であります。漫画の時代は現代と異なった科学で人類が生きながらえていて、その根本は漫画タイトルの炎と関係しています。ただこの世界で一番迎えたくない亡くなり方も炎による焼死であり、人体発火から生じる焔人(ほむらびと)への鎮魂(消火)という、かなり悲しい亡くなり方になります。主人公 森羅 日下部(しんら くさかべ)は過去に焔人に母親と弟を殺され、特殊消防訓練校で成長し第8特殊消防隊に所属するところからこの物語は始まります。この世界では頻繁に焔人化(人体発火現象)が起きるので、第1~第8までの特殊消防隊が存在し、それぞれ担当エリアで焔人の鎮魂(消火)を行っています。ただ、焔人になると今まで人間として持っていた知性を少し維持し、ほとんどは凶暴化します。そんな世界で第8特殊消防隊に所属した森羅 日下部は消防隊員として、本人の目標のヒーローとして成長していきます。第8特殊消防隊の隊員たちを紹介します。第8特殊消防隊大隊長の秋樽 桜備(あきたる おうび)。とことん筋トレで鍛えぬいた体を持つ、無能力者(普通の人間です。)。焔人化は自然現象ではなく人為的な発生を疑い、この組織を立ち上げた一人です。能力者とは、何かしら炎を操ることの出来る人のことで、能力の内容で何種類かに分かれます。大隊長だけあって、懐の深い情のある隊長です。次に第8特殊消防隊中隊長、武久 火縄(たけひさ ひなわ)。クールドライな人ですが、熱い一面を持つ自分にも他人にも厳しい方です。能力者で、もう一人の組織立ち上げ者です。女性隊員では茉希 尾瀬(まき おぜ)。能力者で、キリリとしてそうで、頭の中にお花畑がある女性です。ナイスバディを作中で披露してくれたり、目の保養にもなる方です。もう一人の女性隊員のアイリス。彼女は孤児院で育った方で、無能力者ですが、シスターとして隊に参加し、焔人鎮魂時に祈りを行います。この世界の宗教的な要素になりますが、私はまだ作中での意味を汲み取れていません。焔人も元をただせばただの人間。やはり焔人化になっても殺人には変わりないので、祈りが必要なのではと考えています。さらに第8特殊消防隊の隊員として、主人公のライバルとして、アーサー・ボイルが隊員として主人公に少し遅れて入隊します。アーサー本人が自分のことを”騎士王”と呼んでいるあたり、天然キャラで差支えないでしょう。主人公とは訓練校時代から反発しあっていて、何かと主人公とぶつかりながらもライバルとして成長していきます物語が進むにつれて、他の特殊消防隊の隊長や隊員が隊を超えて仲間になり、本当の敵と戦っていく流れになります。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
10

炎と戦うアクションも心も熱い!

逆境に立たされても他人に馬鹿にされても信念を貫く消防隊の熱い魂が、とても心に響きました。

人体自然発火現象は現実の世界であれば死に至りますが、『炎炎ノ消防隊』の世界では死にません。焔ビト(ホムラビト)になってしまいます。焔ビトになると、人を襲ったり二次災害を引き起こしたりしてしまいます。「もうその人の魂は死んでしまったのに、器である身体は勝手に動いて、時には大切な人を殺めてしまう」という設定も、“生”というものを考えさせられますが、そこに主人公・森羅日下部(シンラクサカベ)の過去が絡んでくることで、物語の厚みがかなり増します。
設定自体は現実の世界とはかけ離れていますが、“生”という概念だけではなく「人は何をもって何をしてどうしたいから“生きる”のか」ということを、私生活に当てはめて考えさせられます。

森羅の所属している第8特殊消防隊は特殊消防隊(焔ビトを鎮魂する専門の消防隊)内で不穏な動きをしている者の調査をするために出来た隊なので、異端視されています。しかも、他の隊は隊長が炎に関する何かしらの能力を持っているのですが第8の隊長は何も能力を持っていません。それでも気後れせず他の隊長たちと対等に話し、熱い心で第8をまとめます。みんながそれについていき、固いチームワークができ上がって熱い心で焔ビトを鎮魂し、真の悪に立ち向かっていくところが元気をもらえる作品です。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
8

世界観が凄い

『ソウルイーター』と同じ作者と聞いて読んでみようと思いました。
消防がテーマという事なので、読む前は現実のような消防士としての活動なのかと思っていましたが、自らの炎の能力を生かして人体発火した焔ビトを鎮魂するという、今までにないような斬新な設定で驚きました。

主人公・シンラは幼少期の頃に母親と弟を失ってしまい
自分の発火能力が原因なのではと周囲から迫害を受けたり暗い過去を持っていますが、それでも消防隊(ヒーロー)として正義を貫く姿にとても応援したくなります。

シンラの配属している第8特殊消防隊のには魅力的なキャラが多いですが、私は特に桜備大隊長が好きです(笑)
無能力者でありながら焔ビトと向き合い、人一倍努力している所がかっこいいと思います!
また、第8特殊消防隊の家族のような関係性も好きです。
不意にギャグパートやほのぼのシーンを挟んできたりするので笑ってしまいます。

作画も綺麗で、動きのある戦闘シーンが多いので読んでいて飽きないです。
話のテンポがちょうど良くて、独特な世界観に惹き込まれてしまいます。
原作はそろそろ終盤に差し掛かっているので早く続きが見たくて待ちきれません(笑)
オススメなので一度読んでみてほしい漫画です。

炎炎ノ消防隊 / Fire Force
10

炎と戦うアクションも心も熱い!炎炎ノ消防隊とは?

人体自然発火現象を知っているだろうか。発火する要因がないにもかかわらず、突然人体が発火してしまう現象のことだ。
現実の世界で端にいたる現象なのだが、炎炎ノ消防隊では確かに死には至っているのだけれど、死ねない。焔ビト(ホムラビト)になるからだ。

焔ビトになると人を襲ったり、二次災害を引き起こしたりする。だから特殊消防隊が、焔ビトを鎮魂し、二次災害を食い止めるため活動している。

特殊消防隊。
特殊というだけあって、炎を操れる特殊な隊員がいたりする。
主人公の森羅日下部(シンラクサカベ)もその1人。足から炎が出る。飛んだり、加速したりできる。ややズボンの裾が燃えるのが難点のようだが、それにしたって何も能力のない者からすれば、うらやましい。

だが、彼には壮絶な過去があった。
12年前に突然の火事によって、母親と生まれたばかりの弟がなくなってしまったのだ。しかもその火事を引き起こしたのが、森羅が発火したからではないかと周囲には疑われ……。
さらに彼は事件のあとから感情と表情が噛み合わなくなってしまう。恐怖を感じるとぎこちなく笑ってしまうことがさらなる誤解を生み、「悪魔」と呼ばれるようになってしまうのだ。

日下部だけが知っている。
家族を火あぶりにしたのは、別の誰かであることを。

もう母や弟のような被害者が増えないように、自分が犯人ではないことを証明するために、日下部は決める。

「ヒーローになる」

物語は、日下部が第8消防隊に配属されるところから始まる。

この第8消防隊も実は特殊消防隊の中では異質の存在として見られているのだが、どの隊よりも心が熱い! チームワークが厚い!

心を燃やしながらいかにして特殊消防隊が災害を食い止め、鎮魂していくのかがこのサイエンスファンタジーの最大の魅力だ。