ぼのぼの(BONOBONO)のネタバレ解説・考察まとめ

「ぼのぼの」とは、いがらしみきおによる四コマ漫画、及び漫画を原作としたアニメ・映画作品である。1993年にアニメ映画化、1995年にテレビアニメ化、2002年に再度映画化、2016年に再度アニメ化した。ラッコの主人公「ぼのぼの」と、友人の「シマリスくん」「アライグマくん」、そして森の動物達と繰り広げる日常をゆるく、時に哲学的に描いた作品。

『ぼのぼの』の概要

「ぼのぼの」とは、いがらしみきおによる四コマ漫画作品。
漢字が少なく小さな子でも読める癒し系の四コマ漫画であるが、哲学的な発言が多く大人が読んでも考えさせられるシーンが多い作品である。

1993年に映画化し、1995年にテレビアニメ化、2002年にフルCGで映画化し、2016年に再度アニメ化した。
声優はそれぞれ異なる。
一番有名なのが1995年に放送したテレビアニメで、夕方に放送したため子供から人気が出た。
作中に出てくる謎のおじさん「しまっちゃうおじさん」がトラウマだったという人も多い。
1995年のアニメはインターネットが普及する前の作品であるが、動画サイト等で話題になり2016年にまたアニメ化する程人気を集めている。

漫画は、1986年に連載開始した原作の「ぼのぼの」の他、「ぼのちゃん」「ぼのぼのs」などのスピンオフや、名言集や人生相談の本なども出ている。
グルーミーの森チャックとコラボしたり、「ぼのフェス2017」では「アカギ」の福本伸行や「ポプテピピック」の大川ぶくぶともコラボした。
また、可愛らしい絵柄が女子人気を集めグッズ展開も豊富にされている。

『ぼのぼの』のあらすじ・ストーリー

シマリスくん(左)、ぼのぼの(中央)、アライグマくん(右)の仲良しトリオ。

主人公のラッコ「ぼのぼの」と、ぼのぼのの友達の「シマリスくん」「アライグマくん」がどこかの森で遊び、日々を送る物語。
幼くて可愛らしく、動物らしく、それでいて哲学的でシュールなギャグ作品。
登場キャラはすべて動物で、人間は登場しない。
基本的にはゆるい日常を描いた作品であるが、時に大人たちが縄張りを巡って争う姿や、映画や原作では死についても描かれている。
アニメは子供向けに作られており、日常パートやギャグがメイン。
初登場時と比べるとキャラクター達が少しずつ変化し、苛められっ子なシマリスくんがやり返すようになったり、怒る表情ができないぼのぼのが顔を歪めたりするようにもなっていく。

『ぼのぼの』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

ぼのぼの

本作の主人公。ラッコの子供。男の子。
お父さんと二人暮らししており、海に住んでいる。母親はすでに死亡している。
日中は友人のシマリスくん達と遊ぶために陸に上がり二足歩行をする。
ワキに袋があり、そこに貝を割るための石をしまっている。
ラッコは皮下脂肪が少なくお腹が空いたら直ぐにご飯を食べないといけないため、ぼのぼのも常に貝を持ち歩いている。
エネルギー切れになると体調が悪くなってしまう。

ぼんやりした天然な性格で、喋り方ものんびりとしており、早口で喋る事はほぼ無い。
運動が苦手で、投げた石をキャッチすることも侭ならない。
想像力が豊かでよく色んなことを妄想しているが、大抵怖い妄想となって一人で怖がっている。(妄想の代表例としては、悪い子はどこかに閉まってしまう「しまっちゃうおじさん」など)。
怒るのが苦手で当初は眉間にシワを寄せることも出来なかったが、物語が進むうちに青筋を立てて怒ることもできるようになる。
色々な事に対して疑問を持っており、理由のない事を探求する姿や当たり前の事を疑問に思う姿は哲学的とも言える。
ぼのぼのの世界観を哲学的な物にしている要員の一人。

友人のシマリスくんとアライグマくんとよく一緒におり、特にシマリスくんとは仲良しでいつも2人で独創的な遊びをしている。
アライグマくんにはぼのぼののどんくさい所をイジられている。
行動力と俊敏性のあるシマリスくんとアライグマくんと一緒に居ると、ぼのぼの一人だけ行動がワンテンポ遅れている時が多々ある。
他にもスナドリネコと関係深く、彼がぼのぼのたちの居る森へ来た時に一番最初に発見したのがぼのぼのであった。
ぼのぼのは物知りで思慮深いスナドリネコを頼りにしており、何か疑問に思うことがあるとスナドリネコに質問し、スナドリネコがそれに答えてあげている。

シマリスくん

「いぢめる?」と首を傾げる仕草が有名。

ぼのぼのの友人。シマリスの子供。
声色や女性言葉を話すことから女の子と間違われやすいが男の子。
騒がしく空気の読めない性格で、よく関係ない言動をして話を中断させる。
漫画の初期の頃やアニメでは「いぢめる?」が口癖。語尾は「~なのでぃす」など。
普段は木の穴を住処にして、一人暮らしをしている。
家族は両親と姉2人、そして大勢の親戚を持つ。
クルミが大好物で常にクルミを持ち歩いている。
虫が嫌いで、近くに来たり自分の体に止まったりすると執拗に追い払ったり叩いたりする。
大人しい性格であるが、自分よりも格下の相手(虫や魚介類など)には突っかかっていく。

