盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero

『盾の勇者の成り上がり』とは、アネコユサギによるライトノベルおよびそれを基にした漫画、アニメ作品。異世界に召喚された大学生・岩谷尚文が「盾の勇者」として数々の試練に立ち向かい、仲間と共に成長する物語だ。原作は「小説家になろう」で連載後、書籍化された。漫画版は『月刊コミックフラッパー』で連載され、ビジュアル面での評価も高い。アニメは2019年に第1期が放送され、迫力ある映像で多くのファンを魅了した。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Heroのレビュー・評価・感想

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
8

再底辺から成り上がる英雄譚

・チート能力をもらって楽々異世界生活
・協力的な仲間との旅
・明確な敵がいる勧善懲悪なお話
・サクサク進むレベル上げ
「盾の勇者の成り上がり」では、それら一切の「異世界あるある」をすべて否定したところから物語が始まります。

物語は主人公、岩谷尚文が異世界に災厄「波」から世界を救う勇者の1人として転移しますが、開始わずか数話で裏切りにより最底辺へと落ちぶれます。防具なし、金なし、残ったものは攻撃もできず、外すこともできない「盾」のみ。この時点で物語として嫌悪感を覚える方もいるかもしれませんが、タイトルにある「成り上がり」というワードの通りここから尚文は成り上がっていきます。

ここでポイントとなってくるのは、レベルアップや成長ではなく「成り上がり」。盾しかない尚文は攻撃手段として子供の獣人奴隷ラフタリアを仲間として迎えます。人間不信となった尚文と幼く、臆病なラフタリアが旅を共にする中で盾の勇者としての在り方を見つけていきます。そして旅路の中で出会う人々との交流、波での戦闘を乗り越え、堕ちた信頼を回復させていきます。

勇者として、人間として最底辺に落とされた尚文がそこから成り上がっていく様は、これまでの裏切りによる不快感を吹き飛ばす痛快なものとなっています。

「意外性のあるストーリー」、「悪を吹き飛ばす痛快劇」、「知略をめぐらす主人公が好き」という方には、「盾の勇者の成り上がり」をお勧めします。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
10

他の異世界モノとは一線を画す、成り上がりのストーリー

この作品はタイトルにある通り、どん底からの成り上がっていくストーリーです。最初はいわゆる胸糞が悪い展開が多いですが、徐々にそれが良い方向に転じていくのが気持ちよいです。異世界モノでこのようにしっかり成り上がっていく作品は珍しいので、異世界モノに飽きている人や逆転劇が好きな人にはおススメです。
主人公を含む4人は異世界から召喚され、勇者として戦うことを求められます。多くの異世界モノは特別な力を使って活躍するところですが、この作品ではそうはなりませんでした。主人公は盾の勇者として召喚されましたが、まともに攻撃することができない不遇な立場でした。そのうえ、召喚されてすぐに信じていた相手に濡れ衣を着せられて孤立してしまいます。主人公は人間不信に陥ってしまいましたが、その一方で自分では攻撃ができないので人を頼らなくてはならないというジレンマに陥ります。
そこで攻撃担当として、無理やり言うことを聞かせることができる奴隷の少女を買うことになります。
このままどんどん悪い方向に落ちて行ってしまいそうですが、仲間の存在や旅で出会う人との交流が少しずつ主人公の気持ちや状況を変えていきます。やがて主人公は人間不信でシニカルな態度を取りつつも、優しさも持ち合わせたダークヒーローのような存在になっていきます。その変化していく様子がまさに成り上がりであり、感動を生む部分でもあります。
また、奴隷の少女であるラフタリアをはじめとして主人公を取り巻く人物も魅力的です。こういった人物たちもそれぞれに抱えている事情があり、それを乗り越えていく様子もしっかりと描かれています。異世界モノの多くは主人公の強さで周囲の人の問題はあっさりと解決してしまうので、人物の深堀がイマイチです。この作品は主人公自身も大変な状況に置かれているため、そう簡単に問題は解決することができません。それゆえに人物一人ひとりがしっかりと描かれています。この作品を見るときは周りの人物にもきっと魅了されることでしょう。
ご視聴をおすすめできる作品ではありますが、序盤は気分が悪くなる展開が続くので、最初の数話は一気見した方が良いです。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
10

