フィッシュマンズ(Fishmans)の徹底解説まとめ
「フィッシュマンズ(Fishmans)」とは1987年に結成された日本のロックバンドである。デビュー当時のポップでレゲェな曲調からキャリアを重ねるにつれロック・ダブなど様々な要素を取り入れハイブリッドで独自性のあるサウンドを作り上げていった。それら無二の楽曲にボーカル佐藤伸治のハイトーンで強烈なバイブスが重なり合い、サブカル界隈の若者を中心に絶大な支持を集めた。しかし1999年に佐藤が急逝し活動休止を余儀なくされてしまった。2005年からはリーダーの茂木を中心に再び活動を始めている。
リリース:1991年11月7日(ヴァージン・ジャパン)
1. ごきげんはいかがですか
2. あの娘が眠ってる
3. むらさきの空から
4. 救われる気持ち
ポップな楽曲とジャケットには、レコード会社の思惑からか当時人気だった”渋谷系”が色濃く反映されている。メンバー内ではその扱いに不満の声が上がっていたという。
アルバム
『Chappie Don't Cry』
リリース:1991年5月21日(ヴァージン・ジャパン)
1. ひっくりかえってた2人
2. ひこうき
3. Special Night
4. Good Morning
5. 夏の思い出
6. Future
7. いなごが飛んでる
8. Go Go Club ですれ違い
9. チャンス
10. ピアノ
「フィッシュマンズ(Fishmans)」のデビューアルバム。当時のバブル景気・バンドブームに乗り新人バンドながらオーストラリアでレコーディングを敢行。メンバー曰く「世界基準で作られたのはこのアルバムだけ」と語っている。プロディースは佐藤が憧れていた「MUTE BEAT」の小玉和文が担当している。
『King Master George』
リリース:1992年10月21日(ヴァージン・ジャパン)
1. いい言葉ちょうだい
2. 誰かを捜そ
3. シーフードレストラン
4. 影ドロボウ
5. ダイビング
6. ミネラルウォーター
7. なんてったの
8. ハンバーグ
9. 100ミリちょっとの
10. 頼りない天使
11. トナカイ
12. 君だけがダイヤモンド
13. 雨男憎まれる
14. 土曜日の夜
15. 曲目紹介
16. 教育
窪田晴男プロデュースによるメジャー思考の要素が垣間見えるポップチューンアルバム。自由な発想と遊び心がそこかしこに散りばめられていて、ある意味「フィッシュマンズ(Fishmans)」の中では面白い異色な作品ともいえる。
『Neo Yankee's Holiday』
リリース:1993年7月21日(ヴァージン・ジャパン)
1. RUNNING MAN
2. いかれたBaby
3. Smilin’ Days, Summer Holiday
4. エヴリデイ・エヴリナイト
5. 疲れない人
6. Just Thing
7. 太平洋
8. パラダイス
9. うまく歩けないよ
10. 1、2、3、4、
11. Walkin'
12. スーパー
13. いかれたBaby(Glittering rewinder mix)
以降のバンド活動においてキーパーソンとなるZAKが始めてエンジニアとして参加。今までのバンドテイストの中にテクノロジーを融合させた「フィッシュマンズ(Fishmans)」の転換期になったとも言える作品でもある。「いかれたBaby」は佐藤の才能がいかんなく発揮された名曲中の名曲として、今も多くのアーティストにカバーされている。
『ORANGE』
リリース:1994年10月21日(ヴァージン・ジャパン)
1. intro
2. 気分
3. 忘れちゃうひととき
4. MY LIFE
5. MELODY
6. 帰り道
7. 感謝(驚)
8. Woofer Girl
9. 夜の想い
小嶋脱退後、ロンドンでレコーディングされたアルバム。のちのレーベル移籍などを含め、今後の「フィッシュマンズ(Fishmans)」の方向性が見え隠れする作品でもある。
『Oh! Mountain』
リリース:1995年3月17日(ヴァージン・ジャパン)
1. Oh!Crime
2. 土曜日の夜
3. RUNNING MAN
4. 夜の想い
5. エヴリデイ・エヴリナイト
6. Oh!Organ
7. Thank You
8. 感謝(驚)
9. ひこうき
10. Blue Summer
11. 頼りない天使
12. オアシスへようこそ
13. チャンス
14. いかれたBaby
15. BABY PIANO MIX
16. Oh!Cry
ライヴ音源ながらスタジオ作業で観客の声を排除。ライブの臨場感・高揚感を取り除きながらもバンドの緊張感だけは伝わってくる異色の実験的アルバム。
『空中キャンプ』
リリース:1996年2月1日(ポリドール)
1. ずっと前
2. BABY BLUE
3. SLOW DAYS
4. SUNNY BLUE
5. ナイトクルージング
6. 幸せ者
7. すばらしくてNICE CHOICE
8. 新しい人
ポリドール移籍後、プライベートスタジオ「ワイキキビーチ・ハワイスタジオ」で制作された初のフルアルバム。後世に語り継がれる「世田谷三部作」の第1作目にあたる作品。佐藤が生み出す切ない詞と歌声、茂木と柏原の生み出すグルーヴ、ZAKのリミックスが余すことなく融合した「フィッシュマンズ(Fishmans)」の最高傑作。
