ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり(GATE)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』とは、著者:柳内たくみによるファンタジー小説、およびそれを原作としたアニメ作品である。2010年にアルファポリスから単行本化。ある日突如として出現した異世界と日本とを結ぶ門「ゲート」。この物語は、オタクの自衛官「伊丹耀司」を中心とし、異世界へと足を踏み入れた自衛隊と、ゲートの先の世界「特地」における異文化交流を描く異世界ファンタジーである。TVアニメは、2015年7月から9月まで第1クール、2016年1月から第2クールが放送された。

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『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(GATE)の概要

『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』とは、柳内たくみによるライトノベル、およびそれを原作としたアニメ作品である。突如として出現した異世界と日本を結ぶ門「ゲート」を巡る、ミリタリーとファンタジーが融合した異世界ファンタジー。
物語は、東京・銀座に現れた異世界の軍勢を撃退したオタクの自衛官・伊丹耀司を中心に、異世界「特地」へと足を踏み入れた自衛隊が、未知の文化や魔法、そして国家間の政治的思惑と対峙していく姿を描いている。

本作は2006年から2009年にかけて柳内が「とどく=たくさん」名義で小説投稿サイト「Arcadia」に掲載していたWeb小説を元にしており、2010年にアルファポリスから単行本として書籍化された。書籍化にあたってはWeb版から表現の修正や大幅な改訂が施されており、特に第3巻以降は物語の構成が大きく変更され、Web版とは結末が異なるキャラクターも存在する。当初は第3巻で完結予定であったが、物語の進展や東日本大震災への配慮から全5巻まで延長された。本編完結後も後日談や前日談を収録した外伝が刊行されたほか、2017年からは海上自衛隊を主役とした続編『ゲートSeason2 自衛隊 彼の海にて、斯く戦えり』の刊行も始まっている。

メディアミックス展開も盛んで、2015年から2016年にかけてSEASON1が放送されたテレビアニメ版は、現代兵器とファンタジー世界が衝突する圧倒的な描写で大きな反響を呼んだ。異世界交流と自衛隊の活躍を描いた金字塔的タイトルとして高い人気を誇る作品である。

『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(GATE)のあらすじ・ストーリー

銀座事件と特地派遣

特地側の現地を調査するために派遣された主人公の伊丹耀司

20XX年、夏。東京・銀座の歩行者天国は、突如として出現した巨大な「ゲート(門)」によって地獄へと変貌した。門の向こうから現れたのは、剣と魔法の世界を彷彿とさせる怪物や騎士たち、総勢6万にも及ぶ異世界の軍勢であった。彼らは民間人を無差別に殺傷し、平和な街に屍の山を築いていく。しかし、警察と自衛隊の迅速な応戦により敵軍は壊滅。この「銀座事件」は、非番ながら現場で避難誘導に尽力したオタク自衛官・伊丹耀司(いたみようじ)が二等陸尉へと昇進する契機となった。

日本政府はゲートの先が異世界へと通じていることを確認し、そこを「特地(特別地域)」と命名。膨大な資源の確保と安全保障を目的として、自衛隊の派遣を決定した。ゲートの出口である「聖地アルヌス」に陣を築いた派遣部隊は、数多の連合諸王国軍を近代兵器による圧倒的な火力で殲滅し、特地における拠点を確立する。伊丹は、現地住民との交流と情報収集を目的とした第3偵察隊の隊長に任命され、未知なる大地へと足を踏み出した。

異世界住民との交流と炎龍の脅威

伊丹ら第3偵察隊は、住民との交流を重視する方針により、現地の人々と良好な関係を築いていく。その任務中、彼らは最強の生物「炎龍」がエルフの集落を襲撃している場面に遭遇する。集落唯一の生き残りであるハイエルフの娘テュカ・ルナ・マルソーを救出した伊丹は、避難を開始したコダ村の住人たちへの協力を申し出た。

この逃避行の過程で、類まれなる知性を持つ若き魔道士レレイ・ラ・レレーナや、死と断罪の神に仕える亜神ロゥリィ・マーキュリーが仲間に加わる。不運にも再び炎龍の襲撃を受けるが、自衛隊の奮闘により炎龍の片腕を撃ち落とし、撃退に成功した。伊丹は行き場を失った老人や子供たちをアルヌスの基地へと連れ帰り、やがてそこは難民キャンプから「アルヌス共同生活組合」へと発展し、商業活動によって特地随一の活気ある街へと変貌を遂げていく。