主人公がとことん落ちていき、這い上がる姿は圧巻

この作品は、主人公・岩谷尚文がとある図書館で古びた本を読んだのが始まりです。
その本を読んだ瞬間光に包まれ、異世界転生してしまいます。ほかにも転生者がいて、それぞれ剣の勇者、槍の勇者、弓の勇者、盾の勇者とよばれ、主人公は最弱といわれている盾の勇者として異世界に転生されました。
国王からこの世界には波と呼ばれる現象が起き、そこで魔物が大量発生するので討伐するには転生してきた勇者の力が必要と説明を受け、波に向けて力をつけるため旅に出るのでその仲間を募ったが、盾の勇者である主人公は案の定仲間が現れずにいました。
そこに槍の勇者の仲間としていた国王の娘であるマルティが盾の勇者の仲間になりたいと申し出ます。そしてマルティに帝都の案内をしてもらい武器を買い装備を整えた後で雑魚モンスターを狩り、そして宿に泊まり一日を終えました。しかし起きると主人公の持ち物、装備、お金、仲間であるマルティが無くなっていました。主人公はマルティを探しに行きますが、国王の兵に囲まれ王宮の国王の間へと連行されます。そこにマルティがいて、マルティが昨夜主人公に襲われたと国王にウソを言ったのです。主人公は弁明を図るも、この異世界は女性優位の社会となっているので、女性であるマルティの証言がある以上、主人公は弁明できず、強姦魔として汚名を受けることになってしまいます。
しかし、物語後半で女王が現れ、その女王によって主人公の汚名は返上されます。その汚名返上されるところがスカッとしてよいです。ですが前半は主人公をとことんまで落すので、それが苦手な人にはお勧めできないかもしれません。がそれが大丈夫な人にはお勧めです。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
6

盾の勇者が異世界で仲間に裏切られ失意のどん底から成り上がる痛快異世界ファンタジー開幕

オタク大学生の岩谷尚文(以降、尚文)は、ある日図書館で1冊の本に導かれて異世界に召還されてしまう。
異世界に勇者として召還されたのは、尚文の他3人(錬・樹・元康)で、尚文は盾・錬は剣・樹は弓・元康は槍と
四聖勇者として、それぞれ違う年代から召還されてきたのである。
与えられた使命は、この異世界で起こっている「波」という厄災を振り払うことであったが、盾の勇者尚文は国王からは
偏見の目で見られ、国王の娘には裏切られて金と勇者としての立場を失うことになり、厄災どころではなくなる。
それは全て、国王の娘が仕組んだ罠であり、その罠に国王および他3勇者が疑うこともなくはまってしまい、尚文を更に
人間不信にさせてしまうのであった。他人を信頼出来ない尚文は、奴隷商人から少女を買い取るが、少女は病気を患って
いたため、尚文が薬を煎じて完治させるのであった。そして少女(ラフタリア)を自分の剣として鍛えて、「波」に対抗
出来る仲間を手に入れたのである。尚文が勇者としての力を付けるほど、他の勇者が全く使えない勇者となり、武器
が防具に劣ってしまうのであるが、それでも尚文への偏見が変わらないために、勇者同士が協力できない状況が続く。
この状況に女王陛下が立ち上がり、国王および国王の娘に鉄槌を下し、尚文も積もっていたものを吐き出したのである。
国王をゲス・国王の娘をビッチと蔑むところが実に痛快です。更には、新たに異世界の勇者が登場してくるなど、展開も
目白押しです。果たして尚文と3勇者は、理解し協力することが出来るのか?今後の展開に注目です。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
9

