苗木誠(ダンガンロンパシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

苗木誠(なえぎまこと)は『ダンガンロンパシリーズ』に登場する「超高校級の幸運」。特筆すべき才能を持たない普通の高校生だったが、平均的な学生の中から抽選で選ばれて希望ヶ峰学園に入学することになる。「幸運」と称されてはいるものの、作中ではとにかく酷い目に遭うことが多く、「超高校級の不運」と揶揄されている。希望ヶ峰学園で起きた「コロシアイ学園生活」では死んでしまった仲間達の想いを背負いながら成長していく。

苗木誠の概要

苗木誠(なえぎまこと)はスパイク・チュンソフトのゲーム『ダンガンロンパシリーズ』に登場する「超高校級の幸運」。苗木本人はこれといった特徴のない勉強・運動ともに「それなり」の人物だが、あらゆる分野で超高校級の生徒のみを集めた学校の希望ヶ峰学園に、平均的学生たちの中から抽選で選ばれて入学を果たす。しかし作中では1つしかないシャワーが壊れた部屋に割り当てられるなど不運に見舞われることが多く、「超高校級の不運」と揶揄されることもある。自分が平凡であるということからか、他の才能がある「超高校級」の生徒たちと一緒にいる際に自分の存在が小さいものと感じている節がある。
正義感は人並み以上にあり、『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』で「コロシアイ学園生活」に巻き込まれた際には、死んだ仲間達の想いを背負いながら黒幕を倒す決意を固めて成長していく。そのため、「コロシアイ学園生活」の中では犯人を積極的に攻撃するようなことはせず、一貫して黒幕が悪いという主張を持っている。
続編の『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』や『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-』といった作品にも登場し、芯の通った力強さや決して諦めない意志の強さを見せている。

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苗木誠のプロフィール・人物像

身長:160cm
体重:52kg
胸囲:75cm
血液型:A型
誕生日:2月5日
出身校:根黒六中()中学、夕闇高校(高校)
CV:緒方恵美
舞台版キャスト:本郷奏多、西銘駿(『3』)

苗木は薄茶色の髪で、アンテナのようなアホ毛が特徴的な少年だ。このアホ毛は苗木のトレードマークにもなっている。服装は黒いブレザータイプの学生服。その下にパーカーを着こんでいる。背はやや小柄で、妹のこまるより身長が低いことを気にしている。お人好しで心優しい性格をしており、平和主義な常識人である。仲間思いでもあり、仲間同士で喧嘩になった際には中立的な立場でおさめようとする。「コロシアイ学園生活」に巻き込まれた当初は異様な状況からやや根暗な言動が目立っていたが、中学時代の同級生だった舞園さやかと再会したことで本来の明るさを取り戻す。
本人は「人よりもすこしだけ前向きなこと」が取り柄と語っており、「コロシアイ学園生活」の中では死んでしまった仲間達の想いを背負いながら進んでいくことを決意する。

苗木誠の称号

超高校級の幸運

希望ヶ峰学園への入学は通常、現役高校生に対するスカウトのみで行われる。しかし「超高校級の幸運」は平均的学生たちの中から抽選で選ばれる。希望ヶ峰学園は卒業すれば人生の成功は間違いなしと言われている「希望」の象徴であるため、抽選で選ばれるのは「幸運」だ、ということ。
前年の第77期生の「超高校級の幸運」である狛枝凪斗(こまえだなぎと)は、不幸と幸運が両極端になって自分の望みを掴めるというものだった。しかし苗木は「抽選で選ばれた」のみで、日常生活では幸運どころか不運な目に遭うことの方が多い。しかし1つしかないシャワーが壊れた部屋に割り当てられる、ガチャ1発で1個だけ入れられた大当たりを引き当てるなどの描写から、最も確率が低い事象を呼び込むという才能があると窺える。「コロシアイ学園生活」を開催した、「超高校級の分析力」を持つ江ノ島盾子(えのしまじゅんこ)をもってしても、一見不幸に見えて命の危機をギリギリで回避し苗木の身を守っていることから発動の予測ができなかった。

超高校級の希望

「コロシアイ学園生活」で死んでいった仲間たちの想いを背負って黒幕を倒すことを決意した苗木は、その中で成長していく。やがてどんなに絶望的な状況に陥っても希望を捨てずに、絶望に折れそうになっていた他の生徒たちを自らの希望で勇気づけることに成功する。この苗木を指して、「超高校級の探偵」である霧切響子(きりぎりきょうこ)は「超高級の希望」と形容した。この「コロシアイ学園生活」が世間に放送されていたこともあり、苗木は「超高級の希望」と呼称されるが、本人が名乗っているわけではない。

苗木誠の来歴・活躍

舞園の死

特筆すべきところがない苗木は、抽選で選ばれたことで希望ヶ峰学園に入学する。家族からは入学を喜ばれた。苗木は素晴らしい才能を持った「超高校級」の生徒たちと仲良く過ごしていたが、しばらくして「人類史上最大最悪の絶望的事件」が発生する。これは「超高校級の絶望」である江ノ島盾子、戦刃むくろ(いくさばむくろ)の姉妹によって第77期生が絶望的思想に染め上げられ、世界各地で同時多発テロを行ったというものだ。これにより世界は一気に荒廃してしまう。
学園長の霧切仁(きりぎりじん)は生き残りの苗木たち第78期生を守るために学園をシェルター化することに決める。しかし第78期生にはすべての元凶たる江ノ島と戦刃の姉妹が在籍していた。彼女たちの手によって学園長は殺され、第78期生は学園に入ってからの記憶を消去されたうえで「コロシアイ学園生活」に巻き込まれてしまう。

記憶を消されたことで学園に閉じ込められたと思い込んだ苗木たちは、江ノ島が操るモノクマが語った「学園の中で一生暮らし続けること、外に出たければ誰か他の生徒を殺さなければならない」という恐ろしいルールにより、互いに疑心暗鬼に陥る。そんな中、苗木は中学校時代の同級生である「超高校級のアイドル」舞園さやかと親しくなる。助手を名乗り出た彼女と共に学園を調査する苗木は、ある時、夜に誰かが自室に入ろうとしてきたと相談を受ける。そして彼女と部屋の交換をすることになるものの、苗木は翌朝、部屋で殺された舞園を発見する。
苗木の部屋で死んでいたことから、犯人ではないかと疑われるが、学級裁判で真犯人は「超高校級の野球選手」桑田怜恩(くわたれおん)であると証明する。苗木は桑田を積極的に責めることはなく、モノクマを操る黒幕こそが悪いと主張した。しかし真犯人特定の過程で、舞園が桑田を襲ってその罪を苗木に擦り付けようとしていたことが発覚しており、そのことについてはショックを受けていた。しかし霧切から「舞園は最後に苗木を庇おうとした」という推論を聞くと、彼女や桑田の想いを背負っていくという決意を固めた。

黒幕との対決

苗木は生徒たちで一致団結して黒幕を打倒しようとするが、癖の強い生徒たちはなかなか協力しようとはしなかった。しかし「超高校級の格闘家」である大神さくらが自殺し、遺書により彼女の仲間を想う気持ちが明らかとなったことで、生き残った生徒たちは一致団結する。
やがて黒幕の江ノ島は苗木を邪魔に思い、戦刃の死体を利用して彼の排除を試みる。しかしぎりぎりで苗木の「幸運」が発動して生存する。ついに江ノ島は黒幕の正体をかけて学級裁判を起こす。そこで勝利した苗木たちは、黒幕が江ノ島であるということを暴いた。
自分が黒幕だと暴かれても江ノ島は不遜な態度を崩さず、外の世界が荒廃していること、殺しあっていた生徒たちは第78期生の仲間であることを暴露して苗木たちを絶望に堕とそうとする。苗木は絶望に折れそうになった仲間たちに、自らの希望を伝播させて江ノ島の目論見を崩す。その結果、江ノ島は「おしおき」という名の公開処刑にされるが、絶望にしか快楽を感じない彼女は嬉々として受け入れて死亡した。
生き残った生徒たちは、荒廃した世界に足を踏み出していった。

KOROSIAI GAMEのスタート

苗木は学園から脱出した後、他の仲間たちと共に世界に蔓延した絶望的思想による秩序の崩壊に対処するための組織「未来機関」に所属する。未来機関は絶望の残党である第77期生の処刑しようとしていたが、苗木は彼らを救うために精神を絶望から抜け出させる為のプログラム「希望更生プログラム」にかける。絶望の残党の介入により、プログラムは「コロシアイ修学旅行」と化してしまうものの、『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の主人公である日向創(ひなたはじめ)たちの活躍により、絶望をはねのけることに成功する。プログラムの中で死んだ者たちは脳死に近い状態だったが、人工的な「超高校級の希望」カムクライズルの力を持ち、「日向創」としての記憶と人格を取り戻した日向によって絶望に染まる前の状態で復活した。

一方の苗木は独断で第77期生を救うべく動いたことで「未来機関」での立場を悪くしていた。そんな時にモノクマによって「未来機関」で「KOROSIAI GAME」が始まってしまう。この騒動を起こしたのは「未来機関」の裏切り者だ。苗木は裏切り者だと疑われてしまうものの、第78期生の仲間たちの力もあって真の裏切り者の正体が明らかとなる。

苗木誠の関連人物・キャラクター

霧切響子(きりぎりきょうこ)

『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のヒロイン。「超高校級の探偵」だが、当初は自分の才能を忘れさせられていたせいで「超高校級の???」となっていた。推理パートなどではその優れた頭脳で苗木を導く。

舞園さやか(まいぞのさやか)

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