ヨルハ二号B型/2B(NieR:Automata)の徹底解説・考察まとめ

ヨルハ二号B型(よるはにごうびーがた)とは『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』の主人公で、プレイヤーキャラクターの1人。作中やプレイヤーからの通称は「2B(トゥービー)」。地球侵略を目的としたエイリアンが放った兵器「機械生命体」から地球を奪還するために派遣されたアンドロイド兵士「ヨルハ部隊」の一員。冷静沈着な戦闘モデルの女性型アンドロイドで、剣戟による近接攻撃とサポートユニット「ポッド」を用いた遠距離攻撃を駆使して、機械生命体と戦い続けている。

CV:諏訪彩花
近接戦闘に特化したモデルA型のアンドロイドで、現在は運用されてないヨルハ部隊のプロトタイプ。司令部から脱走兵として指名手配されている。ぶっきらぼうで言葉遣いも良くないが、根は優しく不器用な一面を持つ。本編の4年前に決行された「真珠湾降下作戦」に投入されたが、その作戦で相対した機械生命体によって仲間達を喪い、最後の生き残りとなる。更に自分達が機械生命体の情報収集と戦闘データを蓄積するためだけに派兵された捨て駒のヨルハ部隊であると知り、司令部と決別。以降、機械生命体を殲滅し、仲間達の仇を討つためにたった1人で戦い続けている。2Bとは同じ二号モデルであるため容姿が酷似しており、彼女と同じ口元にホクロがある。本編よりも過去に2Bや9Sと何度か交戦し、破壊しているため、2Bのモデル名が偽装されたものであることも知っていた。3周目で論理ウィルスに侵された2Bと遭遇した際、記憶と願いを託された後、彼女を介錯する。その光景を9Sに目撃されたことで、彼から命を狙われることになる。

ヨルハ二号B型(2B)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「『さん』は付けなくて、いい。私の名前に敬称は必要ない」

第243次降下作戦にて作戦部隊が次々に撃ち落とされながらも、工場廃墟に到達した2Bは、先に現地に潜入していた9Sと合流する。単独での調査任務が多いスキャナータイプの9Sは、誰かと一緒に行動できる嬉しさを語るが、彼女は「感情を持つ事は禁止されている」と諫める。だが続けて「『さん』は付けなくて、いい。私の名前に敬称は必要ない」と告げる2B。「……わかりました。2B!」と花が咲いたように明るく答える9Sに、2Bの胸の奥から感情が這い出ようとしていた。

激昂する2B

任務で重傷を負った9Sへの修復が無駄であることをポッド042から指摘されるが、それでも助けようと激昂する2B。

普段は感情を表に出さないよう振る舞う2Bだが、9Sが危機的状況に陥った際は激情に駆られることが多い。言葉や態度で示すことはほとんどないが、9Sのことは常に気にかけており、3周目では最期まで彼のことを心配していた。

「ああ……9S……」

直後、ブラックボックス機能が停止し、死亡する2B(右)。

機械生命体を殲滅する大規模掃討作戦で、ヨルハ部隊や基地であるバンカーが壊滅し、2B自身も敵の新型論理ウィルスに侵され窮地に追い込まれる。ワクチン投与による修復も困難な状態となり、他のアンドロイドに汚染を広げないために死に場所を求めて彷徨っていたところ、ヨルハ部隊の脱走兵として指名手配されていたA2によって2Bは介錯を受ける。A2によって胸を貫かれ、全ての機能が停止する寸前、2Bは遠くで呆然と立ち尽くす9Sの姿を見る。「ああ……9S……」と震える唇が静かに呟いきながら、機能を停止させた2B。2Bの最期の声が届くことはなく、9Sは彼女の死によって狂ったように叫び出すのだった。

ヨルハ二号B型(2B)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『NieR:Automata』の大ヒット要因の1つとなった2Bのキャラクターデザイン

スカートの下に身に着けているのはレオタードとなっており、2Bを操作中に自爆すると、スカートが吹き飛んでレオタード姿になる。

本作『NieR:Automata』は、前作『NieR Replicant/Gestalt』を大きく上回る大ヒット作品となっているが、その要因の1つとなったのが2Bのキャラクターデザイン。2016年末にプレイステーション4で配信された体験版で繰り広げる2Bのスタイリッシュなアクション、ゴシックドレスやレオタードを身に着けた特徴的なビジュアルは国内外を問わず、SNS等のメディアで大きな話題を呼び、発売前から多くのファンアートが描かれるなど、本作品の注目度を高めることに大きく貢献している。また、その人気はゲーム発売後も衰えることは無く、『ソウルキャリバーⅥ』や『勝利の女神:NIKKE』、『『GRANBLUE FANTASY: Versus -RISING-』など、様々なゲーム作品とコラボレーションしており、ゲストキャラクターとして出張している。

2Bが剣を通じてA2に託した記憶

新型論理ウィルスに汚染された2Bは、A2に自身の剣である白の契約を託して彼女に討たれる。その際、2Bは剣に自身の記憶と、A2に対して「これからなし得てほしい」行動の依頼を残した。その依頼の中には9Sの庇護も含まれており、託されたA2は以後、2Bを手にかけたことで9Sから命を狙われながらも、彼を守ろうとしている。

何度も9Sを破壊し続けてきた2B

過去に何度も9Sを手にかけてきた2B(右)。

2Bの正体は「ヨルハ二号E型(2E)」と呼ばれる脱走や裏切り、組織の機密情報に触れたヨルハ機体を処刑するために用意された部隊の一員。彼女の真の任務は9Sの監視と必要に応じた処分であった。9Sは優れた情報収集能力を持つ高機能モデルであり、それ故にヨルハ計画の真実に辿り着く可能性が高かった。2Bは自身をB型モデルと偽って9Sと行動を共にし、彼が司令部に不信感を抱き、メインサーバーへの不正アクセスを試みるたびに処刑している。そのため、2Bは本編開始より前から9Sと行動を共にしていたが、過去に処刑された機体は記憶が初期化されているため、記憶を維持しているのは彼女だけである。

過去に数十回以上に渡り9Sの破壊を繰り返してきたが、「ナインズ」と呼ぶほど親しくなった後で処刑に至ったこともあり、彼に惹かれていた2Bは任務を遂行するたびに精神的に追い詰められていた。2Bが何度も9Sに対して司令部に不信感を抱かないよう手を尽くしても、9Sは司令部が何かを隠しているという結論に辿り着き、そのたびに抹殺命令が下っていた。本編中、2Bが定期的に感情を持たないよう努めたり、9Sに対して「ナインズ」と呼ぶことを躊躇うのは、「今の9S」は自分が「過去に行動を共にした9S」とは別人であると言い聞かせ、彼に感情を抱かないよう距離を置こうとしていたためだと推測されている。過去に正体を暴かれた際は、既に心が限界に達しており、任務を放棄して自分を殺すよう懇願するが、その際9Sは「次はためらわずに殺して」と2Bに告げて自害している。この出来事がきっかけとなり、以降2Bは9Sとの約束を守るために、生き続けることを選んだ。

Eエンドのその後を描いた朗読劇での2B

本作『NieR:Automata』のエンディングであるEエンドでは、随行支援ユニットであるポッド042とポッド153が、ヨルハ計画の最終段階で破棄されるはずだった2B、9S、A2のパーソナルデータをサルベージしてストーリーが終了する。その後日談は『NieR』シリーズのコンサート『人形達ノ記憶』にて描かれている。再起動した2Bが、自我データが復旧できなくなっている9Sの意識を回復させる方法を探すために、各地を巡るストーリー展開となっている。

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@renraku_6a249

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