魅せ方がとてもいい

私がみてきたアニメの中ではトップクラスで面白いアニメだと思います。レビュータイトルにもある通り、魅せ方において好評価です。次も必ずみたくなるような引きのある終わり方で、かつ主人公の心情がみている人の心情へ直接訴えかけてくるようなもので、アニメの世界観へとても入りやすい作品となっています。キャラクターのデザインも可愛く、たくさんのキャラクターが登場するので、自分好みのキャラクターを必ず見つけられるのではないでしょうか。ストーリーはいわゆる異世界転生もので、主人公と他の3人の勇者が異世界へ召喚されます。一見、世界を救うというどこにでもある王道作品かと思いきや、盾の勇者という国で忌み嫌われる勇者となり不遇な待遇を受け、さらに仲間だと思っていた人物に裏切られ、何もかも失うところから物語が始まります。奴隷商から買った女の子と共に数々の修羅場をくぐり抜けていき、旅を続けるうちに信頼できる仲間とも巡り会っていくという展開が面白い作品です。正直、最初は悪党の卑劣な手の数々に不快感を覚えることもありますが、物語後半にはどんでん返しもあり、その不快感も気にならなくなるほどの爽快感が得られます。鑑賞するのが楽しみな作品の一つです。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
9

なろうが生んだ超人気アニメ

タイトルの通り、成り上がる勇者のお話です。
盾の勇者として異世界に召喚された主人公は、異世界に降りかかる災厄から人々を守る使命を与えられます。使命を与えられたのは良いものの、なんと盾の勇者という役割は昔より嫌われていて、人々から嫌がらせを受ける日々を送る羽目になります。それでも与えられた使命を全うするために、嫌がらせを受けながらも災厄から人々を守るため、日々奮闘する盾の勇者のお話です。
主人公は口では冷たい言葉こそ発していますが、心は優しく人情深く、誰よりも仲間思いな人間です。奴隷を仲間にするときも表では冷徹な人間を演じていますが、実は全てその奴隷のためを思っての行動や言動だったりで、人間味に溢れています。
私がこのアニメを勧める理由は、主人公にあります。彼は嫌がらせをする人間を全員憎み、怒りに支配され、自分を見失いそうになります。しかし仲間のおかげで立ち上がり、嫌がらせをしていた人間を見返し、成り上がっていく……彼のそんな下克上にも似た反骨心がとても人間らしく、泥臭くて、良いと思ったからです。他には奴隷として奴隷商から買ったラフタリアちゃんがケモミミで可愛いですし、成長して可愛くて美人な女性になるのも見どころですね。フィーロという幼い女の子もキュートで可愛いです。
お話にも抜かりがなくて素晴らしいですね。3期までアニメが制作されると決定したと聞きました。続きも是非!

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
8

異世界での俺ツエーじゃなかった

異世界に召還される話ですが、主人公一人だけでなく、同時に主人公含む4人が勇者として異世界に召還され、それぞれが一つの武器を持って戦います。主人公・尚文は盾を、他3人はそれぞれ剣、槍、弓の勇者として召還されます。2010年代後半から流行の異世界に行ったら、俺は何でも出来て強い!みたいな状況の主人公では無くて、比較的地道にスキルアップしながら強くなる主人公です。異世界ものだとよく主人公が異世界人が知らない事を知ってたり、出来たりしてチヤホヤされますが、全くの真逆でこの異世界に召還された尚文に対する待遇が非常に悪い!見ている側がイライラするほど悪い!他の勇者たちに対する待遇は非常に良い一方で、尚文の冤罪をはなっから真実を調べたりせず、彼に対して非難すると言う理不尽さ。そんな中で最低スペック、金無し、能力を強くする最低限の知識しか無い状態から尚文の冒険が始まります。そんな中でも、尚文は仲間を得、その仲間を非常に大切にしながら強くなって行く姿は、心温まるものがあります。話が進むにつれ地道に強くなった尚文と他の勇者とは歴然とした差が出て来ます。それゆえ、他3人の勇者は3馬鹿勇者と言われるようになります(笑)。タイトル通り、最初はうまくいっていたはずの勇者たちを差し置いて、チートと言われるまでに強くなった尚文を見るのはスカッとします。異世界物のアニメは好きだけど、俺ツエー系のアニメに食傷気味の人にはおススメです。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
8

これぞ異世界ファンタジー!

