『デリコズ・ナーサリー』とは、2024年に放送された、末満健一による演劇シリーズ『TRUMPシリーズ』初のアニメ作品である。原作・シリーズ構成・脚本を末満が手がけ、アニメーション制作はJ.C.STAFFが担当した。重厚な世界観を描くダークファンタジーで、人間と吸血鬼が共生しながらも反目しあう世界を舞台に、名門貴族で吸血種のダリ・デリコやその仲間たちが子育てに奮闘しつつ、連続殺人事件の捜査を行う姿を描く。シリアスなストーリーとドタバタな育児とのギャップの面白さ、濃密なサスペンスが魅力の作品である。
『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ダリ・デリコ「ラファエロとウルはちゃんと育ててみせる」
ダリがウルの夜泣きを宥めて寝室に戻ると、ラファエロは亡き母の肖像画の前にあるソファで眠っていた。ダリはラファエロの元へ行き、眠る頭を撫でながら亡き妻に向けて「ラファエロとウルはちゃんと育ててみせる」と改めて誓うのだった。
子どもたちを愛し育てるという亡き妻との最期の約束であり、ダリたちが任務と育児を両立させるという物語のきっかけとなる誓いの言葉である。
父親として至らなかったと自分を省みるダリたち
ダリたちが日中仕事でナーサリーをあけている時、子どもたちは自分たちだけで家から出て行ってしまう。ラファエロは、父親がウルばかりにかまうことに嫉妬して寂しさを感じていた。そしてかまってもらうために父を困らせようとウルを連れて家を出たのである。ラファエロの気持ちを聞いたアンジェリコたちも、賛成してみんなで父親たちの気を引こうと行動を共にした。
帰ってきたダリたちは事情を聞き、子どもたちはヨハネスの屋敷にいることを知って迎えに行く。向かう馬車の中でダリたちは、子どもたちの予想外の行動に対して、自分たちが子どもたちのことを理解できていなかったのだと己の父親としての未熟さを痛感するのだった。
4人の中でも特にゲルハルトとディーノは、これまで育児など貴族がするものではないという強い考えを持っていた。そんな2人でも任務をしながらの子育てを通して、父親としての自覚が芽生え始めていた。
この小さな事件を通して、父親としての子どもたちへの向き合い方が変化するきっかけとなるシーンである。
ダリたちを笑顔で見送るテオドール
ジュラスのTRUMPを殺すという目論見を阻止するため、ダリたちはTRUMPがいるクランへ向かうことになった。いざ出発するという時、子どもたちは行ってほしくないと駄々をこね、泣き始めてしまう。その時テオドールが父たちを困らせてはダメだと諌め、自分が遊んであげるから一緒に留守番していようと優しく声をかけた。
早く大人にならなければと気負い、自分のことで精一杯だったテオドールが、精神的に大きく成長したことを感じられるシーンである。
『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
アニメ化のきっかけは舞台『グランギニョル』
2017年の『グランギニョル』上演後、世間話程度に「アニメでもなにかできないか」という話が出ていたという。そこから『グランギニョル』後のダリはどう過ごしたのか、遺された2人の息子はどう育てていくのかというところから考え始め、2018年の終わりにはプロットが完成していた。
『グランギニョル』直後にアニプレックスから声がかかっており、J.C.STAFFがアニメーション制作をしてくれることになった。2021年後半ごろには末満はプロットを脚本にし、錦織監督とプロデューサーと話し合いをしながら推敲を重ねており、アニメ化の企画はアニメが放送されるかなり前から始動していたのである。
舞台『SPECTER』の伏線を『デリコズ・ナーサリー』第8話で回収
作中に登場するジュラスというキャラクターは、2019年に上演された舞台『SPECTER』にも登場している。『SPECTER』はネブラ村で起きた事件について描かれており、ジュラスは生死不明の状態で舞台は終わる。そのジュラスが本作『デリコズ・ナーサリー』では、第8話にてネブラ村の生き残りとして登場するのだった。2019年の舞台では生死を明かさなかった伏線が5年越しにアニメ版で回収されたのである。
『デリコズ・ナーサリー』の事前放送がYouTubeで視聴可能
アニメ『デリコズ・ナーサリー』の放送前スペシャルとして、YouTubeのアニプレックス チャンネルにて、『TRUMP』シリーズについて紹介する特別番組が視聴可能である。
全4回の放送のうち、3回目まで『TRUMP』シリーズの舞台それぞれのストーリーを解説し、4回目には主要キャスト4人による番組が放送された。
『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):中島美嘉「UNFAIR」
作詞・作曲:中島美嘉・野村陽一郎/編曲:野村陽一郎
アニメ『デリコズ・ナーサリー』の世界観を表現した疾走感のある楽曲となっている。
ED(エンディング):Anonymouz「Prayer」
作詞・作曲:Anonymouz/編曲:Ryuichi Kureha
本作の持つ綺麗事が通用しない残酷な世界観と、そんな世界の光と闇を歌とメロディーに落とし込んでいる。
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目次 - Contents
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の概要
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)のあらすじ・ストーリー
- 子育てと渦巻く陰謀
- 事件解決と続く子育て
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ダリ・デリコ
- ゲルハルト・フラ
- エンリケ・ロルカ
- ディーノ・クラシコ
- デリコ家
- ウル・デリコ
- ラファエロ・デリコ
- フリーダ・デリコ
- クララ
- フィルディナント
- フラ家
- アンジェリコ・フラ
- ロルカ家
- エレーナ・ロルカ
- ルチア・ロルカ
- ケイト・ロルカ
- クラシコ家
- テオドール・クラシコ
- アルブレヒト
- ヴラド機関
- ヨハネス・ヴラド
- モーリス
- レイン・マクミリアン
- ウンベルト・レント
- 反社会組織「ペンデュラム」
- キース
- ジュラス
- カタリナ
- アブラハム
- キキ
- ピサロ
- スーラ
- その他
- クラウス
- 石舟(せきしゅう)
- 萬里(ばんり)
- ローザ
- カルロ
- トルステン
- ソフィ・アンダーソン
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の用語
- 種族
- 吸血種(きゅうけつしゅ)
- TRUMP(トランプ)
- ダンピール
- 組織
- ヴラド機関(ヴラドきかん)
- 血盟議会(けつめいぎかい)
- 血盟警察(けつめいけいさつ)
- ペンデュラム
- 地域
- 灰猫街(はいねこまち)
- ネブラ村(ネブラむら)
- その他
- 繭期(まゆき)
- 越繭(えっけん)
- クラン
- イニシアチブ
- コラプス
- イレギュラー
- 血盟祭(クランフェスト)
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ダリ・デリコ「ラファエロとウルはちゃんと育ててみせる」
- 父親として至らなかったと自分を省みるダリたち
- ダリたちを笑顔で見送るテオドール
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アニメ化のきっかけは舞台『グランギニョル』
- 舞台『SPECTER』の伏線を『デリコズ・ナーサリー』第8話で回収
- 『デリコズ・ナーサリー』の事前放送がYouTubeで視聴可能
- 『デリコズ・ナーサリー』(TRUMPシリーズ)の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):中島美嘉「UNFAIR」
- ED(エンディング):Anonymouz「Prayer」
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