昭和元禄落語心中(漫画・アニメ・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『昭和元禄落語心中』とは、雲田はるこによる漫画作品およびそれを基にしたアニメ作品。
落語を題材とし、戦前から現代にわたり落語界を舞台に噺家たちの因縁や人間関係が描かれる。
漫画は全10巻で終了しており、それぞれ「与太郎放浪篇」「八雲と助六篇」「助六再び篇」と大きく分かれていた。
2016年1月から「与太郎放浪篇」「八雲と助六篇」がテレビアニメ化され、二期の「助六再び篇」が2017年1月より放送開始されている。
『昭和元禄落語心中』のあらすじ・ストーリー
与太郎放浪篇
主人公は1年前慰問で刑務所に落語「死神」を演じに来た八代目有楽亭八雲に一目ぼれし、出所後そのまま弟子にしてくれと押しかける。
しかし、「弟子は取らない」と有名な八雲により追い返されそうになるも、付き人として「与太郎」の名前を与えられ八雲の家に住み込むことを許された。
八雲は若くして死亡した天才落語家・二代目有楽亭助六の娘の小夏を養女として一緒に暮らしていた。
そして与太郎は八雲と助六、小夏にまつわる長い因縁を知ることとなる。
雪の降る寒いある日、与太郎は八雲の独演会中に居眠りをしてしまい、破門を言い渡されてしまう。
必死に許しを請う与太郎に「破門しない代わりに三つの約束を守ること」と言い含め、自分と助六の昔話を語り始める。
八雲と助六篇
八雲の語る昔話。
足の怪我を理由に芸者一族である家から追い出され、七代目八雲の家に引き取られる。
そこで後に二代目助六となる兄弟弟子・初太郎と出会い、自分も菊比古という幼名を授かる。
無理やり押し付けられた落語が嫌でたまらない菊比古と、落語が好きでメキメキと上達していく初太郎はお互い反発しあいながらも落語の腕を上げていく。
しかし変化を求め、新しい落語を求める初太郎は師匠に破門されてしまう。
その後、初太郎は七代目八雲の愛人であり菊比古に別れを告げられたみよ吉と一緒になり、小夏が生まれる頃に四国へ行ってしまうが、みよ吉に愛想を付かされ小夏と二人で暮らしていた。
八代目八雲を襲名するか迷っていた菊比古は助六となった初太郎に会いに四国へ行き、小夏と協力して、もう一度助六を落語界に戻そうと旅館で落語会を計画。
落語会の夜、助六・小夏を捨てて出て行っていたみよ吉が突如現れ、八雲に心中を持ちかける。
それを察した助六は止めに入り、みよ吉ともども帰らぬ人に。
助六再び篇
落語人気が衰え、バブル崩壊直後、与太郎は三代目助六を襲名し真打に昇進していた。
そして、未婚で妊娠した小夏と一緒になり、離れて住んでいた八雲の家へ戻ってくる。
また、偶然寄席に来ていた作家・樋口栄助と懇意になり、「落語の生きる道」として新作落語の模索を提案され、八雲の人生を取材したいと伝えられる。
八雲は日に日に弱っていく自分の身体を嘆きながらも与太郎に落語の未来を託し死んでしまう。
死後の世界で助六とみよ吉に出会い、昔話をし、八代目八雲としての最後の落語を披露する。
『昭和元禄落語心中』の登場人物・キャラクター「与太郎放浪篇」
与太郎
本名は強次。
服役中に慰問でやってきた八代目八雲に一目ぼれし、刑務所出所後、強引に付き人になる。
小夏の父親である二代目助六の落語を気に入っており、自分もそうありたいと思うが上手くいかない。
八雲の独演会中に居眠りをし、師匠の怒りを買い破門されてしまうが、八雲から三つの約束(「師匠より先に死なない」「八雲と助六の落語を全部覚える」「落語の寿命を延ばす」)を守ることを条件に復帰を許され正式に弟子となる。
八代目 有楽亭八雲
「昭和最後の大名人」と言われる落語家。
弟子を取らないことで有名であり、ペライベートは仏頂面で神経質。
幼い頃の怪我が原因で杖をついている。
古典落語や怪談の落語が得意であり、女性の描写は同業者を唸らせる程である。
与太郎の破門を解く代わりに「師匠より先に死なない」「八雲と助六の落語を全部覚える」「落語の寿命を延ばす」という三つの約束をする。
助六と約束して果たせなかったことがある、2人で落語の生き残る道を作ろうってね。
どっちが1人欠けたって出来ないことなんだ、だからこの穴埋めておくれ。
小夏
二代目助六の一人娘。
助六とみよ吉、両親を同時に失い八雲の養女となる。
尊敬する父を殺したと思っている八雲を恨みつつも傍にいる。
松田
七代目から八雲の付き人兼運転手。
八代目八雲と二代目助六とは幼少の頃からの付き合いであり、八雲が心を許す数少ない人物。
物腰の柔らかな老人だが、小夏が未婚で子供を生もうとする時に烈火のごとく叱り付けたりなど厳しい一面もある。
八雲と助六篇
菊比古
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