ノラガミ10巻の内容まとめ ①

漫画「ノラガミ」の大まかな流れと感想を1話ずつまとめています。現在放送中のアニメ「ノラガミARAGOTO」の第10話以降に関する内容が含まれていますので、アニメ派の方はネタバレ要注意です。

10巻収録話について

36話 呪縛
37話 君の呼ぶ声
38話 約束したから
39話 コレマデとコレカラ

※ 「(括弧)」や”(クォーテーション)”内の文章はノラガミ10巻からの引用となります。

第36話 呪縛

跡形もなく消えてしまった神の死を目の当たりにし、息を呑むひよりと雪音。
タケミカヅチが術師・恵比寿を葬った事に激高する毘沙門天ですが、

「代替わりした恵比寿に良き裁量を望む」

と言い放ったタケミカヅチは、率いていた討伐隊と共に去っていきます。
死ぬ間際の恵比寿から”黄泉にいる夜ト神を助けてやって欲しい”と言われていた毘沙門天。
ひよりや雪音も夜トを救出すべく黄泉へ行こうとしますが、駆けつけた小福曰く
人間であるひよりが黄泉へ行くのは論外である、と。
そして神器である雪音でも、境界の力だけで黄泉へ行くのには限界があるらしいのです。

「どうしても夜トちゃんを助けたいなら誰かの器になるしかないけど…」

その為に野良になれるのか?と問われ、黙り込んでしまう雪音。
そんな姿を見た兆麻は過去に自分が置かれた状況を思い出しているようでした。
しかし毘沙門は”名を落としめる必要はない”と雪音にバッサリ言ってのけ、

「お前の主は私が連れ戻す。」

と付け加えます。
結局、毘沙門天が神器と共に小福が開けた風穴を通り黄泉の世界へ乗り込むことに。

一方、未だ黄泉を彷徨っている夜トと緋はイザナミから逃げ続けていました。
手傷を負い疲弊している夜トを心配する緋は、相変わらず涼しい顔のまま。
そんな彼女を見た夜トは、過去の記憶を辿ります。

”――緋は不思議な奴だ
昔から恐れや怖さを知らない
何事にも動じない
神器になっても 俺を刺したことがない…”

闇を怖がる雪音をここに連れてきていたらどうなっていたことか、と考えるうちに
”今回ばかりは雪音ではなく緋で良かった。”と無意識に思っている自分に気がついた夜ト。
一瞬でもそう思ってしまった事を払拭するように

「帰ったら親父とも縁を切るんだ…」

と自分を卑下しながら呟く夜トに対し、緋は見透かした様な態度をとるのでした。
神である夜トに名を与えたのは”父様”だ。だからあなたは父様の物。それはずっと変わらないのだ、と。

「だって父様はあなたの真名を知っているんだもの」
「ねぇ 夜―――」

緋が口にした自分の真名を聞いて、思わず表情を強張らせる夜ト。
その時、頭上から夜トの名を呼ぶひよりの声が。しかし、ひよりが黄泉にいるはずもありません。
声の主は黄泉の女王・イザナミでした。
執拗に追いかけてくるイザナミから逃げる夜トですが、”父様が助けに来てくれる”という緋の言葉を聞いた直後立ち止まってしまい、緋器もろともイザナミに捕まってしまいます。
既にこの世のものではない姿と化していたイザナミ。
そんな彼女を前にし、絶体絶命かと思ったその時…

《引用元》ノラガミ10巻より

岩壁を破壊しながら毘沙門天が登場!
イザナミを前にして、最強武神の通り名にふさわしい堂々たるこの態度。
無謀にも思える夜トの救出劇が始まります。

ところ変わって地上では、黄泉からの脱出口を確保すべく小福が風穴を開こうとしていました。
しかし、イザナミの力によって風穴が瞬く間に閉じてしまい、
黒器を使用するごとにその威力も衰えていきます。
夜トの神器にも関わらず、何もできない事を歯がゆく感じている様な雪音。
”ただ待つことしかできないのか”と焦りを感じていたひよりは、
背後の電柱の影からこちらを見ている人物の視線に気がつきます。
小さな子供のようにも見えるその人物は、大きな一枚の衣を頭から被った姿で電柱に身を潜めていました。
それに雪音も気がついたようで、

「討伐隊の方ですよね まだ 何かご用ですか」

と声をかけると、小さな子供はひょっこりと姿を現します。

感想

恵比寿を討伐した「タケミカヅチ」という神が前回に引き続き登場したわけですが(すぐ退場しましたが)、
個人的にはコイツがどうにもきな臭い。というか、共感できるキャラクターじゃない…´-ω-`
まぁ、この件については追々ズームアップされるので今回はこの辺で。

何と言っても、毘沙門天の男前っぷりが際立った回でした。
死んだ恵比寿の心情を察しての言動や黄泉に行くのに微塵もためらわない姿が、
頼れる武神だなあ、といった感じでした。
自分の神器や天敵である夜ト意外の事なら、案外融通が利くのかもしれませんねww

夜トに関しては、”父様”のワードに大げさな位反応する様子が印象的でした。
嫌っているというか、遠ざかろうとしているというか…。
怯えていると言ったほうが近いでしょうか?

そしてそれとは対照的にいつも通りだったのが緋。
度重なるピンチを前にしても顔色一つ変えずに、ただ父様からの助けを待ち続ける様子が違和感しかありません。
正直、ここまで来ると異常ですねww
いくら父様を信頼しているとは言え、どんだけ余裕なんだよと。
尋常ではないメンタルを持ち合わせているようですが、ここにもなにか秘密があるのでしょうか?

最後にひょっこり出てきた子供も気になる…。

そんなわけで37話へ続きます。

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『ノラガミ』とは、あだちとかが月刊少年マガジンに2011年より連載している漫画。それを原作にアニメや舞台化もされている。主人公の夜トをはじめとした、日本の神をとりまく環境を軸に描かれる現代和風ファンタジー。祀られていない無名の神、夜トは自ら社を建てる為に、僅かな賽銭で仕事を請け負っていた。そんな彼と周囲の人や神を巡る戦いを描く。

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