スティーヴン・キング ファミリー・シークレット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『スティーヴン・キング ファミリー・シークレット』とは、2014年に製作されたアメリカのサスペンス映画。 原題は『A Good Marriage』。ホラー小説の巨匠、スティーヴン・キングが2010年に発表した小説『素晴らしき結婚生活(A Good Marriage)』を、キング自ら脚本化した作品である。怪異やモンスターではなく家庭の闇や夫婦関係をテーマに据えており、「もしも最愛の伴侶が連続殺人鬼だったら」という現実的な恐怖を追求したサスペンス作品として話題を集めた。

ビーディ(B・D)

アメリカのメイン州を震撼させていた、若い女性をターゲットにする連続殺人鬼の通称。本作の核となる重要な存在である。
正体はアンダーソン夫妻の夫であるボブで、かつて女性からいじめを受けていたトラウマから「殺さなくてはならない」という強迫観念に駆られることが動機となっている。

『スティーヴン・キング ファミリー・シークレット』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ミステリーでもホラーでもない「質のいいサスペンス」

本作はミステリーやサイコホラーとも少々毛色が違った作品となっており、なにかと言われれば「サスペンス」が一番近いものとなっている。
「殺人鬼という夫の本性に気づいた妻は決死の思いでそれを周囲の人物に伝えるも、誰もそれを信じてくれず、やがてそのことに気づいた夫と、一人で戦うことを決意した妻の息詰まる攻防が始まる」という展開を想像していた視聴者が多かった本作だが、実際には夫のボブはストーリーの早い段階で、「別人格がやった」という言い訳付ではあるものの、自分が殺人鬼だということを認めている。
真相を知った妻のダーシーが取った行動は「自分や子供の為にもう殺人は止めること」ときつく言い放つだけで、「警察に言うと家族全員の人生が破滅してしまう」という打算が働いているところにリアリティを感じるという声も挙がっている。

全面勝利を勝ち取るダーシー

ダーシーが事故に見せかけてボブを殺し、世間も家族も平和になった、という形で本作は幕を閉じる。物語終盤では、ずっとビーディ事件を追ってきた元警官が猟奇殺人の共犯者としてダーシーに迫るものの、結局それは勘違いで、さらに病気で命を落としてしまう。
子の展開には「さすがに警察もっと動けるだろう」という視聴者からのツッコミも挙がっており、「ボブとダーシーの行動原理も少々意味不明」と厳しく評する声もあった。

『スティーヴン・キング ファミリー・シークレット』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本作のモデルとされる実際の事件「BTKキラー」

本作『スティーヴン・キング ファミリー・シークレット』の原作小説である『ファミリー・シークレット/素晴らしき結婚生活』には、モデルとされる実際の事件がある。
実在の連続殺人犯「BTKキラー」ことデニス・レイダーが起こしたもので、1974年から1991年にかけてカンザス州で10人を殺害した事件だ。犯人のデニス・レイダーは、地域の教会で役員を務め、ボーイスカウトの指導者でもあった、周囲からは「良き家庭人で、善良な市民」として見られており、彼の妻であるポーラですら、34年間夫の犯行に全く気が付いていなかったという。著者であるスティーヴン・キングは、この「妻ですら気が付かない、夫の凶悪な二面性」という報道や世間の議論にインスピレーションを受け、「もし愛する妻が、夫の秘密の顔に気づいてしまったらどうなるか」というテーマを描くことにしたと明かしている。
ちなみに、作中では自身と妻のイニシャルを冠し「ビーディー」と名乗っていた犯人だが、デニス・レイダーは「Bind(縛る)」「Torture(拷問する)」「Kill(殺害する)」の頭文字を用いて「BTKキラー」と名乗っていたという。

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