SHE'S(シーズ)の徹底解説まとめ
SHE'S(シーズ)とは、2016年にメジャーデビューした日本のピアノロックバンドである。井上竜馬、広瀬臣吾、服部栞汰、木村雅人の4人で構成されており、シンプルでありながらも奥深いピアノサウンドが彼らの最大の魅力だ。ボーカル・井上の透き通る歌声と共感性の高い歌詞が「エモい」と人気を博し、ドラマ主題歌やCMソングなどタイアップも多く、多方面で活躍している。
片思いする男性の恋心を描いた、切なくも温かいラブソング。片思いを「君に魔法をかけられた」と表現することで、男性にとってどれだけこの女性が魅力的なのかがよく分かる。MVでは、恋愛に消極的だった男性が女性への恋心によって少しずつ変わっていく様子が丁寧に描写されている。
「Amulet」
「Amulet(お守り)」というタイトルの通り、「気持ちが沈んでいくときに、お守りとして心に留めておいてほしい」という井上の想いから生まれた楽曲。歌詞の中に出てくる「どうしてこんなに絶望しているのに生きていたいんだろう」という言葉に胸を打たれた人が多い。SNS上でも「どん底の時に聴いて救われた。」「独りの夜、そばにいてくれた曲。」「何度もこの曲に助けられた。」という声が多く聞かれ、本当に沢山の人のお守りの1曲となっている。
SHE'Sの名言・発言
井上竜馬「自分で動こうと思うきっかけって理屈じゃないし、目に見えへんもんばっかりやから、そういうものを歌っていきたい。」
1stアルバム『プルーストと花束』をリリースした際のインタビューでの言葉。収録曲「Freedom」の歌詞について、「歌詞に何度か出てくる“It’s Freedom、理屈じゃないものに動かされている”という気持ちって、いつまでも変わらないものですよね。」と問いかけたインタビュアーに対して、井上は「変わらないですね。結局、自分を動かしていくとか、自分で動こうと思うきっかけって理屈じゃないし、目に見えへんもんばっかりやから、そういうものを歌っていきたいんです。目に見えないものに対して自分でちゃんと考えられる、答えを出せる人間でいたいなと思うんで。でもそれってなかなかきっかけがないと考えられないから、僕が見つけたものを曲にすることで、皆さんにも何かヒントを受け取ってもらえたら良いなと思います。」と答えた。彼らの楽曲にはいつもメッセージが込められており、それに気づき、じっくりと考えてみる時間を持つことも彼らの楽曲の楽しみ方の一つだ。目に見えない“理屈じゃないもの“に突き動かされてきた彼らの音楽が、また新たに誰かを突き動かしていく。そんな、素敵な感情の連鎖が垣間見える一言だった。
井上竜馬「すごい幸せの中で人間ってなんか得るんかな?辛いことがあっても今年1年やり切れたら、そのおかげで、辛かったことが“辛い”だけじゃなくなるのってすごい糧だと思う。」
上記と同じく、1stアルバム『プルーストと花束』をリリースした際のインタビューでの言葉。この1年(2016年)は本当に辛かったが、その分色々なものを得たと語った井上。「満たされてる時に何かを見つけるのは難しいのかもしれないですね。」と話すインタビュアーに対して、井上は「すごい幸せの中で人間ってなんか得るんかな?例えば友達とめっちゃ楽しく遊んでる時に、ふと“でもこれってあと何時間かしたら終わるしな”なんて思う人はなかなかいないじゃないですか。辛いことがあるとその時はもちろん辛いけど、辛いことがあっても今年1年やり切れたら、そのおかげで、辛かったことが“辛い”だけじゃなくなるのってすごい糧だと思う。」と答えた。少しネガティブな歌詞であっても、最後には必ず、小さくても必ず希望を残してくれるのが彼らの楽曲だ。辛い経験を辛いだけで終わらせず、乗り越え、糧にしてきた彼らの生き方がそのまま音楽になっているのだとよく分かる言葉である。
井上竜馬「やっぱりバンドをやるなら、辞める瞬間まで満足いく音楽を生み続けたい。」
3rdシングル『歓びの陽』をリリースした際のインタビューでの言葉。「メジャー2年目で少しずつ幅広い層にSHE'Sの音楽が届いてきた。このタイミングでさらに洋楽感で攻めたいと思う理由は?」というインタビュアーの質問に井上は、「やっぱりバンドをやるなら、辞める瞬間まで満足いく音楽を生み続けたいって思うんです。いま僕らが邦楽にゴリゴリに寄せた曲をリリースしたら、辞めた時に絶対に後悔する。だから、結果がどうであれ現状に満足して何かを表現していきたい。売れるためだけに音楽をやりたくないし、そもそもそれを狙って書けるほど僕は器用なソングライターでもないんです。なので、ありのまま出てきたものの中で良いなと思うものを届けていけたらと思っています。」と答えた。結成当初から洋楽感を取り入れてきた彼らだったが、それはメジャーデビューしても知名度が上がっても変わらない。自分たちの好きな音楽、届けたい音楽を真っ直ぐに追求し続ける姿は、繊細で柔らかな楽曲たちからは想像もつかないほど情熱に溢れている。彼らが届けてくれる音楽がどんなサウンドでも心を打つのは、井上やメンバーの情熱がそのままの温度で楽曲に乗せられているからなのだと感じられるような言葉である。
