GENJI 源氏物語(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『GENJI 源氏物語』とは平安時代に紫式部が書いた日本の長編物語『源氏物語』を、きらが現代の台詞でわかりやすく描いた漫画作品。『YOU』2004年NO.20から2005年NO.22にかけて掲載され、集英社より全4巻で発売されている。主人公であるプレイボーイ光源氏について、後にその妻となる紫の上が語る形で物語は進む。光源氏の恋模様、そして彼が愛した女性達、光源氏の父の妻である藤壺と紫の上の三角関係を中心に描かれ、古典作品を身近な恋愛物語として楽しめる作品となっている。

懐妊したと嘘をついた葵の上(あおいのうえ)のことろに光源氏が行くと、葵の上は激しく苦しんでおり、その背後には六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の生霊が、光源氏をにらみながら「…ひどい人 ひどい人「妻とは心が通じ合わない」って あなたおっしゃったのに」と恨み事を言いつのった。生霊に苦しめられながら葵の上は涙を流し、つれないふりをしていたが、実は光源氏に想いを寄せていた事を告白し死んでしまう。六条御息所の生霊は、作中で、夕顔(ゆうがお)、葵の上、最後には紫の上(むらさきのうえ)も呪い殺してしまう。恋心の恐ろしさを露わにした一言となっている。

藤壺「源氏の君…好きよ」

一度は光源氏を強く拒んだ藤壺だったが、光源氏の体調を思わしくないと聞き、心配していた所に現れた光源氏の姿に、「源氏の君…好きよ」と本心を打ち明ける。震えながら藤壺を抱きしめる光源氏に、涙を流しながら思いを伝えた切ないシーン。藤壺と光源氏は、この後体の関係を持ち、ひいては御子を授かることとなる。二人の運命を大きく変えるきっかけとなった言葉と言える。

『GENJI 源氏物語』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作では葵の上は光源氏との子を出産

今作中では、葵の上(あおいのうえ)は懐妊したと嘘をついて光源氏(ひかるげんじ)の心を掴もうとしていたとなっているが、原作では光源氏との子、夕霧(ゆうぎり)を産んでいる。

原作に登場する明石の方は不在

原作では、光源氏が須磨に下がった時、明石の入道(あかしのにゅうどう)の手引きで、その娘である明石の方(あかしのかた)と関係を持ち、子供を作る事となる。しかし今作中では、光源氏は紫の上と結婚してからは他の女性には目もくれないといった描き方がされているため、このエピソードは省かれている。

きらが一番描きやすい人物は惟光

きらは、登場人物の中で一番描きやすい顔をしているのは惟光(これみつ)だと言っている。惟光は、光源氏のそばに寄り添い、助ける役割として登場する。

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