『電脳都市OEDO808』とは、1990年から1991年にかけて、マッドハウスによりOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)として制作された近未来SFアニメである。小説やコンピュータゲームもメディアミックスとして同時展開された。『妖獣都市』などを手掛けた川尻善昭が監督を務めた。西暦2808年の近未来、巨大な電脳都市「OEDO」を舞台に、闇に蔓延る悪を追う元犯罪者「機動刑事」が活躍するハードなストーリーが展開された。特に海外での人気が高く、本作をサイバーパンクアニメの代表作とする声も多い。
OEDOの秩序を守る電脳警察の中でも、特に凶悪なA級電脳犯罪を取り締まる部局が「電脳警察犯罪捜査局」である。局長はデカチョウ。作中で犯罪捜査に出動しているのは機動刑事のみである。
デカチョウ/長谷川十蔵(はせがわじゅうぞう)
デカチョウ/長谷川十蔵
CV:若本規夫
電脳警察犯罪捜査局の局長。42歳。服役囚を犯罪捜査に従事させる「機動刑事制度」を作り上げ、センゴクら3人を機動刑事にスカウトした。コードネームとして「デカチョウ」が設定されているが、一人称は「私」か「長谷川」である。
妻子を犯罪者に殺された過去を持ち、犯罪者を「ウジ虫」と呼んで憎んでいる。機動刑事に高圧的な態度で命令を下すが、同時に彼らに対して絶対の信頼を寄せている。愛用の喫煙用ライターに通信機を仕込んでおり、命令を下したり首輪の爆破タイマーを起動したりする。OVA第1巻では元凶である犯人を「超法規的に抹殺」することで事態を収束させようとする。このことから彼が最も優先するのは法執行よりも「秩序の回復」そのもののようだ。OVA第2巻に登場した日本軍の幕僚長「マシバ」とはOEDOの治安に関して縄張り争いをしている。しかしOEDOの守護者として信念を貫く姿は、権勢を欲しているだけのマシバとは根本的に異なっていた。
オキョウ/城之内京子(じょうのうちきょうこ)
オキョウ/城之内京子
CV:堀江美都子
電脳警察犯罪捜査局の局員。21歳。デカチョウの秘書官を担当している。警察学校を卒業したばかりの新人で、本人は交通課を志望していたが、適性を見出されて捜査局に配属された。
生真面目で責任感が強いが、センゴクいわく「ねんね」であり、励ましの言葉を受けて涙ぐむ場面がある。重犯罪者であるセンゴク達に対しても屈託なく接する純粋さで、殺伐とした捜査局内のムードメーカーとなっている。
ヴァーサス
ヴァーサス
CV:津久井教生
電脳犯罪捜査局のサポート用サイバロイド(ロボット)。正式名称は「サイバロイド・VS-9800」。主に機動刑事のサポートやデータ分析、犯人逮捕後の後処理などを担当している。武器庫としても機能しており、「ナンブ&ルガーM77」はヴァーサスの承認を得て初めて使用できる。主にセンゴクと行動を共にしており、彼の車にも同乗するが、首輪の通信機を経由してゴーグルやベンテンのサポートも行う。あらゆるシステムにアクセス可能で、データベースの閲覧や公共施設(跳ね橋等)の操作などを行える。その操作能力は強力で、天才ハッカーのゴーグルですら太刀打ちできなかった「アマチ・ヨシカズ」から、暴走するエレベーターのコントロールを奪い返していた。自身と同じくらいの大きさを持つ空調ダクトを引きずり下ろすなど、本体のパワーも優れている。自然言語での会話や命令が可能だが、その言語モデルはやや未完成で「おととい来やがれ」や「飼い主」などの慣用句や比喩を理解できない不具合がある。
DATA-1 古の記憶(メモリー)
OVA第1巻『DATA-1 古の記憶(メモリー)』の登場人物。突如としてOEDOの中枢である「電脳摩天楼」が謎の犯人に乗っ取られた。人知を超えた怨念を前に、センゴクの闘争本能が爆発する。
デイブ・クロカワ
デイブ・クロカワ
CV:青野武
OVA第1巻に登場。超々高層タワービル「電脳摩天楼」のメインコンピュータ室長というOEDOでも屈指の重要人物である。しかしその地位はかつての天才技術者「アマチ・ヨシカズ」を殺して簒奪したものだった。罪悪感と劣等感で性格は歪んでおり、その反動で周囲の人間を見下す態度を取る。
電脳摩天楼のシステムが乗っ取られた際は、アマチが自分に復讐するために帰ってきた事を確信しており、真っ先に保身を考えてメインコンピュータ室に立てこもる。救助に来たセンゴクに詰め寄られ、アマチ殺しを自供した。アマチがセンゴクに撃破されると同時に窓から放り出され、成層圏の高さから転落して死亡する。
アマチ・ヨシカズ
アマチ・ヨシカズ
CV:不明
