恋を知らない僕たちは(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『恋を知らない僕たちは』とは、水野美波による少女漫画およびそれを原作とした映画作品である。2017年~2021年まで『別冊マーガレット』にて連載された。2024年8月に実写映画化となり、主演をアイドルグループ「なにわ男子」の大西流星が務めている。本作は幼馴染である相原英二(あいはらえいじ)、別所直彦(べっしょなおひこ)、汐崎泉(しおさきいずみ)の三角関係を中心に、総勢6名の関係が複雑に絡み合った青春ラブストーリーであり、それぞれの葛藤や成長が見どころとなっている。

太一(左)に自分の経験を話す英二(右)

太一が英二と瑞穂の相合傘を目撃し、嫉妬のあまり英二に理不尽な怒りをぶつけてしまった時に伝えた英二の言葉が「オレも似たようなもんだったしさ」である。英二の恋愛事情がまだはっきりと描写されていない物語序盤で、英二が胸に秘めている本当の思いを垣間見ることができるセリフである。このセリフから彼が複雑な片思いをしていたことがよく分かるシーンだ。

英二が衝動的にキスをしてしまうシーン

泉(右)にキスをする英二(左)

学園祭の最中、1年1組で2人きりになった英二と泉。英二は転びそうになった泉に服を引っ張られて一緒に転倒してしまう。泉に覆いかぶさる体勢になってしまった英二は、衝動的にキスをする。英二のこれまでに積もり積もった気持ちが一気に爆発してしまう印象的なシーンだ。

別所直彦「何も変わらないかな」

英二と泉がキスしたことをダシにして、直彦との距離を一気に縮めようとした小春に対して放った直彦の一言が「何も変わらないかな」である。小春は自分だって幸せになりたいと直彦に慰めてもらおうとするが、直彦はそんな小春の言葉に一切揺れることなく、「自分は英二に対して言いたいことを言って怒ったからそれで充分」だと全てを理解して心の広さを見せつける。そして泉のことしか見ていないことを小春に悟られるほど、真っすぐに自分のことを話すのだった。直彦が英二のことも泉のことも本当に大事にしていること、心が広く優しいことがよく分かるシーンだ。

英二と直彦のキスシーン

英二(右)に無理やりキスする直彦(左)

英二が自分の本当の気持ちを直彦に伝えて和解したあと、直彦は無理やりキスをした。新しく好きな人を作らないと一生最後にキスをした相手が自分であると呪いをかけた直彦だが、直彦なりに英二が次へと進むための理由作りを体を張って行ったことがよく分かるシーンだ。もちろん自分の彼女にキスをした英二への仕返しも含まれているが、英二との関係を解消するような結果にはならず、この仕返しだけで和解することとなった。

小春を助ける英二

杉(中央)にキスを迫られた小春(手前)を助けた英二(一番奥)

小春が音楽室で杉にキスされそうになったところを間一髪で助けた英二。小春に対して守ってあげたくなる気持ちが溢れた印象的なシーンだ。小春もこの時英二の名前を咄嗟に呼んでおり、2人の心の距離が近づいていることがよく分かる。

相原英二「だってオレは誰とでもキスできる性格じゃない」

小春(左)に自分の気持ちを伝える英二(右)

小春とキスをしてしまった英二が、小春に自分の気持ちを伝えるために言った言葉が「だってオレは誰とでもキスできる性格じゃない」である。小春に「男の人はノリでキスできる」と言われてしまった英二は、ノリでキスしたわけではないことを一生懸命伝える。まだ小春に対しての気持ちをはっきりと確信した段階ではないが、英二が好きになった人に対してとても一途であることが分かるシーンである。

『恋を知らない僕たちは』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ツイコミ(仮)で読める後日談

英二(上)に漫画の胸キュンシーンを再現してもらう小春(下)

作者の水野美波はツイコミ(仮)のアカウントで、英二×小春の後日談や男子たちの日常などを4コマやショート漫画にして投稿している。本編終了後の糖分高めの小話はファン必見のストーリーとなっている。特に小春目線の恋愛事情は胸キュン間違いなしのシーンが盛りだくさんだ。

大西流星主演で実写映画化

2024年8月23日に実写映画が公開され、主演をアイドルグループ「なにわ男子」の大西流星が務めている。その他にも「HiHi Jets」の猪狩蒼弥や窪塚洋介の息子である窪塚愛流など、話題の若手たちがキャストに名を連ねている。主題歌は「なにわ男子」が担当し、恋のもどかしさを丁寧に歌い上げている。

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