その一方で、伊丹は帝国の第3皇女ピニャ・コ・ラーダと接触する。自衛隊の圧倒的戦力を目の当たりにしたピニャは、講和こそが帝国を救う唯一の道だと確信し、講和派の筆頭として動き出す。伊丹はピニャやレレイらを伴って日本へ特使として帰還するが、そこでは特地の利権を狙う列強各国の刺客や政治的陰謀が待ち受けていた。

皇位継承を巡るクーデター

物語は再び特地へと舞台を戻し、新たな仲間であるダークエルフのヤオ・ハー・デュッシを加え、さらなる局面を迎える。炎龍の完全な討伐や迷宮探索、魔法都市ロンデルでの導師号取得を経て、伊丹たちは冥府の神ハーディと対峙する。そこで明かされたのは、不自然に開き続けるゲートが地震などの天変地異を引き起こしているという衝撃の事実だった。ハーディからゲート開閉の技を授かった一行は、世界の崩壊を防ぐために重大な決断を迫られる。

その頃、帝国では講和を最大の障害とみなす第1皇子ゾルザル・エル・カエサルが、父であるモルト皇帝への暗殺未遂を機にクーデターを断行。実権を握ったゾルザルは、ピニャをも捕らえて恐怖政治を開始する。自衛隊は大規模な救出作戦を展開し、モルト皇帝とピニャを奪還。皇帝はゾルザルの皇位を剥奪し、ピニャを皇太女に指名して、イタリカを拠点とする「帝国正統政府」の樹立を宣言した。

平和への道

ゾルザル率いる主戦派との争いが激化する中、地球側では中国などの介入を受けた森田内閣が弱腰になり、特地からの自衛隊撤退を命じる事態に陥る。しかし、日本政府内の実力者たちが森田を退陣させることで命令系統を掌握し、最悪の事態を回避。自衛隊は撤退を翻し、帝都奪還と正統政府支援のための作戦を続行した。

帝都を追われたゾルザルは、イタリカに対して総力戦を仕掛ける。ピニャ率いる薔薇騎士団と亜人の混成軍は、凄惨な防衛戦を強いられるが、自衛隊の圧倒的な援護によりイタリカを死守。野望を打ち砕かれたゾルザルは敗走し、帝国の争いはピニャによる正統政府の勝利という形で終結を迎えた。
世界の危機を招いていたゲートは、中国の妨害に遭いながらも、残留予定者以外の隊員や物資を残したまま閉じることに成功した。二つの世界は物理的に切り離されることとなったが、特地に残った自衛隊員と現地住民たちの間には、確かな平和と絆が芽生えていたのだった。

『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(GATE)の登場人物・キャラクター

伊丹耀司(いたみ ようじ)

陸上自衛隊員でありながら、年季の入ったオタクでもある。本作の主人公。
34歳。陸上自衛隊二等陸尉。第三偵察隊隊長。生活信条は「喰う寝る遊ぶ、その合間にほんのちょっと人生」。「趣味と仕事、どちらかを取れと言われれば迷わず趣味を取る」。

物語の発端である「銀座事件」での功績で2等陸尉に昇進、特地の第3偵察隊の隊長を任される。探索中に、特地の住人「テュカ」「レレイ」「ロゥリィ」らと出会い、信頼関係を築いていく。
特地でも強大とされる「炎龍」を討伐した際にロゥリィと眷属の契約を交わしたことで、ある程度の負傷を肩代わりしてもらえるようになり、これを利用して遠距離での意思疎通をはかることもできるようになった。

モルト・ソル・アウグスタス

帝国の皇帝。好戦的で、権力欲の強い野心家。

領土拡大を狙い「アルヌスの丘」に開いた「ゲート(門)」を越え日本に出兵し、銀座事件を引き起こす。自衛隊による反撃を受け一方的な敗北をしたにもかかわらず、争いをやめるつもりはなかった。

日本の軍事力や自衛隊員の戦闘力を垣間見たことで、徐々に争う気も失せていき、最終的には第3皇女である「ピニャ」を皇太女とする。

ゾルザル・エル・カエサル

帝国の第1皇子。傲慢で幼稚な性格で、奴隷に冷酷な仕打ちをするサディストの面もあわせ持つ。

日本との主戦論者で、日本人女性「紀子」を奴隷にしていたことが発覚した際には、伊丹の命を受けた自衛隊員の部下「栗林」に半殺しにされ、手酷い屈辱を受ける。

亜人族の1種、ヴォーリアバニーの元女王「テューレ」を奴隷としているが、実際は復讐を企てる彼女の操り人形となっている。

テュカ・ルナ・マルソー

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