モノクマ(ダンガンロンパシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

モノクマは『ダンガンロンパシリーズ』に登場する右半身が白、左半身が黒のクマのぬいぐるみ。言動は陽気だが性格は残忍かつ品性下劣であり、多くの作品において仲間同士の「コロシアイ」を強要する。殺人を起こさせるために弱みに付け込んだり煽ったりといった行動も辞さない。殺人が発覚した犯人に対しては「おしおき」と称して残酷な処刑を執行する。
第1作目『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』でモノクマを操っていた「超高校級の絶望」である江ノ島盾子が死亡した後のシリーズでも、モノクマは登場している。

モノクマの概要

モノクマはスパイク・チュンソフトのゲーム『ダンガンロンパシリーズ』に登場する右半身が白、左半身が黒のクマのぬいぐるみ。シリーズを象徴するキャラクターでもある。「うぷぷぷぷぷ〜」という笑い方が特徴的であり、言動はとても陽気。しかし性格は残忍かつ品性下劣であり、人が死んでいる悲劇的な場面でさえも不謹慎な冗談を飛ばす。ほとんどのシリーズ作品において、仲間同士で「コロシアイ生活」を強要する。殺人をさせるために人の弱みに付け込んだり、煽ったり、不和が生じるような爆弾を落としたりなど、卑怯な行動に出ることも辞さない。犯人が特定された場合は、「おしおき」と称して残忍な処刑を執行する。

第1作目『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』では、あらゆる分野で超高校級の生徒のみを集めた学校「希望ヶ峰学園」の学園長として登場。そして第78期生に「コロシアイ学園生活」を強要する。モノクマを操っているのは「超高校級の絶望」である江ノ島盾子(えのしまじゅんこ)であったが、彼女の死後を描いたシリーズ作品でも、モノクマは引き続き登場している。

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モノクマのプロフィール・人物像

CV:大山のぶ代 (『1』、『2』、『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』)、TARAKO(舞台版、アニメ『3』、『V3』)

モノクマは右半身が白で左半身が黒の、動いて喋るクマのぬいぐるみだ。白い半身は可愛らしい外見だが、黒い半身は赤い目を光らせた凶悪な見た目をしている。本人は愛らしいマスコットキャラクターを自負しているが、登場人物からはそう思われていない。笑い方は「うぷぷぷぷぷ〜」。言動はとても陽気だが、性格はとても残忍。人が死んでいる場面でも趣味の悪いジョークを飛ばすなど品性下劣である。

モノクマは1体だけでなく、第1作の『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の頃から複数の個体が存在する。『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』では無数に登場するが、こちらは量産型のため知能が低い。また遠方から爆弾を投擲してくるボンバーモノクマ、サイレンを鳴らして敵を呼び寄せるサイレンモノクマ、物陰などに潜み突如襲い来るジャンクモノクマ、アーマーと盾で正面からの一切の攻撃を無効化するガードモノクマ、高速で回転する巨大なボールモノクマ、獣の本性をむき出しにした四足歩行のビーストモノクマ、遠距離から弾丸を射出するデストロイモノクマといった亜種も存在する。

『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』では、自称「モノクマの子供」であるカラフルな「モノクマーズ」が登場する。赤色はリーダーのモノタロウ、青色はモノキッド、虎柄はモノスケ、緑色はモノダム、ピンク色はモノファニーという。

モノクマの能力

モノクマは見た目以上に頑丈であり、「超高校級の格闘家」大神さくらと渡り合うほど戦闘能力が高い。体内には爆弾が仕込まれており、校則を破って自分を攻撃してきた生徒を殺すために自爆することもある。自爆してもすぐに別の個体が登場する。

モノクマの来歴・活躍

コロシアイ学園生活の開始

モノクマは『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』にて、希望ヶ峰学園の学園長として主人公の苗木誠たち第78期生の前に姿を現す。希望ヶ峰学園は玄関や窓などが封鎖されており、苗木たちは学園の閉じ込められたように感じていた。そんな状況でモノクマは「コロシアイ学園生活」の始まりを宣言する。ルールはいたって単純。「学園の中で一生暮らし続けること、外に出たければ誰か他の生徒を殺さなければならない」というものだ。生徒たちは疑心暗鬼に陥るものの、誰も殺人を犯すことはなかった。それに業を煮やしたモノクマは、「外に出たくなる動機」を生徒たちに与える。その結果、「超高校級のアイドル」舞園さやかが殺されてしまう。その後、犯人を捜す学級裁判が開かれることに。この裁判で生徒たちが正しく犯人を特定することができれば、「おしおき」が実施される。逆に投票結果が不正解であった場合は犯人以外が「おしおき」される。

