アダム(終末のワルキューレ)の徹底解説・考察まとめ

アダムとは、『月刊コミックゼノン』連載の『終末のワルキューレ』の登場人物で、全人類の始祖とされているアダムがそのままモチーフとなっている。同作では、神様vs人類の最終闘争(通称ラグナロク)において、神殺しの13人(エインヘリャル)の1人として、第2試合に人類側で登場し、ゼウスと死闘を繰り広げ、殴り合っている最中に立ったまま絶命した。
神虚視(かみうつし)と呼ばれる能力でどんな相手の攻撃でも模倣して戦うことができる。

人類の始祖としての誕生

アダムは人類の始祖、かつ最初に男性として生を受けた者とされており、人類の父と呼ばれている。
旧約聖書では、創造神であるヤハウェという神が最初にアダムを作り出したとされているが、諸説あるため作中では特に言及されていない。人類FILEとしてNo.00000000001の番号を持つ。

エデンでの生活

人類の始祖として生み出されたアダムは、人類最初の女性であり妻でもあるイヴとともに、エデンの園と呼ばれる神々が住む土地で何不自由なく生活を送っていた。
ある日、同じくエデンの園に住む蛇神がイヴを我が物にしようと迫るも、イヴに押し倒されこれを拒否される。ここから蛇神の逆恨みが始まる。

蛇神が押し倒された際、木に当たってリンゴが落ちてくるが、エデンの園においてリンゴは禁断の果実とされており、食べることを一切禁じられている。
これを蛇神が食べ、その逆恨みからイヴがリンゴを食べたという嘘をつき、天界裁判所にて神々の前でイヴの行いを告発する。エデンの園ではアダムとイヴ以外はすべて神々であり、政府も司法も検察もすべて神であることから、人類が有罪になる確率は99.99999%といわれている。
よって、イヴはエデンの園から追放という処分を下されてしまう。

イヴに処分が下された際、たくさんのリンゴが入った籠を持ったアダムが天界裁判所に現れる。他の神々はアダムの行いに驚くが、さらにアダムはそのリンゴを天界裁判所で食べては吐き、食べては吐き、という行為をやってのける。
天界裁判所を混乱させ、妻を救おうとしても無駄だと蛇神は言うが、アダムの狙いはそうではない。自身もイヴと同じ罪を犯すことで、「イヴ 君が行くなら俺も行く」と、イヴと一緒にエデンの園から出て行くことを決意する。

神々を冒涜したことを怒った蛇神は、「コマ切れに切り裂いてやる」とアダムに襲いかかるも、アダムの能力である神虚視(かみうつし)で攻撃を模倣され、蛇神の四肢がコマ切れにされてしまう。
そして、アダムとイヴはエデンの園から出て行くことを決意し、地上で生活することになる。2人の子どもであるカインとアベルも生まれ、地上で人類を繁栄させていった。

人類最終闘争(ラグナロク)への参加

ラグナロクでは、神殺しの13人(エインヘリャル)の1人として、第2試合に人類側で登場し、全宇宙の父と呼ばれる絶対唯一神のゼウスと戦う。
アダムの能力である神虚視(かみうつし)は、相手のいかなる能力や攻撃も模倣できる技であり、ゼウスの攻撃も躱しながらすべて模倣してゼウスにそのまま技を繰り出してダメージを与え続ける。
ゼウスはアダムに「キミ」や「おじいちゃん」呼ばわりされ、怒りながらもアダムの強さを認め、本気で戦うことを決意し、ゼウス渾身の一撃である、時間を超越した攻撃を繰り出す。
しかし、アダムはこれも躱し、模倣したそのままの攻撃を繰り出してゼウスをダウンさせる。

アダムが勝利したかに思われたが、立ち上がったゼウスは最終形態である阿陀磨須(アダマス)という姿になる。この姿はゼウスの最終形態であり、筋肉を極限まで圧縮させ、押さえ込まれた強大なエネルギーが悲鳴を上げるように軋む音が鳴るくらいである。凝縮したエネルギーを解放して拳に乗せ、全速力で繰り出すシンプルな右ストレートパンチである真・神の右をアダムに繰り出すも、アダムは自身の能力でこれをも模倣してゼウスに殴りかかる。
ゼウスは殴られたら殴り返し、アダムはまだ模倣してゼウスを殴り、と壮絶な殴り合いになる。互角と思われたが、自身の能力をキャパを超えて消費しすぎたアダムは過負荷となり、鼻血を出し始める。神経回路にかかる負荷は高く、このまま決着が長引いてしまうと、アダムが壊れてしまう可能性がある。
さらに一歩も気が抜けないまま殴り合いが続くが、アダムのパンチを食らったゼウスが口から吐いた血がアダムの目に飛んだ瞬間、アダムの目から血があふれ出て、緊張の糸が一瞬切れてしまい、ゼウスから渾身の一撃を食らってしまう。
これをチャンスと捉えたゼウスはアダムを殴り続けるが、アダムはガードし続ける。もうアダムの目は失明しており、何も見えていない状態である。負けてしまうと諦めかけていたアダムだったが、人類側の観衆の声を聞き、やはり勝利したいと思い、ゼウスの攻撃を食らって「つかまえた」と言ってゼウスを掴み、壮絶な殴り合いをする。そして最期の瞬間が訪れる。ゼウスがひざまずいたのである。人類側、神側はゼウスが膝から崩れ落ちたことから、人類側であるアダムの勝利を確信したが、そうではなかった。なんと、アダムは殴り合いの最中、立ったまま絶命していたのである。
よって、第2回戦はゼウス、神側の勝利となり、アダムも塵となって消えてしまった。

アダムの関連人物・キャラクター

イヴ

アダムの妻であり、同じく人間。
蛇神にエデンの園で襲われていたが、蛇神を押しのけ嫌がって逃げたことで蛇神から逆恨みされ、天界裁判所で告発された無実の罪によりエデンの園追放という処分を下される。
一緒に行くと言ってくれたアダムに泣きながら抱きつき、以降は2人の子どもも授かり、人間界で暮らした。

蛇神

エデンの園に住まう神。美しいイヴに惚れ込み、襲おうとしていたが、イヴに押され逃げられたことを恨みに持ち、押された際に木の上から落ちてきた禁断の花実を自分がかじり、イヴが食べたことにして天界裁判所で告発した。
イヴだけでなく、リンゴを食べながら裁判所に入ってきたアダムにも怒りを覚え、「コマ切れに切り裂いてやる」と襲いかかるも、アダムの能力である神虚視(かみうつし)で模倣され、自身がコマ切れになるまで手足を切り刻まれる。

カインとアベル

妻であるイヴとの間にできた2人の子ども。カインが長男でアベルが次男。ラグナロクもイヴと共に父の応援に徹していた。

ゼウス

ギリシャ神話の最高神。神々の中でも絶大な権力の持ち主で、ヴァルハラ評議会の議長も務める。
全宇宙の父(ゴッドファーザー・オブ・コスモス)の二つ名を持つが、異常な戦闘狂でもある事から、戦闘愛好嗜虐変態神(エロジジイ)とブリュンヒルデからは呼ばれている。

第2試合でアダムと戦闘し、アダムの神虚視で為す術なく圧倒され、最終形態である阿陀磨須(アダマス)という姿を見せた。筋肉を極限まで圧縮させ、押さえ込まれた強大なエネルギーが悲鳴を上げるように軋む音が鳴るくらいの最終形態である。
アダムが立ったまま絶命するほどの壮絶な殴り合いを制し、第2試合に勝利した。

アダムの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「イヴ 君が行くなら俺も行く」

蛇神によって無実の罪を告発され、エデンの園から追放という判決を下された妻のイヴにアダムが発した言葉。
自身も大衆の前でリンゴを食べるという罪を犯しながら、「イヴ 君が行くなら俺も行く」と一緒にエデンの園から出て行くことを決意。
怒り狂い襲いかかってくる蛇神も返り討ちにし、アダムとイヴはエデンの園を後にする。エデンの園を出た後は2人の子どもと一緒に家族で暮らした。

愛する妻のイヴが蛇神の逆恨みによって無実の罪を着せられたが、相手が神であっても反発する形でイヴと一緒にエデンの園を出て地上で暮らすことを決意した、男気のあるワンシーン。

「子供たちを守るのに 理由なんているのかい」

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