サトコとナダ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『サトコとナダ』とは、ユペチカによる異文化コミュニケーションの4コマ漫画である。アメリカの大学に通う日本人留学生のサトコと、サウジアラビアからの留学生のナダが、ルームシェアをして友情を育んでいく物語である。日本人のサトコの目を通して、イスラムのしきたりや文化をわかりやすく解説し、日本との違いや共通点もわかる作品である。Twitterアカウント『ツイ4』と、星海社ウェブサイト『最前線』に2017年1月から2018年11月まで掲載されていた。
フィルニ
アフガニスタンのデザート。中東風ミルクプリンである。アフガニスタン出身のパキザがよく作ってくれる。
牛乳と砂糖、コーンスターチで簡単に作れて気軽にアラビアンな雰囲気を楽しめる。
ガンバリー
エビのことをアラビア語では「ガンバリー」と言う。肉やアルコールに規制があるナダのため、サトコは海鮮を使って料理をすることが多い。
『サトコとナダ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
サトコ「文化を知りたいのはもちろんだけど、わたしはナダ、あなたを知りたいの」
自国の話をすると、先入観からマイナスのイメージを持たれてしまう事が多いため、ナダはイスラム圏以外の友達をあまり作らなかった。サトコは偏見を持たずナダの話を聞いてくれるため、ナダも心を許していた。
「サトコは私たちの文化にとっても興味があるのね。私もちゃんと説明するために勉強しないと」とナダは言うが、サトコは「ううんナダ、違うの。文化を知りたいのはもちろんだけど、私はナダ、あなたを知りたいの」と言った。自分の意見をはっきりと言えず、人の目を気にしているばかりだと思っていたサトコが、真っ直ぐこちらを見て言う様にナダは「サトコ、あなた赤ちゃんみたいなのに、たまにドキドキすることを言うのね」と赤面してしまった。
ナダ「大変?それはちがうわよ。義務感でしてるんじゃないの。私のためにしてるのよ」
ある日、ナダがお祈りをしている最中にサトコが家に帰ってきた。サトコはナダの神さまに失礼がないようにちゃんとした格好をしないと行けないと思い、見様見真似で頭に布を巻いてみるが、上手に巻けなかった。そんなサトコを見てナダは「お祈りの間はそっとしておいてくれればいいのよ」と優しく言う。
「1日に5回もお祈りするんだよね。大変だ…」と言うサトコに、ナダが「大変?それは違うわよ」と言って反論する。「義務感でしてるんじゃないの。わたしのためにしてるのよ。礼拝は人によって意味も内容も違うけれど、私にとっては1日に5回色んなことから1人になって、神さまを近くに感じられる時間なの」とナダは言う。「だから礼拝のあとはすがすがしい気持ち!さぁ夜もがんばろー!」とナダは晴れやかな顔で言ったのであった。
ナダ「私は私のために服を買うけどね。どうせ知り合いしか見ないから、大好きな服を着るわよ」
サトコは引っ込み思案の性格のせいか、好きな服装であっても自分には可愛すぎると思って買わないことが多かった。サトコが「かわいすぎて私が来ちゃいけないような気がして」というと、ナダは「ふ~ん…私は私のために服を買うけどね。どうせ知り合いしかみないから、大好きな服を着るわよ」と真剣な眼差しで言う。ムスリマは宗教上、肌を隠さなければならず、私服は家族や親しい友人にしか見せられない。ナダはこのことを受け入れているため、被り物の中はうんとオシャレをして楽しんでいる。
「サトコって服装自由なのに、私よりよっぽど不自由ね」と言うナダに、サトコは戸惑っている様子であった。その後、サトコは手にとった洋服を購入した。
ナダ「やったわ!ついにやったわ!兄も父もいないのに、国境を超えてやったわ。サトコとよ!」
サトコの留学期間が終わる頃に、サトコとナダはアメリカの有名な観光地に行くことになった。ニューヨークに行ったり、ハラールネイルというムスリマにも許されたネイルを買ったりと楽しんでいた。ナイアガラの滝を見に行ったとき、観光客の人に「カナダの側にいけばもっとすごいナイアガラが見れるよ」と教えてもらう。ナイアガラの滝がアメリカとカナダの国境となっており、パスポートがあれば行き来することができる。
イスラム教徒は、女性が国境を超えるときは男性の親族が付き添わなければならないという決まりがある。だが、ナダは自分の意志で国境を超えた。
ナダは「やったわ!ついにやったわ!兄も父もいないのに、国境を超えてやったわ。サトコとよ!」と心の底から嬉しそうに言うのであった。それを見たサトコは「帰りたくなくなっちゃうな…」と少しだけ思ってしまっていた。
『サトコとナダ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
サウジアラビアでは誕生日をそれほど祝わない
サウジアラビアでは誕生日を盛大に祝う習慣がない。小さい子供などは友達同士で祝ったりする程度である。
アブダーラさんとモハメッドさんが多すぎて区別がつかない
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目次 - Contents
- 『サトコとナダ』の概要
- 『サトコとナダ』のあらすじ・ストーリー
- 日本人のサトコがナダを通じてサウジアラビアの文化に触れる
- サトコ連れ去られ事件
- ナダの婚約者
- サトコは様々な国の文化に触れ、引っ込み思案な性格を変えていく
- 日本から留学してきたマチコと出会う
- サトコは日本へと帰る
- 『サトコとナダ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- サトコ
- ナダ
- 大学の友達
- ミラクル
- パキザ
- ケビン
- ダニエル
- その他の人物
- アブダーラ
- ラフマン
- マチコ
- 『サトコとナダ』の用語
- 文化
- ムスリム/ムスリマ
- 結婚
- アザーン
- ハラールマーク
- 一夫多妻制
- シャウファ
- 服装
- 女性の被り物
- 男性の被り物
- 言葉
- マーシャーアッラー
- インシャーアッラー
- ビスミッラー
- 食べ物
- カブサ
- コーヒー
- デーツ
- 食パン
- フィルニ
- ガンバリー
- 『サトコとナダ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- サトコ「文化を知りたいのはもちろんだけど、わたしはナダ、あなたを知りたいの」
- ナダ「大変?それはちがうわよ。義務感でしてるんじゃないの。私のためにしてるのよ」
- ナダ「私は私のために服を買うけどね。どうせ知り合いしか見ないから、大好きな服を着るわよ」
- ナダ「やったわ!ついにやったわ!兄も父もいないのに、国境を超えてやったわ。サトコとよ!」
- 『サトコとナダ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- サウジアラビアでは誕生日をそれほど祝わない
- アブダーラさんとモハメッドさんが多すぎて区別がつかない
- 天国にはどれだけ飲んでも頭が痛くならないお酒の川があると言われてる
- バスは手を上げないと停まってくれない
- アメリカでは洗濯物を外に干さない