煉獄に笑う(煉笑)のネタバレ解説・考察まとめ

『煉獄に笑う』とはアクションかつファンタジー要素を含む時代活劇漫画である。作家は唐々煙で、2014年に「WEBコミックBeat's」に掲載され、同年『月刊コミックガーデン』にて連載が継続された。3部作ある笑うシリーズの1作で『曇天に笑う』の前日譚にあたる。主人公は石田佐吉。羽柴秀吉の命により近江国にある曇神社を訪れ、双子の男女と出会ったことから佐吉の運命が大きく動き出す。双子と共に呪大蛇を封印するまでの奮闘を壮大なストーリー展開で、人間の業の深さについても描写されているのが魅力の作品。

曇神社8代目当主の一人。双子の片割れの18歳。大蛇候補の一人。姉なのか妹なのかは不明。
花魁風の着物と大胆な縦ロールの髪に差された大きなかんざしがトレードマークで、いつも扇子を持っている。自身も器候補でありながら、アザのことから芭恋が器ではないかと思っている。もし、芭恋が器であったなら撃つつもりで国友に銃を頼み、いつでも携帯している。性格は大胆かつ好奇心旺盛だが飽きっぽくあまのじゃく。一緒に戦っていくうちに、佐吉に惹かれていく。
芭恋と同じく、芭恋と自分以外は信じていないような言動が目立つ。しかし国友を逃がしたりと他人には甘い一面も。伊賀の里から抜け出す際も、照れて赤面したりと女の子らしい性格も持ち合わせている。
身体能力は芭恋を上回り、戦闘力においても折り紙付き。忍が投擲した苦無を素足でいなし足に指で掴みなおし投擲、という人間離れした芸当もこなす。伊賀の里を抜け出す際、国友の為に囮となり忍の矢に貫かれ崖から落下。生死不明となっていたが、四巻で弓月に化けて登場するなど存命が示唆されており、五巻にて芭恋と共に再登場する。

織田信長(おだのぶなが)

安土城当主。言わずと知れた戦国武将。
残虐、無慈悲、群を抜いたカリスマ性の持ち主。気に食わない者には容赦無い姿を見せるところから「魔王」と恐れられている。近江国から天下統一のために動いている。大蛇を狙う一人であり大蛇の器候補。巻物の一つを所有している。
傍には美貌の小姓・森蘭丸が仕えている。曇の事情に関しても詳しく、牡丹ともかかわりが深い人物。

羽柴秀吉(はしばひでよし)

信長の臣下。信長を信頼している。佐吉の主君でもあり、名付け親でもある。髑髏鬼灯を手に入れるよう佐吉に命を出し、大蛇の件についても一任している。

国友の人々

国友藤兵衛(くにともとおべえ)

国友衆の頭領。幼名は雅(みやび)だった。まだ子どもでありながら度量が大きく部下には慕われている。銃全般を扱えるものの、短筒を使うのが得意で早打ちをする姿はみんなの憧れでもある。勇真のことが好きではあるが、自分が置かれた立場から一線を引いた態度で接している。

国友勇成(くにともゆうせい)

藤兵衛の叔父。自分の息子を頭領にしたいがために伊賀と手を組み、藤兵衛の殺害と内乱を計画していた。

国友勇真(くにともゆうま)

勇成の息子。藤兵衛とは幼い頃から仲良く育ち、お兄ちゃんとして接してきた。藤兵衛が頭としてふさわしいと思っている。頭領になる前は、互いを雅、勇真兄ちゃんと呼び合う仲だった。騒動後は、藤兵衛を守り抜くと誓い、過保護気味になる。

百地家の人々

百地丹波(ももちたんば)

伊賀御三家百地家当主。伊賀の里の三大上忍の一人で年齢は60代。褐色の肌に金色の瞳を持つ一騎当千の猛者で、超人的な体力と身のこなしから右に出る者はいないとされる忍者である。
性格は残忍で全て戦いのためにと考える所は、ある意味ハッキリしている。大蛇を狙う一人で、芭恋と阿国の父親。
人の髪に並々ならぬ興味を持っており、阿国の髪がお気に入り。高い能力と傍若無人な態度で里から問題視されており、肌の下に多数の武器を仕込んでいるらしく、素手でも人を殺傷する力を持つ。
一大派閥のトップでありながら単独で動く、規定違反など型破りなところがある。よく言えば自由、悪く言えば自己中心的。そのカリスマ性から慕っている部下も多いが、さまざまな人間に暗殺を目論まれ、殺されかけているが、致命傷どころか傷一つ負わず返り討ちしている。

百地海臣(ももちかいしん)

八咫烏の1人。忍としての実力はかなりのものだが、冷徹で己の意志を持てない。「命(命令・仕事)」がないと行動できず彷徨っているところを織田信雄に拾われる。

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