OVA第1巻に登場。生体素子と光論理素子を複合した「ホロニックコンピュータ理論」を提唱した人物。この理論を応用したシステムが、世界最大の電脳都市であるOEDOの中枢システムに採用され一躍時の人となった。電脳摩天楼の最重要人物として栄達を約束されていたが、突如として行方不明となっていた。
公式には行方不明とされていたが、実際には才能と地位に嫉妬した同僚「デイブ・クロカワ」の手にかかり転落死していた。しかし放置された死体は電脳摩天楼のシステムと融合し、15年の歳月をかけて復活する。クロカワへの復讐を開始したアマチは、電脳摩天楼を乗っ取りOEDOを麻痺させ大混乱を引き起こす。最後はセンゴクの捨て身の特攻を受け沈黙するが、同時に電脳摩天楼からクロカワが転落死したため、結局彼の復讐は達成されることとなった。
DATA-2 囮の機構(プログラム)
OVA第2巻『囮の機構(プログラム)』の登場人物。ゴーグルと超能力サイボーグ「MOLCOS」との決闘が繰り広げられる。強靱な肉体に知性と優しさを兼ね備えたゴーグルの活躍が見所。
サラ
サラ
CV:榊原良子
ゴーグルが電脳犯罪者だった頃にコンビを組んでいたパートナー。罠と知らずに軍の機密データを盗み出そうとして捕縛され、ゴーグルをおびき出すために協力させられていた。逃避行するうちにゴーグルとの絆を取り戻し、彼を守るために軍の秘密兵器「MOLCOS」に立ち向かう。しかし超能力を発揮するMOLCOSには敵わず、ゴーグルの目の前で命を落とす。その死は眠っていたゴーグルの闘志に火をつけた。
城山和夫(しろやまかずお)
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目次 - Contents
- 『電脳都市OEDO808』の概要
- 『電脳都市OEDO808』のあらすじ・ストーリー
- 古の記憶(OVA第1巻より)
- 囮の機構(OVA第2巻より)
- 紅の媒体(OVA第3巻より)
- 獣の属性(小説及びゲーム版より)
- 『電脳都市OEDO808』の登場人物・キャラクター
- 主人公/機動刑事
- センゴク/千石旬介(せんごくしゅんすけ)
- ゴーグル/蛾眉丸力也(がびまるりきや)
- ベンテン/メリル柳川(メリルやながわ)
- 電脳警察犯罪捜査局の関係者
- デカチョウ/長谷川十蔵(はせがわじゅうぞう)
- オキョウ/城之内京子(じょうのうちきょうこ)
- ヴァーサス
- DATA-1 古の記憶(メモリー)
- デイブ・クロカワ
- アマチ・ヨシカズ
- DATA-2 囮の機構(プログラム)
- サラ
- 城山和夫(しろやまかずお)
- マシバ
- 矢間花卓(やまばなたく)
- ジェームス高木(ジェームスたかぎ)
- 王(わん)
- DATA-3 紅の媒体(メディア)
- マスダ=レミ
- 西園寺修造(さいおんじしゅうぞう)
- ケリー高倉(ケリーたかくら)
- 江田島一郎(えだじまいちろう)
- ゲーム及び小説版
- マクゼ・マラン
- 来栖魔矢(くるすまや)
- 『電脳都市OEDO808』の用語
- 電脳都市OEDO
- 電脳摩天楼
- 冷凍治療施設
- 電脳警察
- 機動刑事
- 電脳都市法
- 高軌道刑務所
- 武器・道具等
- 首輪
- 十手
- ナンブ&ルガーM77
- ワイヤー
- MOLCOS
- 吸血鬼ウイルス
- 『電脳都市OEDO808』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- センゴク「後は地獄で計算しろ!」
- ゴーグル「お前らのチャンピオンはオレがノックアウトしてやる!」
- ベンテン「星の光と共に、旅をするがいい」
- 『電脳都市OEDO808』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ハードロックにFワード連発が海外で大好評を得た『Manga UK版』
- メディアミックスとしてギミックを最大限に活かしたゲーム&小説版
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- 『電脳都市OEDO808』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):三浦秀美「Burning World 〜追憶のコマンド〜」
- ED(エンディング):三浦秀美「愛しているかもしれない」
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