アニメ・小説・漫画と、幅広い分野で大変人気のある作品なので、一度は耳にした方も少なくないと思います。私がこの作品に初めて出会ったのは「小説家になろう」という投稿サイトでした。
この作品で胸を熱くさせたのは、やはり守りに突出したところです。盾の勇者だからこそ、守ることしかできない、武器を装備できず敵を殲滅できない、という苦行に耐えながら日々成長する物語です。そして、守ることしかできないからこそ、協力してくれるパートナーが必要不可欠。
主人公は異世界からの勇者なので、当然強かったりするのですが、勇者なのに貴族などの上級階級の方々から嫌われています。ですが、村人や亜人には絶大な人気を誇っていたりと…弱者に対しての好感度は抜群!主人公の性格も結構なツンデレでして、わざと悪ぶって悪人を演じるとか「この先、どうなってしまうのだろう」と、常に先が気になってしまう。
基本的に胸を熱くさせる戦闘や、感動、挫折、といった内容ですが、お笑い担当の人物もちょくちょく登場したりして、結果は分かっていてもクスリと笑ってしまうシーンも多々あります。そんなお笑い担当のサイドストーリー的な感じで「槍の勇者のやり直し」という作品もありますので、そちらの作品も併せてオススメします!王道でありながら、一風変わった異世界ファンタジーですが、良い面で飽きさせない作品かと思います。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
7

盾三郎と言われるほど酷くはないと思う

まず第一に一番褒められる点は作画がいいことです。これは視覚情報に影響するため、何よりも大きい要素です。いかにストーリーや脚本が優れていても、作画がおざなりというだけで何もかもが陳腐に見えてしまいます。制作会社のキネマシトラスが作ったアニメでは、他に少女歌劇レビュースターライト、くまみこやゆゆ式など見たことがありますが、どれも作画水準が高く見ごたえのあるものでした。今作も全体に作画レベルが非常に高く、特にアクション作画においてはボンズに匹敵する出来と言って良いでしょう。作画面では非常におすすめできる作品です。
次にストーリーについてですが、なろう系作品、異世界転生物共通の主人公のイきり感は極力抑えられてて、これまでの異世界系に比べてあまり不快感を感じません。周りを落として上げる系作品なのは他作品と共通していますが、主人公があまりイきり過ぎないので、ストレスなく物語に感情移入できます。他のなろう系にありがちな、意味もなく美少女キャラが増えていき、キャラクターの掘り下げが出来ずに収拾がつかなくなる、ということもないです。本筋も割とはっきりしてるので、ストーリーにこれと言って分かりにくい点もありません。なろう系の中では十分おすすめできる作品であると思います。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
8

1話目2話目の衝撃がすごい。

正直最初の方は見ていると病んでしまいそうになります。さらに言うなら、もう見ているこっちが人間不信になってもおかしくないぐらい最初のほうは見ててつらいです。そもそもこのアニメは、俗に言う異世界転生モノというジャンルであり、ただでさえ慣れない環境に置かれる主人公が周りに騙され利用されてボロボロにされていきます。
主人公は戦うすべを持たない盾の勇者として異世界転生を果たすのですが、他にも槍の勇者、剣の勇者、弓の勇者の合計4人が勇者として転生されます。この中で盾の勇者だけは扱いがとてもひどく、他の勇者たちは仲間を与えられたのですが、盾の勇者だけだれも仲間を与えられず苦しい状況に置かれてしまいす。そこである女性が盾の勇者を哀れんで仲間になるのですが、その女性は盾の勇者を利用して陥れどん底まで叩き落します。そんなどん底まで叩き落とされた盾の勇者が信頼できる仲間を得て、自分の心の葛藤に苦悩し、それでも這いつくばって生きていくといった内容になっています。
ここまで主人公が苦しめられるアニメはなかなかないと思います。ただその中に深い面白さがあり作品にずるずると引きづり込まれていくとても面白い作品だと思います。後半からは信頼できる仲間もでき、ストーリー的な病みが少し和らいで見てても苦しくならないようなアニメです。