ホラー界のレジェンドが紡ぐ9つの恐怖。映画「トム・ホランドの世にも恐怖な物語」

原題は「Twisted Tales」となっており、多くの人にトラウマを埋め込んだ映画「チャイルド・プレイ」を手掛けたトム・ホランドが贈る珠玉のオムニバスホラー映画です。趣向を凝らした9つの映画があなたを未知の恐怖へと誘います。映画「トム・ホランドの世にも恐怖な物語」をご紹介致します。

あらすじ・ストーリー

自宅で妻を殺した男。彼は逃亡の為、音声認識付きのカーナビ搭載の自分の車で逃亡を計る。
そして彼はカーナビに向かい空港の案内を依頼する。
が、そこから聞こえて来たのは、空港への案内のカーナビの声と、殺したはずの妻の声だった。
これは男の幻覚なのか?幻聴なのか?
他8話、計9話の恐怖寓話を収録。

出典: www.amazon.co.jp

ゾッとするほど退屈な144分間

144分間という長い上映時間の中に長短入り混じった9つの物語が入っていますが、ほとんどの作品が失笑もの。演出がお粗末なのもありますし、なにより脚本がとんでもない。原題にある「Twist」はひねりという意味で、作品における工夫というか起承転結の転における奇抜な転換を示しているのですが物語の中にその要素は一切見当たりません。唯一あるとすれば8作品目の、ピザ屋の店員は悪魔か否かという設定の短編くらい。

今時この程度の映画なら学生でも作れそうですし、もしかしたら学生の方が上手く作れるのではと思わせる駄作ばかりでした。恐怖なし、驚きなし、面白みなし。途中で休憩を挟まないととてもじゃありませんが最後まで観賞できません。「チャイルド・プレイ」で時代を作ったは良いものの、そのまま取り残されてしまったのでしょう。時代遅れも甚だしい映画でした。

どうやら登場人物・キャラクターはホラー映画ファンにとっては心をくすぐられるようなものらしいが……?

短編に登場するそれぞれの登場人物はホラー映画界隈ではそれなりに名の通った俳優たちらしいです。あまり俳優などを気にしないのでピンときませんが、ファンにとってはなかなかツボを得た配役とのこと。しかし演技力は見たところ残念の一言。そもそも演技力が発揮される場面がほぼなかったこともありますが、それを差し引いてもひどいものでした。

短編と短編の間にトム・ホランド本人が登場し、次に映す物語のあらすじを説明してくれます。思わせぶりな語り口で視聴者の興味を惹くものの、中身の空っぽさを思えば全く持って興味を覚えません。へえ、こんな人なんだトム・ホランドって、という感想以上のものは抱きませんでした。

まとめ

9つの物語群のつまらなさ自体が本当のホラーだった、というオチでも納得できるくらいの作品。ある意味、どんなホラー映画よりも怖かったです。普通のホラーに飽きた、最近のホラーは全部同じに見えるという方はご覧になってみてください。今観ている映画がどれほど面白いのか、改めて認識できるはずです。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents