十三機兵防衛圏(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『十三機兵防衛圏』とはヴァニラウェアが開発し、アトラスが発売したゲームソフトだ。PlayStation 4版が2019年、Nintendo Switch版が2022年に発売された。ディレクターは『プリンセスクラウン』や『朧村正』などに携わった神谷盛治が務めている。物語の舞台は架空の日本だ。5つの時代に点在する13人の主人公それぞれの視点を美麗な2Dグラフィックで描くドラマチックアドベンチャーゲームである。主人公たちは強大なロボット「機兵」に搭乗し、未知の敵と対峙していく。

緒方稔二編

緒方は電車に乗って家に帰ろうとたが、突如脱線事故に巻き込まれる。しかし気がつくと、電車に乗る前に戻っており、ループしていることに気づく。
何度もループを繰り返し、緒方は困っていた。すると謎の声が聞こえ、鍵を見つけたらループから出られると言われ、鍵を探す事にする。
次のループで森村から制御鍵を持っていたのは元々緒方であることを教えられる。
ループを繰り返す中で、和泉十郎(426)が現れ、鍵を持っている奈津乃を隠していた。
しかし、彼からは、奈津乃が制御鍵を持っていることを沖野に知られれば、奈津乃が酷い目に合うと口止めされる。緒方は声の主である沖野には黙っていることにした。
そのため、ループから出られずに困っていたが、そこに薬師寺が現れ緒方を救出する。
ついにセクター4にも怪獣の侵攻が始まり、緒方も機兵で参戦する。

東雲諒子編

セクター3(2064年)東雲諒子は怪獣と決戦前に井田に、森村に内緒で機兵の強化コードを機兵にセットするように頼まれる。東雲は了承し、関ヶ原の15番機兵にこのコードをセットする。井田が機兵の強化コードとして渡したのはDD426と呼ばれるものだ。これにより搭乗者はDD426に感染し、記憶障害を引き起こすことになり、いずれは記憶の剥離が起こりすべてを忘れてしまう。
東雲もこの記憶障害によって、自分が井田に騙されてセットしたことなどを忘れてしまう。
セクター4に避難した東雲は森村によって、記憶の剥離を抑える薬を処方される。
しかし、記憶の剝離は進行し、彼女は井田を殺してしまったことやDD426の解除コードのことなどを忘れた。
このことで、汚染された機兵に乗ることを森村は諦め、イージス作戦を支持する姿勢をとるようになる。

郷登連也編

1985年に郷登連也は森村の言動が、一変したことに不信感を抱いていた。
その原因を探る為、森村の記憶が移植されているクローンの女の子、千尋に協力を仰ぐことにした。
しかし、彼女はこの世界の森村千尋の記憶ではなく、遠い過去の2188年に箱舟計画を先導していた森村博士の記憶をダウンロードされた存在であった。
森村博士はこの世界が当初の計画から離れていることに気づき、怪獣の製造を止め、次のループした世界には怪獣が現れないようにした。正常な箱舟計画に戻すため、彼女はこの世界をリセットしようとする。そのためにも、この世界のループを止めるイージス作戦を強行しようとする森村千尋は障害となるため殺害した。
郷登は千尋の言動に違和感を覚え、彼女の正体と目的に気づく。
そこで、郷登は自分の仮説を森村博士に話し、ある提案をする。
この世界から出た後も、困難や問題が次々と待ち受けるはず。我々が未知なる問題に対処できれば、博士の計画を引き継ぐ資質があると考えられないか。だから邪魔せず戦わせてほしいというものだ。
森村博士はこれを承諾し、彼らの戦いを見守ることにする。

崩壊編

13人の適合者は因幡深雪と森村博士の手助けによって、怪獣との戦闘に耐え抜き最後のターミナルを守ることに成功した。因幡と426の計画通りにこの世界からの脱出に成功する。

エピローグ

機兵に乗っていた13人に加え、沖野、鞍部玉緒を含む15人は新たな星で目を覚ました。
ここは地球ではなく探査船がたどり着き、人が住めるようにテラフォーミングされた惑星であり、地球にいた人類はすでに滅亡していた。
彼らは生活と開拓のためのプログラムを2年ほど受けることになる。
5年後、新たな星での生活も落ち着き、15人の適合者たちは新たな生活を築くことに成功した。
そんな彼らは仮想空間の再構築を計画していた。
セクター4は怪獣が襲来する前に合わせて復元された。
そこで、沢渡やBJ、森村千尋などが復元された。15人の適合者は各々復元された人物たちに会うために5年前の姿で仮想空間を訪れ、再会することができたのであった。

『十三機兵防衛圏』のゲームシステム

出典: twitter.com

ゲームシステムは大きく3パートに分かれている。
アドベンチャーパートの「追想編」、バトルパートの「崩壊編」、アーカイブパートの「究明編」である。

「追想編」

出典: twitter.com

クラウドシンクの選択画面

追想編は、13人の主人公それぞれの視点で攻略していくアドベンチャーパートである。
主人公たちから1人選択し、選択したキャラの視点で物語を進めていく。
それぞれのキャラのストーリーは、最初ロックされており、「崩壊編」をクリアすることによって解放されていく。
主人公にはそれぞれ抱える謎があり、物語を進める中でそれを解いていくことになる。
物語の没入感を高めるため、「クラウドシンク」というシステムが投入されている。
会話の中で考えや相手への問いかけを選択するシステムだ。これによりプレイヤーが会話の流れで、直感的に物語の謎解きに没入することが可能となっている。
また、主人公同士の物語がそれぞれ交差することによって、キャラクターの関連性やこの世界の大きな謎などをも徐々に紐解いていくことになる。
主人公が会話した選択肢によって、物語は分岐し、少しずつ真実の方へ進んでいくことになる。

「崩壊編」

出典: twitter.com

崩壊編の選択画面

崩壊編はバトルパートとなっている。主人公たちを強大なロボット機兵に乗せ、世界の防衛拠点である「ターミナル」を敵から防衛するというシミュレーションゲームとなっている。
「機兵」には「第一世代機兵(近接格闘型)」・「第二世代機兵(万能型)」・「第三世代機兵(遠距離型)」・「第四世代機兵(飛行支援型)」の4種類がある。
これらを編成して、強大な怪獣と戦う。
最大編成可能人数は6人となっている。ステージに出現する怪獣の傾向は確認できるため、怪獣のタイプに合わせて使用する機兵を編成し出撃する。
待機している機兵はターミナル周辺で防衛にあたり、自動で迎撃や支援を行う。
キャラクターや機兵は強化することができる。
キャラクターは経験値を貯めるとレベルがあり、キャラ固有のスキルが解放される。
機兵はメタチップを集めて、スターテスをアップさせたり、兵装の強化や解放もできる。また、メタチップはターミナルの機能強化にも使用できる。
バトルスタイルも、「CASUAL」「NORMAL」 「STRONG」 3種類に分かれている。バトルが苦手な人は「CASUAL」に設定しクリアすることができ、自分のプレイスタイルに合わせることが可能だ。

「究明編」

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究明編で確認できるミステリーファイル(焼きそばパン)

究明編はアーカイブパートとなっている。イベントシーンのリプレイや人物・機兵・グルメ・怪獣などあらゆる用語が解説されている。また、ビジュアルも載せてあるためわかりやすい。
『十三機兵防衛圏』は緻密に設定を練っている為、ここで分かることや発見することもしばしばある。また、伏線なども各所にあるため、再度見直すのに最適なシステムだ。
新たなファイルも確認するためには、「追想編」のストーリーを解放しないといけない。

『十三機兵防衛圏』の登場人物・キャラクター

13人の主人公

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