はじめの一歩(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『はじめの一歩』は1989年より森川ジョージが週刊少年マガジンにて連載を続けているマンガ、アニメ作品。いじめられっ子だった幕之内一歩(まくのうちいっぽ)がボクシングと出会い、「強いとは何か?」という疑問の答えを求めて厳しいトレーニングを積み、ライバルたちとの闘いを経て成長していく様子が描かれる。

伊達英二に敗戦した後、「打たれる前に打つ」を実践するために編み出した攻防一体かつ、一歩の唯一のラッシュ法。

実在するボクサーのジャック・デンプシーが編み出したラッシュで、一歩はそれを知らないままに独自で考え、公園の鉄棒使用しこの技を開発した。

一歩のもつパンチの破壊力と、∞の文字を描くようウィービングし相手の攻撃をかわしながら前進し、左右のフックを交互に連続で叩きこむ動作は対戦相手の脅威となり、代名詞的なフィニッシュブローとして知られるようになった。

前に出ながらパンチを打つため、まず相手を後退・停止させなければ技が出せない。またウィービングのリズムが一定で攻撃のタイミングを読まれやすく、フックの直前にバックステップすれば簡単にカウンターを合わせられるという弱点もあるが、これらの点を改良したバージョンも生み出されている。

日本タイトル

協会が主催するプロボクシングトーナメント。いわゆるA級ボクサーを対象とした大会。一歩が日本タイトル初挑戦時の王者は伊達英二で、一歩は公式戦で初めて黒星を付けられた。

この試合は抑えておくべき!『はじめの一歩』の「ベストバウト」

はじめの一歩は連載開始から20年以上が経ち、これまでに描かれた試合数は実に150を超える。
ファンの間では「どの試合がベストバウトか」が熱く議論されている。

これからはじめの一歩を読み始めるという方は1巻から順に読んでいくのもいいが、試し読みから始めるなら、ファンの間でベストバウトと名高い試合から見ていただきたい。
ここでは人気のある試合を紹介しておこう。

鷹村守VSブライアン・ホーク(42巻~44巻)

鷹村が世界チャンピオン「ブライアン・ホーク」に挑戦する。
ブライアン・ホークは不規則な動きで相手を翻弄し、「ホークにベルトが渡った時点で、もうチャンピオンベルトは移動しない」と評価されるほどの男である。
「試合中なら人を殺しても罪にならない」と言い放ち、鷹村に襲い掛かるブライアン・ホーク。
果たして鷹村は無事に闘いを終え、チャンピオンベルトを持ち帰ることができるのか。

幕之内一歩VS千堂武士(29巻~30巻)

一歩が日本チャンピオン「千堂武士(せんどうたけし)」に挑む。
日本タイトルへの挑戦は二度目となる一歩。
対して、かつて一歩に敗れた経験を持ち、リベンジに燃える千堂。
互いにとってリベンジマッチとなるこの試合に、両者の想いが交錯する。

木村達也VS間柴了(31巻~32巻)

ジュニアライト級の王者として君臨する「間柴了(ましばりょう)」に、鴨川ボクシングジム所属の「木村達也(きむらたつや)」が挑む。
無謀とも思われた挑戦だったが、木村は「ドラゴンフィッシュブロー」という新技をひっさげ、間柴と互角以上の闘いを繰り広げる。
才能の無い選手のリアルな一面を描いた名試合。

『はじめの一歩』には名言・名セリフが多い!

はじめの一歩のみどころのひとつが、作中に登場する「名言」の多さ!
ボクシングという厳しい世界で生きる男たちの言葉は、ひとつひとつが説得力に満ちている。
実際に本編に登場した名言の中から、我々の日常でも活かしたい言葉をいくつか紹介しよう。

一歩「強いってなんですか?強いってどんな気持ちですか?」

『はじめの一歩』の原点にして最終目標のこの言葉。

鷹村にいじめられっ子から救われた一歩は、その鷹村の姿に憧れボクシングを志す意思を見せるが、ボクシングの世界はそんなに甘いものではないと突き放される。
そして、一歩も簡単に決意したものではないとその思いのたけを鷹村にぶつけた時のセリフである。
強いとはどういうものなのか、どういう気持ちなのかという疑問は、一歩自身が日本タイトルを奪取するほどに強くなっても満足のいく答えを得られるものではなかった。

その答えは単純な腕力や技術の優劣ではなく、心にある本当の強さを実感できる瞬間なのではないかとされているが、一歩はこの答えに出会えていない。

鴨川会長「努力した者が必ず報われるとは限らん。しかし!成功した者は皆すべからく努力しておる!」

ボクサーたちを激励する鴨川会長の言葉。
成功するとは限らないから努力をしない、という言い訳をスパッと切り捨てる。
どんな成功も努力の上に成り立っているのだと感じられる一言だ。

青木「才能ねぇヤツがあきらめ良くて、何が残るってんだよ!」

鴨川ボクシングジム所属の青木勝(あおきまさる)が、引退を決意した盟友に対して送った言葉。
才能が無いからこそ努力で補っていかなくてはならないという考え方は、ボクシングのみならず日常生活においては仕事や恋愛でも見習うべき姿勢である。

鷹村「オレは目標であり続けなきゃならねぇ」

鷹村が試合中に言った言葉。自分を慕う後輩たちを落胆させないために、そして後輩たちが目指す頂で待ち続けるために、鷹村はどんなに苦しい試合でもあきらめない。
普段は傍若無人な鷹村が、それでも後輩達に慕われているのは、こうした男気に惹かれているからなのだろう。

『はじめの一歩』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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『はじめの一歩』とは、1989年より『週刊少年マガジン』で連載中の「森川ジョージ」作による、ボクシングを題材とした漫画である。登場人物の多くに実在選手を投影している。「登場人物全員が主人公」という作者の言葉通り、脇役やライバル達の物語も詳細に描かれている。作者自身も実際にボクシングジムのオーナーで著名なプロボクサー達と親交があり、誌上やコミックスなどでもインタビューや応援コメントの寄せている。コミックスは120巻を超えている長期連載漫画である。

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