『エアマスター』とは、柴田ヨクサルによる格闘漫画、およびそれを原作とするテレビアニメ作品である。格闘家の父と体操選手の母から驚異的な身体能力を引き継ぎ、華麗な空中殺法を武器に無敵のストリートファイター「エアマスター」として路上で伝説を築き上げていく女子高校生・相川摩季を中心に、猛者たちとの激しい戦いが描かれる。
本作は、強烈な個性を持つキャラクターが次々と登場する異色の女子高生コメディ格闘アクションであり、独特なセリフ回しも特徴である。
「いいかぁ!ガキ共!!人生は弱肉強食だぁ 神様もヒーローもいない!やられたら自分でやり返せ!!!!」とは、作中の「黒正義誠意連合編」において、崎山香織が自身をいじめていたかつての同級生たちを太極拳の技で文字通りなぎ倒し、圧倒した際に周囲に向けて叫んだものである。過去の悔しさを力に変え、自らの手でリベンジを果たした崎山だからこそ言える、極めて苛烈でありながらも力強い人生訓が込められたシーンだ。
モデルや芸能活動の下積み時代、高飛車な態度とは裏腹に理不尽な扱いやいじめを受けてきた崎山は、決して恵まれた強者として育ったわけではなかった。しかし、彼女はそこで立ち止まることなく、主人公・相川摩季という圧倒的な強さを前にして自らも路上の戦いに身を投じ、泥臭く実力を磨いてきた。かつて自分を虐げていた者たちを自らの力で打倒した瞬間、彼女が言い放ったこの言葉は、綺麗事の通用しない現実の厳しさを肯定しつつも、「他人に依存せず、自分の力で運命を切り開け」という彼女なりの強いメッセージとなっている。
武月雄「どうだ 寄り切ったっ!!! 勝ったぞ――――っ!!!!!」
「どうだ 寄り切ったっ!!! 勝ったぞ――――っ!!!!!」とは、作中の最終章であるバトルロイヤルにおいて、かませ犬であり続けた雑魚ファイター・武月雄が、最強のラスボスである「十五漢渺茫(じゅうごかんびょうぼう)」を相手に、奇跡の(一方的な)勝利を収めた瞬間に叫んだものである。
武月雄は物語の序盤で主人公の相川摩季に惨敗して以降、作中の強さのインフレに全くついていくことができず、完全にモブキャラクターと化していた。しかし、その本質は「頑丈だけが取りえ」と自負する驚異的なタフネスと、どれほど格上の強者であっても立ち向かう不屈の闘志を持った熱い男である。最終決戦において、誰もが恐れる絶対的な化物・渺茫を前にした武は、実力差を無視して突如として「相撲勝負」を挑む。そして、自らが勝手に脳内に描き出した「イマジナリー土俵」の境界線際まで渺茫を文字通り押し込み、己のルールの中で完全なる勝利を宣言した。しかしこの直後、柱に叩きつけられ再起不能に陥ってしまう。
武月雄「頑丈だけが…お母さん! 取り柄です!! ありがとう!!!」
「頑丈だけが…お母さん! 取り柄です!! ありがとう!!!」とは、格上の強敵たちを前にして幾度となく叩きのめされ、肉体の限界を迎えつつも、なお不屈の闘志で立ち上がろうとする武月雄が自らを鼓舞するために放った言葉である。自らの命を育んでくれた母親への純朴な感謝と、己の唯一の武器である「頑丈さ」を誇る武の愚直な生き様が表れている。
このセリフは、通常の文法を崩した歪な倒置法によって、キャラクターの剥き出しの感情と臨死の極限状態における「言葉のリアル」を表現している。理屈や洗練されたセリフ回しではなく、命の底から絞り出された不器用な叫びだからこそ、武という男の純粋さと優しさがストレートに読者の胸へと響く力を持っている。
ルチャマスター「俺の言ってる意味がわかるか? ある種の後悔は取り戻すことができるんだ」
「俺の言ってる意味がわかるか? ある種の後悔は取り戻すことができるんだ」は、ストリートファイト四天王の一人であるルチャマスターが、ファイターとしての生き様や男としての在り方を熱く語るシーンで登場したセリフである。
ルチャマスターは、本職が39歳のプロモデラーであり、空中殺法を得意とする二重マスクマンという極めて個性的なストリートファイターである。そして、人間味溢れる年長者としての渋みも兼ね備えている。
この言葉は、酸いも甘いも噛み分けてきた彼だからこそ発することができるセリフだと言える。
ルチャマスター「オレはガンダムの最終回のガンダム並みに強いぞ。 お前らは雑魚のザクだ」
「オレはガンダムの最終回のガンダム並みに強いぞ。 お前らは雑魚のザクだ」とは、ルチャマスターが敵対する相手に対して威嚇する際に放ったものである。ルチャマスターは39歳のベテランファイターでありながら、重度のガンダムオタクである。自彼の本職である「プロモデラー」としての強烈なオタク気質と、ストリートファイターとしての不敵な自信が融合した、ユニークな戦闘宣言となっている。
佐伯四郎「俺はガキの頃、テレビのヒーローが延々勝ち続けるのにウンザリしてたガキだった。ワル共はなんでいつも負ける? なんでだ? バカか? 世界征服しようって輩がバカでどうする。 子供だって単純なガキばかりじゃないんだ。いつまで勝てば気が済むんだ。最近もずっと勝ってんだろ? ヒーローは。今日も。 …そんなことを思い出したよ。 おまえがヒーローの類なら… 今、憂さを晴らさせてもらうかな」