『LONG SEASON』
リリース:1996年10月25日(ポリドール)
1. LONG SEASON
「終わらない曲を作ろう!」というメンバーのたわいもないアイデアから生まれたワントラック35分の異色のアルバム。「世田谷三部作」第2作目にあたる作品で特に海外での評価が高い。ある意味で「フィッシュマンズ(Fishmans)」が求めていた到達点なのかもしれない。
目次 - Contents
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」の概要
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」の活動経歴
- メンバー5人、それぞれの出会い
- ジレンマの中でのバンド活動
- 新たな仲間と出会い、そして決別
- 走り始めた未来、そして
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」のプロフィール
- 佐藤伸治(さとう しんじ)
- 茂木欣一(もてぎ きんいち)
- 小嶋謙介(おじま けんすけ)
- 柏原譲(かしわばら ゆずる)
- ハカセ
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」のディスコグラフィー
- マキシシングル
- 『Go Go Round This World!』
- 『MELODY』
- 『WALKING IN THE RHYTHM』
- ワントラックシングル
- 『ゆらめき IN THE AIR』
- ミニアルバム
- 『Corduroy's Mood』
- アルバム
- 『Chappie Don't Cry』
- 『King Master George』
- 『Neo Yankee's Holiday』
- 『ORANGE』
- 『Oh! Mountain』
- 『空中キャンプ』
- 『LONG SEASON』
- 『宇宙 日本 世田谷』
- ライブアルバム
- 『8月の現状』
- 『男達の別れ 98.12.28 @赤坂BLITZ 』
- 『LONG SEASON '96 ~ 7 96.12.26 赤坂 BLITZ』
- 『若いながらも歴史あり 96.3.2@新宿LIQUID ROOm』
- ベストアルバム
- 『「1991-1994」Best Album 1991-1994』
- 『「Aloha Polydor」 Best Album 1995-1998 -』
- 『「宇宙」ベスト・オブ・フィッシュマンズ』
- 『「空中」ベスト・オブ・フィッシュマンズ』
- 『いかれたBaby / 感謝(驚) / Weather Report』
- 『SEASONS(LIFE)』
- 『「ゴールデン☆ベスト」~ポリドール・イヤーズ~』
- 『BLUE SUMMER ~Selected Tracks 1991-1995~』
- 『Night Cruising 2018』
- 『ナイトクルージング / Night Cruising 2018』
- ボックス
- 『GO GO ROUND THIS WORLD! -FISHMANS 25th ANNIVERSARY RECORD BOX-』
- 『FISHMANS ROCK FESTIVAL』
- DVD
- 『フィッシュマンズ in SPACE SHOWER TV 』
- 『THE LONG SEASON REVUE』
- 『the three birds and more feelings』
- 『記憶の増大』
- 『若いながらも歴史あり 96.3.2 @新宿LIQUID ROOm』
- 『男達の別れ 98.12.28@赤坂BLITZ』
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 『ひこうき』
- 『なんてったの』
- 『いかれたBaby』
- 『MY LIFE』
- 『ナイトクルージング』
- 『Baby blue』
- 『Long Season』
- 『IN THE FLIGHT』
- 『ゆらめき in the Air』
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」の名言・発言
- 佐藤「帰れ!出てけ!」
- 佐藤「つまんないバンドばかりのブームなんてすぐ終わる」
- 佐藤「何はさておき売れたいです!」
- 佐藤「自分達がカッコいいと思うものをやらないとダメ」
- 佐藤「山しかねえじゃねえか!」
- 佐藤「移籍はいいね!移籍大好き!またしたい!」
- 佐藤「やっててすげえ楽しい!」
- 佐藤「10年後ぐらいには誰が残っているか?」
- 「フィッシュマンズ(Fishmans)」の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- デモ楽曲の衝撃
- バンド名は「フィッシュマンズ」か「マヨネーズ」か
- バンドに誘ったのは車が目当て
- ビー玉みたいな瞳
- 目から血を流しながらの作業
- 誰かの人生を変えるぐらいの音楽を
- のしかかる相次ぐメンバーの脱退