ディアボリカル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ディアボリカル』とは、2015年に公開されたアメリカのSFホラー映画。監督・脚本は長編映画デビューとなるアリステア・ルグランが務め、主演は『バイオハザード』シリーズにクレア・レッドフィールド役で出演しているアリ・ラーターが担当した。前半はジャンプスケアや不穏な演出を中心とした正統派ホラーとして進行する一方、後半ではSF的な謎解き要素が強まり、作品全体の印象が大きく変化する。低予算ながらVFXを効果的に活用した映像表現や、限られた舞台を生かした緊張感のある演出も評価された。

オースティン・ハミルトン(演:パトリック・フィッシュラー)

不動産会社の営業マン。ローンの支払いが滞っているヘラー家に目をつけ、家を売るようにしつこく交渉にきていた。未来の囚人に襲撃されているタイミングで運悪くヘラー家を訪れてしまい、殺害される。

『ディアボリカル』の用語

エコー計画

カムセット社が推し進めていた、人類を特定の場所にタイムスリップさせる計画。転送に成功すれば任意の場所にたどり着くことができるが、失敗すると焼け爛れた見た目のクリーチャーのようになってしまう。カムセット社は囚人を使い、非人道的な人体実験を行っていた。

カムセット社

ハイテクノロジーを扱う大企業。人間をタイムスリップさせる「エコー計画」を進めており、40年後の囚人をヘラー家に送り込んできていた。かつてニックが働いていた企業。

『ディアボリカル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

全体に漂う暗い緊張感と珍しい設定

好評だったクリーチャーのデザイン

ホラーというジャンルにおいて、あるいは本筋よりも大事なのが雰囲気といえる。演出や脚本が良くても雰囲気がちぐはぐだったら魅力が半減してしまう、それがホラー作品というものである。その点において本作は終始暗い雰囲気を醸し出しており、空気が弛緩する瞬間があまりない。日常のシーンにおいてその辺りのバランスが取られると思いきや、不動産業者に立ち退きを迫られたり、息子が学校で問題を起こしたりと、決して軽くない、緊張感のある雰囲気が続くのである。
さらに加えて、この作品で注目すべきはその設定。SFホラーということもあって、家を襲う怪現象は単純に過去からの因縁によるものではなく、まさかの「未来から送り込まれたもの」が引き起こしている。ありそうでなかったようなこの設定。送り込まれるモンスターのような人間も気味が悪く、怖いというよりかは気持ちが悪いという造形になっているのが特徴となっているのである。

『ディアボリカル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

好評の裏で指摘されるSF設定の空回り

この作品における舞台は主に主人公であるマディソンたちの住む家で、この家で様々な怪現象が発生するところからすべてが始まる。正直に言ってしまえば家さえ手放してしまえばその現象は、特定の人間を狙っているわけではない様子なので、家を手放せば解決するものといえる。しかし、マディソンたちは頑なに家を出ようとせず、あろうことか原因の排除に乗り出すのである。専門家に任せても完璧に匙を投げられたにも関わらず、解決する道があるのにあえてそれを選ばない。こうした設定には、「ちょっと都合が良すぎる」という指摘の声もある。
加えて、「未来からやってくる恐怖」という設定は好評を博しているものの、その必然性はほとんど感じられないという意見もあるほか、「設定だけ目新しいものを持ってきて、内容は王道ホラーを行くような展開の仕方ともいえるため、かなりの肩透かしを受けた」という視聴者の声も多い。

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