夏目アラタの結婚(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『夏目アラタの結婚』とは乃木坂太郎によって『ビッグコミックスペリオール』(小学館)上に2019年14号から2024年4号にかけて連載されたサスペンス漫画、およびそれを原作とした実写映画作品。実写映画の主演は柳楽優弥、黒島結菜が務めた。連続殺人犯である品川ピエロと児童相談所職員である夏目アラタの結婚が描かれる。サスペンス的おもしろさに加え、緻密な心理描写も魅力。

CV:鬼頭明里(ボイスドラマ)
連続遺体バラバラ殺人事件の犯人。第一審の判決は死刑。
母子家庭で母環に育てられる。自分の姉である「真珠」として生きてきた。環が歯医者に行かせなかったため歯並びがおそろしく悪い。太るためにパックのご飯とツナ缶を大量に食べていた。学校では実年齢よりも上の学年に通うことになったため勉強にもついていけず、また歯並びの悪さと太った外見から壮絶ないじめを受ける。
父親を探す過程で山下良介(やましたりょうすけ)、相沢純也(あいざわじゅんや)と出会い交際するようになる。
美容師であった山下に髪を切ってもらい、また母が死んで太らされることもなくなったため、次第に痩せていき外見が大きく変化する。
相沢の手助けもあり看護学校に進む。
熱中症で倒れていた周防英介(すおうえいすけ)を看護学生だった真珠が助けたことから交際するようになる。なおこの間相沢と山下とも交際を続けている。
周防、山下、相沢と真珠を結びつけたのは人生への深い絶望であった。
のちこの3人を同意の下殺害。

アラタ関係者

藤田信吾(ふじたしんご) / 演:佐藤二朗

死刑囚アイテムコレクター。
死刑囚との交流をいつでも関係を絶てる都合のいいストレス解消とみなしているが、そんな自分に嫌悪感を感じてもいる。
妻との間に子供がほしかったができず、結局逃げられる。
真珠の事件の公判で顔を合わせるうちアラタと仲良くなる。自分のような不気味な外見の男と友人として対等に接してくれるアラタを尊敬している。
逃走するアラタと真珠を危険を冒して家にかくまう。家を出る際真珠に「お父さん」と呼ばれるシーンがある。
真珠の仮釈放後も二人と交流を続ける。

桃山香(ももやまかおる)/ 演:丸山礼

アラタの同僚。桃ちゃんと呼ばれている。
アラタにいつも口説かれているが相手にしていない。

大高利郎(おおたかとしろう)/ 演:立川志らく

アラタが務める児童相談所の所長。アラタが子供で荒れていた頃よく面倒を見ていた。
今もアラタのことを気にかけていて、真珠との件から手を引くように再三説得している。

寺井綾子(てらいあやこ)

アラタの母親。
アラタの父親の死後、数度の結婚を繰り返す。
父親の死後すぐに新しい人生を歩み始めた綾子に反発を感じていたが、現在の関係は比較的良好。
真珠に対し「お前は人を愛することができるのか」と問い詰めるシーンがある。

真珠関係者

宮前光一(みやまえこういち)/ 演:中川大志

真珠を自費で弁護する弁護士。真珠の実の父親であることが明らかになる。
真珠が自分の娘でないかと疑い、自費での弁護を買って出ていた。
中学生の時に真珠の母品川環(しながわたまき)と出会い、環に恋心を抱く。環と一度だけ関係を持ち真珠が生まれる。
真珠が生まれたきっかけは、宮前が環にスピカという星の話をしたこと。スピカは肉眼では一つの星にしか見えないが、望遠鏡で観測すると二つの星がお互いの重力で回りあう連星であることが知られている。この話から環は真珠を生んで死んだ子の代わりにすることを思いついた。
しかしその後環とは関係を断つ。
ただ一人真珠の無罪を信じて行動している。

品川環(しながわたまき)/ 演:藤間爽子

真珠の母。
清純な印象だが男性関係が絶えない。アラタには「清楚系ビッチ」「自分だけは悪者になりたくないタイプ」などと評されている。
真珠の姉を内縁の夫三島正吾(みしましょうご)とともに誤って殺してしまう。これが発覚することをおそれ、その後宮前の子である真珠を出産し、「品川真珠」として育てる。このことが露見するのをふせぐため、真珠を学校にろくに行かせず、歯医者にも行かせない、また年齢をごまかすため真珠を太らせようとする等の虐待を行う。悪意や凶暴性というよりは弱さから真珠を虐待していた。もっとも、真珠に歌を教え一緒に歌うなど真珠を愛してもいた。

三島正吾(みしましょうご)

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