「俺はガキの頃、テレビのヒーローが延々勝ち続けるのにウンザリしてたガキだった。ワル共はなんでいつも負ける? なんでだ? バカか? 世界征服しようって輩がバカでどうする。 子供だって単純なガキばかりじゃないんだ。いつまで勝てば気が済むんだ。最近もずっと勝ってんだろ? ヒーローは。今日も。 …そんなことを思い出したよ。 おまえがヒーローの類なら… 今、憂さを晴らさせてもらうかな」とは、卓越した格闘技術を持ちながらも女性関係にだらしがないプロの総合格闘家・佐伯四郎の前口上である。
絶対的な勝者として君臨する存在に対する、彼の幼少期からの歪んだ対抗心と、抑えきれない破壊衝動を表したセリフだ。
佐伯四郎「携帯なんて持つもんじゃないな。 “携帯”っていう賢しい鎖は外された…。“家族”っていう重っもい太っとい鎖も外された。 自由か…今。 俺の鎖は外れた」
「携帯なんて持つもんじゃないな。 “携帯”っていう賢しい鎖は外された…。“家族”っていう重っもい太っとい鎖も外された。 自由か…今。 俺の鎖は外れた」とは、作中の最終決戦であるバトルロイヤルの最中、佐伯四郎が妻から携帯電話を通じて離婚を言い渡され、完全に家庭という縛りから解放された瞬間に放たれたセリフである。
このセリフは、佐伯が私生活の破綻と引き換えに圧倒的な実力を覚醒させるターニングポイントとなったものだ。
佐伯は驚異的な格闘技術を持つ一方で、きわめて女性関係にだらしがなく、常にどこか本気を出さない掴みどころのない男だった。彼にとって携帯電話や家族は、己の野生を繋ぎ止めておくための「鎖」だった。しかし、そのすべてが文字通り一瞬で消え去ったことで、彼は完全なる「自由」を獲得したのだ。
サンパギータ・カイ「さぁて、ガンガン無理していくぞー♡ 無理のしすぎの前のめりの全開の一番先っぽまで出し惜しみしないぞ!!!」
「さぁて、ガンガン無理していくぞー♡ 無理のしすぎの前のめりの全開の一番先っぽまで出し惜しみしないぞ!!!」とは、最強の敵である「十五漢渺茫(じゅうごかんびょうぼう)」に立ち向かうサンパギータ・カイが、自らの限界を遥かに超越して戦う覚悟を叫んだものである。
カイはルチャマスターを兄に持ち、深道ランキング10位の実績を誇るド根性女子プロレスラーである。作中では幾度となく強敵に叩きのめされ、満身創痍になりながらも決して闘志を絶やすことはなかった。
このセリフには、出し惜しみを一切せず、今この瞬間に自分のすべてを使い果たすという彼女の命がけの突撃精神と、泥臭くも晴れがましいド根性娘の魅力が凝縮されている。
サンパギータ・カイ「居酒屋ボンバァ!!!」
「居酒屋ボンバァ!!!」とは、サンパギータ・カイが技を繰り出したシーンでの絶叫である。言葉の意味や論理を完全に置き去りにした、柴田ヨクサル作品の真骨頂である理屈抜きのネーミングセンスが光るシーンだ。
目次 - Contents
- 『エアマスター』の概要
- 坂本ジュリエッタ「たとえばおまえがその昔…幼き頃…捨てられて凍えている仔犬を助けたことがあるとしよう…。でも死ね」
- 坂本ジュリエッタ「オメェらはウルトラマンにでも守られてんのか?それとも…楽園にでも住んでんのか?」
- 坂本ジュリエッタ「マキ…。 例えば“地球全体絶対破壊ミサイル”が地球に向かって飛んできたとして… マキを守るためなら… 受け止めてやる」
- 長戸「このヘンに子どもができるスペースが男にもあるらしいぞ しってるかおまえ 俺でも妊娠できるんだ」
- 深道「心配ばっかすんな 人間ってそうじゃないだろう」
- 崎山香織「ちょーっといいですかーッ!!! 崎山香織 “様”!!! 一介の女子高生の前にわざわざ登場! こんばんは っと!!!!」
- 崎山香織「崎山香織はっ命をかけてっ テメェに崎山香織をわからせてやる」
- 崎山香織「いいかぁ!ガキ共!!人生は弱肉強食だぁ 神様もヒーローもいない!やられたら自分でやり返せ!!!!」
- 武月雄「どうだ 寄り切ったっ!!! 勝ったぞ――――っ!!!!!」
- 武月雄「頑丈だけが…お母さん! 取り柄です!! ありがとう!!!」
- ルチャマスター「俺の言ってる意味がわかるか? ある種の後悔は取り戻すことができるんだ」
- ルチャマスター「オレはガンダムの最終回のガンダム並みに強いぞ。 お前らは雑魚のザクだ」
- 佐伯四郎「俺はガキの頃、テレビのヒーローが延々勝ち続けるのにウンザリしてたガキだった。ワル共はなんでいつも負ける? なんでだ? バカか? 世界征服しようって輩がバカでどうする。 子供だって単純なガキばかりじゃないんだ。いつまで勝てば気が済むんだ。最近もずっと勝ってんだろ? ヒーローは。今日も。 …そんなことを思い出したよ。 おまえがヒーローの類なら… 今、憂さを晴らさせてもらうかな」
- 佐伯四郎「携帯なんて持つもんじゃないな。 “携帯”っていう賢しい鎖は外された…。“家族”っていう重っもい太っとい鎖も外された。 自由か…今。 俺の鎖は外れた」
- サンパギータ・カイ「さぁて、ガンガン無理していくぞー♡ 無理のしすぎの前のめりの全開の一番先っぽまで出し惜しみしないぞ!!!」
- サンパギータ・カイ「居酒屋ボンバァ!!!」
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