禁断シリーズ(刑部真芯)のネタバレ解説・考察まとめ
『禁断』シリーズとは、刑部真芯による人気少女漫画で、両親を交通事故で亡くした高瀬萌子は、加納財閥の息子・加納毱也に引き取られる。萌子は毬也を実の兄のように慕っていたが、彼の本当の目的は萌子を理想の女性に育てることだった。作者のデビュー作となった1作目『禁断〜秘密の花園〜』を皮切りにコミックスが発売され、刑部真芯の耽美な世界観を堪能できるとして人気を誇る作品である。
『禁断シリーズ』の概要
『禁断』シリーズとは、刑部真芯によるちょっとエッチな恋愛マンガで、小学館の『Cheese!』で連載されていた。2000年11月25日に、1冊目の単行本の『禁断〜秘密の花園〜』が発売されたのを皮切りに、以降、2001年12月20日には2冊目の『禁断〜あの夏の日の楽園』が発売された。その後も人気を博し、2003年6月26日に『禁断〜その腕の中の天国〜』、2004年11月26日に『禁断〜この胸にある焔〜』、そして2007年11月26日に『禁断〜薔薇の行方〜』の合計5巻までを発売している、人気少女漫画である。高瀬萌子(たかせもえこ)は加納毬也(かのうまりや)を実の兄のように慕っていたが、彼の本当の目的は萌子を理想の女性に育てることだった。作者のデビュー作となった1作目『禁断〜秘密の花園〜』を皮切りにコミックスが発売され、刑部真芯の耽美な世界観を堪能できるとして人気を誇る作品である。
『禁断シリーズ』のあらすじ・ストーリー
秘密の花園編
孤児院から加納毱也(かのうまりや)の元に引とられた両親を交通事故で亡くした高瀬萌子(たかせもえこ)は、無理矢理、毱也に処女を奪われてしまう。それからというもの、夜になる度に、毱也は萌子を抱く。萌子の同級生の武蔵蓮太郎(むさしれんたろう)も、萌子のことが好きで萌子に好意を寄せているが、毱也はそれが面白くない。そんなある日、萌子は中学生だというのに、初潮がまだ来ないことに悩んでいた。毬也に抱かれているせいではないかと、萌子なりに考えるが、そんなことを相談する相手もいなく、当然、毬也には言えない。ところが、いつものように毱也に抱かれたあと、萌子は体の異変に気づいた。ついに、初潮を迎えたのだ。喜んだのも束の間、毱也はそんな萌子に構わず舌打ちをし、「めんどくせえ」と一言放ち、萌子を傷つける。萌子は、結局自分はただの愛玩人形でしかないのかと、深く傷つく。
一方で毱也は、きちんと避妊具を用意していた。それを見つけたたまたま訪れた昔の毱也の女が、「今度の女はそんなにめんどくさいの?」と尋ねているところに、萌子が出くわしてしまう。更にショックを受けて家を飛び出すが、毱也も追いかける。萌子は追いかけてきた毱也に、例えめんどくさくても避妊しなくても良いから、抱いてほしいとせがむ。それを聞いた毱也は、「避妊しないと一発でお前は妊娠するぞと」告げる。萌子はそれを聞いて、何故か尋ねるが、毱也は「それはオレの問題だ」とだけ言って、きちんと避妊するようになる。
それから、心も体も結ばれた2人は、海に旅行に行く。毱也の幼馴染の森津真(もりつまこと)が現れ、2人の仲を敢えて詮索するが、毱也は萌子を、親戚の子と紹介する。そのことに萌子は傷つく。森津に2人の仲を悟られないように、毱也と萌子は接するが、2人の不自然な態度に、最初から森津は2人が恋人だと最初からわかっていた。
そしてある日、毱也は実の父親から身を固めるように言われる。その一方で、萌子は毱也の父親に呼び出され、毱也と別れるようにお願いされる。毱也の将来の為、萌子は泣く泣くその話を引き受け、自分から姿を消すことを選ぶ。空港で毱也の父親の部下が、くれぐれも引き返さないようにと注意してる時に、毱也が現れ、「1人でどこに行くつもりだ」と萌子に声をかける。驚く萌子に毱也は跪き、彼女の薬指に指輪をはめ、「こんなものでお前を繋ぎ止められるわけじゃないが」と告白をする。
あの夏の日の楽園編