SHE'Sの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
何度かピアノをやめていた井上
幼稚園の年長の時、いとこがピアノを弾いているのを見て「かっこいい」と思い、親に頼んでピアノを習い始めた井上。中学に入ってからは、ギターに興味を持ち始めたことでピアノをお休みする日もあり、中学3年生になるタイミングでピアノの習い事はやめたそうだ。しかし、その当時放送されていたドラマ『のだめカンタービレ』に影響を受け、「俺は音大に行くんだ!」といきなり頑張り始めたという。結果的には音楽系の高校に行くことも難しく、諦めた。それと同時にピアノもやめていたが、もう一度ピアノを弾きたいと思うようになった高校2年生の時に再度弾き始め、現在に至るそうだ。
ピアノが続かなかった広瀬
幼稚園の時、家にあったおもちゃのキーボードを弾いてみると面白く、井上と同様、親に頼んでピアノをやらせてもらっていた広瀬。しかし、ピアノの基礎であるバイエルが全く面白くなかったそうで、ピアノはあまり長くは続かなかった。その後、小学4年生の頃からバンドを好きになり、アコギ、エレキギターを経て現在のベースに落ち着いたという。飽き性ではあるが、ベースは自分にしっくりきているそうだ。
楽曲をパソコンで制作するようになったのは2014年以降
結成当初は井上が弾き語りしたものをメンバーそれぞれに持っていき、リズムやコードは口頭で伝え、あとは各自に任せていたそうだ。2014年にパソコンを購入したことで制作方法は変わったが、それでもしばらくは井上の家に1人ずつ行って録音しており、井上本人も「せっかくパソコンを買ったのに10%ぐらいしか使いこなせてなかった(笑)」と当時を振り返っている。
目次 - Contents
- SHE'Sの概要
- SHE'Sの活動経歴
- SHE'S結成
- メジャーデビュー前
- メジャーデビュー
- 初の武道館ライブ
- SHE'Sのメンバー
- 井上竜馬(いのうえ りょうま)
- 広瀬臣吾(ひろせ しんご)
- 服部栞汰(はっとり かんた)
- 木村雅人(きむら まさと)
- SHE'Sのディスコグラフィー
- インディーズ期
- 『君を失った世界』
- 『Light we'd believe』
- 『Voice from distance』
- 『WHO IS SHE?』
- 『WHERE IS SHE?』
- 『She'll be fine』
- メジャー期
- 『Morning Glow』
- 『Tonight / Stars』
- 『プルーストと花束』
- 『Awakening』
- 『Wandering』
- 『歓びの陽』
- 『The Everglow』
- 『Now & Then』
- 『Clock feat. 安藤裕子 Remixed by Yaffle』
- 『Masquerade』
- 『Letter』
- 『Your Song』
- 『Tricolor EP』
- 『Unforgive』
- 『Tragicomedy』
- 『Tragicomedy』
- 『追い風』
- 『Rise』
- 『Groovin'』
- 『Sad』
- 『Loud』
- 『Spell On Me』
- 『Happy』
- 『Love』
- 『Take It Easy』
- 『Amulet』
- 『Blue Thermal』
- 『Grow Old With Me』
- 『Raided』
- 『Shepherd』
- 『No Gravity』
- 『Memories』
- 『Kick Out』
- 『Memories』
- 映像作品
- 『SHE'S in BUDOKAN』
- SHE'Sの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 「White」
- 「Letter」
- 「Your Song」
- 「追い風」
- 「Spell On Me」
- 「Amulet」
- SHE'Sの名言・発言
- 井上竜馬「自分で動こうと思うきっかけって理屈じゃないし、目に見えへんもんばっかりやから、そういうものを歌っていきたい。」
- 井上竜馬「すごい幸せの中で人間ってなんか得るんかな?辛いことがあっても今年1年やり切れたら、そのおかげで、辛かったことが“辛い”だけじゃなくなるのってすごい糧だと思う。」
- 井上竜馬「やっぱりバンドをやるなら、辞める瞬間まで満足いく音楽を生み続けたい。」
- SHE'Sの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 何度かピアノをやめていた井上
- ピアノが続かなかった広瀬
- 楽曲をパソコンで制作するようになったのは2014年以降