初期の頃は気が弱く騒がしいため、アライグマくんを初めとした子供達から嫌われており苛められていた。
ぼのぼのと行動するようになり、アライグマくんとも段々仲良くなっていくが大抵いつも蹴り飛ばされたり喧嘩している。
段々と男らしく潔い性格になり、アニメでも咄嗟の時ぼのぼのを庇うなど片鱗が見える。
腹黒さも開花していき、アライグマくんをからかうシーンなどもある。
原作ではさらに性格が変動し、短気なアライグマくんと同ジャンルの性格になっていく。

アライグマくん

ぼのぼのの友人。アライグマの子供。男の子。
短気で喧嘩っ早くそして腕っ節も強く、森に住む虐めっ子たちのリーダー格でシマリスを苛めていた。
アニメ1作目では虐めっ子というよりはガキ大将として描かれている。
ぼのぼのやシマリスと比べると常識的な面を持つツッコミキャラであるが、大人びているだけでの子供でもある。
普段は父親と木の穴で二人暮らしをしている。
アライグマくんよりももっと短気で喧嘩っ早い性格の父親とはよく対立しているが、仲は悪くない。
母親は旅に出ていて、帰って来るとアライグマくんは緊張して猫を被り、ですます口調になる。
好物は芋で、花や肉も食べる雑食。

当初は我侭な乱暴者で、弱い者を殴ったり蹴ったりする苛めっこ。
ぼのぼのやシマリスくんに対しても子分のような扱いをしていたが、段々と仲間意識や協力的な面も見せ性格が丸くなっていく。
アニメ一作目では原作よりはマイルドに描かれており、ツンデレガキ大将のような性格。
ツッコミ側のキャラで、いつも他人を馬鹿にしたり怒鳴ったりしているが、たまに自分が痛い所を指摘されると冷や汗をかいたりする。
子供らしい面もあり、怖かったり心配したりすると怯えたり泣き出すこともある。
シマリスくんに対してはいつも辛辣でいつも空まで蹴り飛ばしたり脅かしたりする。
ぼのぼのに対してもシマリスくん程では無いものの辛辣であるが、体型が同じくらいなため蹴っても空まで飛んでいかずぼのぼのが転ぶ程度(たまに飛んで行く時もある)。
普段は勇ましいが実際はちょっと小心者で、むしろシマリスくんの方が勇ましいという事も多々ある。

サブキャラクター

スナドリネコさん

大きな岩穴に住んでいる大人。
ぼのぼのが最も頼りにしているキャラであり、スナドリネコの方もぼのぼのの面倒を見ている。
賢く物知り且つミステリアスな性格で、岩穴ではいつもゴロゴロしている。
スナドリネコ本人にそのつもりはないのかもしれないが、人を小馬鹿にしたような雰囲気を持ちアライグマくんのお父さんからは嫌われ、クズリくんのお父さんとは犬猿の仲。
運動能力が高く一人でヒグマと戦い勝ったこともある。
大抵ぼのぼのがピンチになると助けに来てくれるキャラクター。
ミステリアスな部分が多く、スナドリネコの心情に触れるような重要な場面でいつも「それは秘密です」と誤魔化す。

元々は別の場所に住んでいたキャラクターで、何らかの原因でぼのぼの達が住むエリアにやってきた。
その時は怪我して倒れていた所をぼのぼのに発見され看病されていた。
以降ぼのぼのと交流があり、ぼのぼのの質問に色々答えてあげたり、何かとぼのぼのに対しては世話を焼く。
ぼのぼのとする問答が名言であり、作中の名言の多くがスナドリネコの台詞。
森のリーダーだったヒグマの大将と戦い勝利したことで、森を護る者が住む大きな岩穴に住む事になった。
物知りなため色々なキャラが訪れることはあるが、これと言って森を護っている気配は無い。
しかしヒグマの大将が別のヒグマから怪我をさせられた際は戦いに参加した。
スナドリネコは戦いの中にルールやプライドという概念を持っておらず、どんなにボロボロにされても負けを認めないため大抵の相手は「負かす」事が出来ない。
ヒグマの大将と戦った際も、ボロボロにされたのはスナドリネコであったが負けを認めず、結局ヒグマの大将が根負けして引き下がり、スナドリネコの勝利ということになった。

クズリくん

ぼのぼの達の知り合い。クズリの子供。男の子。
いつも道端でウンチをしているキャラクターで、ウンチを遮られることを嫌う。
しかし会話してる最中にも構わずウンチを始めるためアライグマくんなどからは怒られる。
シマリス同様に苛められっ子。
何故かいつもスナドリネコの住む岩穴の前でウンチしているため、スナドリネコにここでするなと注意される。
しかし何かとスナドリネコとの絡みも多いので、仲は良い。
臆病でよく泣き、喋り方はのんびりしており、好きなところで用を足すマイペースな性格。
父親からは「ボーヤ」と呼ばれている。
父親からスナドリネコへの伝言役にされる事も多い。

クズリくんのおとうさん

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