萌子の唯一の親戚である、マリヤが加納家を訪れる。マリヤは、萌子を返してくれと毱也にお願いするが、無論、毱也の返事はノーだ。そんな中、萌子をマリヤは別荘に誘う。見覚えのある、昔来たことのある別荘に、萌子もテンションが上がる。しばらく2人で談笑しているが、萌子の体に異変が。萌子の飲み物に、マリヤは薬を盛り、萌子の体を麻痺させたのだった。萌子と毱也の秘め事をたまたま目撃したマリヤは、それは良くないことだとマリヤは言うが、萌子は、好きで毱也に抱かれているのだと反論する。そこに萌子を探していた毱也が駆けつけ、萌子を助けることに成功する。マリヤは泣きながら、「君は汚れてはいけないんだよと」萌子に伝え、萌子の前から去る。
パーティーにいつものように萌子、毱也、そして森津が行くと、毱也の知り合いの女が親しそうに、毱也に抱きつく。萌子の指輪を見て、萌子からその指輪を半ば奪うように借りた後、萌子は毱也がその女の言うことを聞いたことに対してふてくされる。萌子に嫉妬したその女は、後日、萌子の前に現れ毱也のいないところで、毱也の趣味で伸ばしていた萌子の長い髪の毛を、バッサリとショートに切ってしまう。ショックを受けた萌子は毱也に捨てられると思うが、何とか毱也の元へ帰る。こんな醜くなってごめんなさい」と泣きながら毱也に謝るが、毱也は「お前が思っているより、オレは心が広いよ」と言って萌子を抱きしめる。
ある日、毱也の婚約者が現れる。加納財閥の株のほとんどを所有しており、毱也の立場的に、断れない相手だった。婚約者の存在を知った萌子は、ひどくショックを受ける。だが、萌子への愛を貫く毱也は、お見合いの席の途中で席を立ち、その場に駆けつけた萌子を追いかけた。こうして、再び2人の生活が始まったのだった。
その腕の中の天国編
ある日、萌子は交通事故に遭い、記憶が子供の頃に戻ってしまう。記憶が退行し、母親恋しさに泣いていたが、それも落ち着き、毱也の元に帰ることに。そんな萌子にたまらず毱也はキスをし、最初驚いた萌子も、その気持ちよさにうっとりとする。
後日、パーティーが行われ、萌子も毱也に着いていき、出席する。毱也がお偉いさん方に挨拶している間、毱也の親友の森津が萌子の話し相手をする。萌子は、森津に絵本を読んでもらうが、先日の毱也とのキスを思い出し、その感覚欲しさから、思わず自分から森津にキスをしてしまう。記憶を頼りにキスするが、あまり気持ちよくないことに疑問を抱いていると、それを見ていた毱也が萌子をホテルの部屋に連れ出し、怒る。毱也は、なぜ萌子が森津にキスをしたか問いただす。萌子は、胸が苦しくてキスをしたと答えるが、毱也は、「お前は胸が苦しくなると、誰彼構わず、キスをするのか!」と怒鳴り、萌子を押し倒すが、萌子の泣いている姿を見て、萌子の初体験のことを思い出し、途中でやめる。
数日後、毱也の帰りが遅く、また一人ぼっちになるのではないかと不安になった萌子は、家を飛び出し、毱也を探す。そこで、探しにきた毱也に見つかり、無事に家に帰宅する。それから、「もっと気持ち良くして」と毱也にせがむ。記憶が後退している萌子を、毱也は抱く。目が覚めた萌子のいつもと変わらない萌子の様子に、毱也が歳を聞くと、「14よ?変な毱也」と言われた。いつの間にか、元の萌子に戻っていたのだった。
この胸にある焔編
ある日、萌子は見知らぬ男に誘拐され、体を弄られてしまい、その様子をカメラで撮られてしまう。男は、毱也のパソコンにメールをし、その萌子の姿を収めたビデオを送り、毱也を脅迫する。萌子は、毱也以外の人に抱かれたと思い悩む日々を過ごす。そんな時に、たまたま街で萌子は、自分を誘拐した男を見つける。そして話しかけ、毱也のことを脅さないでと頼むが、また誘拐されてしまう。男は、最初の誘拐の時は未遂だったと打ち明け、萌子は、ほっと安堵するが、その様子を見た男に再び襲われそうになっていたところを、毱也が助けに来る。男は、自分の父親が死んだのは、加納家が自分の父親を騙したからだと思い込んでいたが、真相は、加納家が融資したお金を使い果たし、街金に手を出したからであった。
