クリムゾン・ピーク(Crimson Peak)のネタバレ解説・考察まとめ

『クリムゾン・ピーク』(Crimson Peak)は、2015年のアメリカ映画。『パンズ・ラビリンス』などで知られるギレルモ・デル・トロ監督作のゴシック・ホラー映画で、死者の魂と通じ合う能力を持つひとりの女性作家が、屋敷に巣食う幽霊たちに導かれながら、夫と義姉がひた隠しにする真相を暴くまでを描いている。ミア・ワシコウスカやトム・ヒドルストンらをはじめとする豪華な出演者や、あらゆる視覚情報を細部にまで拘って制作された、美しい映像でも話題となった。

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日本語吹き替え:仲野裕
イーディスの父。妻を失い、一人娘のイーディスを男手一つで懸命に養ってきた。実業家としてのビジネスの手腕はもちろん、人を見る目も優れており、粘土掘削機の投資話を持ってきたシャープ姉弟に疑念を持ち、すぐに身辺調査を依頼した。
不自然な状況でクラブの浴室で死亡しているところを発見されている。

ホーリー(演:バーン・ゴーマン)

日本語吹き替え:遠藤大智
情報屋。カーターに依頼され、シャープ姉弟の身辺調査を行った。

その他の人物

アランの母(演:レスリー・ホープ)

日本語吹き替え:吉田陽子
アランの母。

出版社の編集長(演:ジョナサン・ハイド)

イーディスが小説を持ち込んだ出版社の編集長。女性を軽視するかのような態度も目立つが、作品について的確なアドバイスはしてくれる存在。

登場する幽霊たち

イーディスの母/シャープ姉弟の母(演:ダグ・ジョーンズ)

幼いイーディスの肩を掴んでいるのは、彼女の母の幽霊。

死後に幽霊として登場。イーディスの前に現れ、ヒントを残している。

マーガレット/パメラ/エノーラ(演:ハビエル・ボテット)

シャープ姉弟が暮らす、クリムゾン・ピークの屋敷に住んでいる幽霊。その正体はルシールによって殺害された、トーマスの過去の妻たち。イーディスに真相を教えるべく、彼女を導いてくれる。

『クリムゾン・ピーク』(Crimson Peak)の用語

クリムゾン・ピーク

不気味なほど赤く見える地面は、この土地の地質によるもの。

シャープ姉弟が暮らす、屋敷が建てられた丘の通称。粘土質な赤土で形成されており、冬になると雪で滲んだこの土が血の色のように見えることから、この名で呼ばれている。
のちにイーディスはこの土地で経験したことを小説として出版しており、この作品のタイトルとしても使われた。

『クリムゾン・ピーク』(Crimson Peak)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

イーディスを庇うトーマスの幽霊

物語終盤、犯行のすべてを暴かれた上、嫉妬に駆られて最愛の弟であるトーマスを殺害してしまったルシールは錯乱状態に陥る。彼女はその勢いのまま、トーマスの妻であるイーディスを殺そうと襲い掛かるが、そんな彼女を止めに現れたのは、何と先ほど命を落としたトーマスの亡霊だった。
歪んだ姉弟愛に捕らわれて、姉の言うがままに結婚相手を次々に殺し、呪いのような人生を生きていたトーマス。しかし妻となったイーディスを心から愛していた彼は、姉の凶行を止めようと最後に幽霊となって現れるのである。
本編中は底のしれない恐ろしさ、不気味さを押し出して描かれていたトーマスという男ではあるが、視聴者は終盤になって初めて、彼がイーディスに対して抱いていた愛情の深さを知ることになるのだ。

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