裁判の結果、生徒たちは無事に犯人を特定できた。モノクマは犯人である「超高校級の野球選手」桑田怜恩(くわたれおん)を「千本ノック」という恐ろしい方法で処刑し、生き残っている生徒たちに恐怖を植え付けた。

モノクマを操る黒幕

「コロシアイ学園生活」は順当に進む中、道場を人質にとって脅していた「超高校級の格闘家」大神さくらが「これ以上仲間を裏切れない」として反旗を翻した。腹いせにモノクマは彼女が内通者であると暴露し、生徒たちの間に不和の種をまく。大神が責任を取る形で自殺すると、彼女の遺書を偽造して親友である「超高校級のスイマー」朝日奈葵(あさひなあおい)に見つけさせて、朝日奈が暴走するさまを見て楽しむ。そして裁判で大神は自殺したということが暴かれると本物の遺書を読んで大神や朝日奈を嘲笑った。しかし本物の遺書で大神の仲間を想う気持ちを知った生徒たちは、苗木を中心に一致団結することに。

苗木を鬱陶しく思ったモノクマは、罠に嵌めて殺害することを目論んだが、ぎりぎりで「幸運」が発動して仕留めそこなってしまう。モノクマは処刑をやり直そうとするが、「超高校級の探偵」である霧切響子(きりぎりきょうこ)たちの口車に乗る形で、黒幕の正体をかけた学級裁判を開くことに。モノクマは生き残りの生徒たちがお互いを疑うように仕向けるが、遂に物語で死亡したはずの江ノ島盾子が黒幕だと暴かれた。
姿を現した江ノ島は、外の世界が荒廃していることや、実は「コロシアイ学園生活」に巻き込まれた生徒たちは2年間クラスメイトとして過ごしていた仲間たちだったことなどを暴露して、生き残りの生徒たちを絶望させようとするが、「超高校級の希望」に覚醒した苗木との戦いに敗れて処刑される。しかし江ノ島が死んだ後、モノクマは再び動き出すのだった。

コロシアイ修学旅行

江ノ島が死んでも絶望の残党は消滅しなかった。『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』では希望ヶ峰学園第77期生を対象に「コロシアイ修学旅行」が開かれる。時系列は『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の後。「コロシアイ学園生活」のきっかけとなった「人類史上最大最悪の絶望的事件」という同時多発テロは、江ノ島によって絶望的思想に染められた第77期生が起こしたものだった。苗木は第77期生を救うために、更生プログラムを受けさせて絶望的思想から脱却させようとするが、そこに絶望の残党の意志が介入したことで「コロシアイ修学旅行」に変わってしまったのだ。

「コロシアイ修学旅行」におけるモノクマは電脳世界に侵入したウイルスだ。モノクマや、江ノ島のAIであるアルターエゴは「コロシアイ学園生活」と同様に第77期生に仲間同士のコロシアイを強要する。しかし最後には苗木たちがプログラムに侵入。さらに人口の天才カムクライズルが日向創という自分の人格を取り戻したことで絶望をはねのけることに成功。第77期生は絶望的思想に染まる前に戻された。

量産型のモノクマ

人類史上最大最悪の絶望的事件により、世界は荒廃した。『絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode』では塔和シティの様子が描かれる。塔和シティでは「希望の戦士」を名乗る5人の子どもたちに操られる兵隊としてモノクマが殺戮の限りを尽くしていた。このモノクマは量産型であり、知能は低い。人と会話することもできない。

KOROSIAI GAME

アニメ『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-』ではモニター越しに登場し、世界に蔓延した絶望的思想による秩序の崩壊に対処するための組織「未来機関」の支部長たちにコロシアイを強要する。しかしこのモノクマは「モノクマ=江ノ島盾子」ということを利用した黒幕、未来機関の会長・天願和夫(てんがんかずお)によるものであり、モニターから出てくることはない。天願がコロシアイをさせたのは、「超高校級のアニメーター」である御手洗亮太(みたらい りょうた)を精神的に追い詰め、彼が開発した「希望のビデオ」による強制的な絶望的思想の根絶を決断させるためだったと推測されている。

才囚学園でのコロシアイ

才囚学園生徒のコロシアイを描いた『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』でもモノクマは登場する。モノクマは「才囚学園 学園長」を名乗り、モノクマーズという子どもたちを従えてコロシアイを強要する。この作品でもモノクマは江ノ島とは関わりがなく、「超高校級のコスプレイヤー」白銀つむぎが操っている。

モノクマの関連人物・キャラクター

江ノ島盾子(えのしまじゅんこ)

「超高校級の絶望」の肩書を持つ少女。モノクマの生みの親であり、モノクマを操って希望ヶ峰学園第78期生を対象に「コロシアイ学園生活」をスタートさせる。

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