炎と戦うアクションも心も熱い!
逆境に立たされても他人に馬鹿にされても信念を貫く消防隊の熱い魂が、とても心に響きました。
人体自然発火現象は現実の世界であれば死に至りますが、『炎炎ノ消防隊』の世界では死にません。焔ビト(ホムラビト)になってしまいます。焔ビトになると、人を襲ったり二次災害を引き起こしたりしてしまいます。「もうその人の魂は死んでしまったのに、器である身体は勝手に動いて、時には大切な人を殺めてしまう」という設定も、“生”というものを考えさせられますが、そこに主人公・森羅日下部(シンラクサカベ)の過去が絡んでくることで、物語の厚みがかなり増します。
設定自体は現実の世界とはかけ離れていますが、“生”という概念だけではなく「人は何をもって何をしてどうしたいから“生きる”のか」ということを、私生活に当てはめて考えさせられます。
森羅の所属している第8特殊消防隊は特殊消防隊(焔ビトを鎮魂する専門の消防隊)内で不穏な動きをしている者の調査をするために出来た隊なので、異端視されています。しかも、他の隊は隊長が炎に関する何かしらの能力を持っているのですが第8の隊長は何も能力を持っていません。それでも気後れせず他の隊長たちと対等に話し、熱い心で第8をまとめます。みんながそれについていき、固いチームワークができ上がって熱い心で焔ビトを鎮魂し、真の悪に立ち向かっていくところが元気をもらえる作品です。