いつものように学校から帰宅すると、小学生の女の子が、毱也と萌子の住む家の前に立っていた。萌子が声をかけると、その子は、毱也の娘だと言う。聞けば、毱也の学生時代の、家庭教師をしていた女に出来た子供だと、毱也を脅しにきた女は主張する。身に覚えがある毬也は、「小切手に好きな額を書いて、2度と俺の前に顔出すな」と告げる。その後、DNA鑑定の結果、判定は白。99.9パーセント、その子供は、家庭教師していた女との間にできた子供ではなかった。
薔薇の彼方編
森津と萌子は、毱也の中学生の頃の写真を見て盛り上がっていた。そこで萌子は、森津から毱也の当時の初恋相手の話を聞かされて、心が揺れる。そんな時、庭に咲いてる薔薇のそばまで行った萌子は、過去にタイムスリップしてしまう。タイムスリップした先は、中学時代の毱也が住む家の庭で萌子は、中学生の時の毱也に出会い再び恋に落ちる。一方で、現代世界では突然、萌子がいなくなり、毱也も森津も血相を変えて萌子を探し回る。そんな時、過去の世界では、毱也のお母さんが亡くなり、毱也は途方に暮れる。せめて、萌子だけはいなくならないでくれと、毱也の願いも虚しく、萌子は現代世界に戻ってくる。
ある日、萌子と毱也は遊園地でデートすることになるが、毱也は気分が乗らない。というのも、毱也は幼い頃、体が弱い母の代わりに実の父親が毱也を遊園地に連れてきたのだが、良い思い出がなかったからだ。そして、相変わらず目立つ毱也は女性客の視線を独り占めする。一方で、萌子は毱也の何なのかと周りの女性客はコソコソと話す。なので、毱也は萌子に人前でキスをする。あまりの気持ち良さに萌子は気絶してしまう。色々な困難を乗り越え、萌子と毬也は愛を深めていくのだった。
『禁断シリーズ』の登場人物・キャラクター
主要人物
加納毱也(かのうまりや)
身長182cm、年齢26歳、体重70kg。加納財閥の御曹司。萌子とは、自身の親が経営する孤児院で出会った。趣味、萌子の髪をいじること。萌子をいかに良い女に育てあげるかしか、考えていない。萌子の扱いがわからず、萌子をいじめて楽しんでいる、大人子供。萌子がスキだらけなので気が気でなく、常に彼女のことを心配している。
高瀬萌子(たかせもえこ)
身長144cm、年齢14歳、体重33kg。趣味はスケッチで、毱也の好みであるアンティークドールのような服を着せられている。毱也とは、毱也の家の加納財閥が支援する孤児院で出会った。小さい頃から毱也が好き。毱也の言うことを何でも聞いてしまう従順型で、幼い頃から毱也に仕込まれているので、エッチは上手。
毬也の家族・友人
森津真(もりつまこと)
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目次 - Contents
- 『禁断シリーズ』の概要
- 『禁断シリーズ』のあらすじ・ストーリー
- 秘密の花園編
- あの夏の日の楽園編
- その腕の中の天国編
- この胸にある焔編
- 薔薇の彼方編
- 『禁断シリーズ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 加納毱也(かのうまりや)
- 高瀬萌子(たかせもえこ)
- 毬也の家族・友人
- 森津真(もりつまこと)
- 毬也の父
- 萌子の身内・友人
- 武蔵蓮太郎(むさしれんたろう)
- マリヤ
- 毬也と関係のあった女性
- 昔の女
- 萌子の髪を切った女
- 毬也の婚約者
- 家庭教師の女
- その他
- 誘拐犯
- 小学生の女の子
- 『禁断シリーズ』の用語
- 加納財閥
- 『禁断シリーズ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 加納毱也「誰が飽きた人形 一晩中抱くんだよ」
- 加納毱也「萌子そのくらいにしとけ…お仕置きがキツくなるだけだぞ…」
- 加納毱也「あのなーアイツの体は悦んでオレに抱かれてんだ」
- 高瀬萌子「今日は…毱也と初めて会った日なの…」
- 『禁断シリーズ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 仲が良い萌子と森津
- 森津のストレス解消法はぬいぐるみの購入
- 勘違いから毬也にプロポーズしていた森津