宇崎ちゃんは遊びたい!(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『宇崎ちゃんは遊びたい!』とは2017年12月1日より丈がウェブコミック配信サイト『ドラドラドラゴンエイジ』で連載しているラブコメディ漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。静かに一人で過ごしたい大学生・桜井真一と、そんな彼を「ぼっち」と弄るウザカワ系後輩・宇崎花を中心に繰り広げる日常系ドタバタラブコメディ。ヒロイン・宇崎ちゃんのウザかわいい言動や、互いに意識しているものの素直になれずなかなか関係が進展しない二人のやり取りを、他の個性的な登場キャラクター達とともに描く。

『宇崎ちゃんは遊びたい!』の概要

『宇崎ちゃんは遊びたい!』とは2017年12月1日より丈がウェブコミック配信サイト『ドラドラドラゴンエイジ』で連載しているラブコメディ漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。元は丈のTwitterに掲載されていたショート漫画だった。ニコニコ漫画年間ランキングで2018年、2019年と2年連続第1位作品。ボイスコミック化やニコニコ動画等へのゲーム実況動画投稿を経て、2020年2月3日にアニメ化が発表された。その際「宇崎ちゃんアニメ化」のワードがTwitterのトレンド入りした。TVアニメは2020年7月より9月まで第1期が放送された。全12話。第1期の最終回放送後、公式サイトにてTVアニメ第2期の制作が発表された。
主人公の大学生・桜井真一は、大柄で目つきが悪く他人から怖がられやすい容姿だが、静けさと猫が好きな根は優しい青年。一人気ままに大学生活を満喫していたが、高校時代の水泳部の一つ下の後輩でもある宇崎花(宇崎ちゃん)が現れたことから状況が一変する。何故か宇崎ちゃんに懐かれどこへ行くにも押しかけられウザ絡みされる日々。そんな宇崎ちゃんを鬱陶しがりつつ先輩として面倒を見ている桜井の姿に、バイト先の喫茶店のマスター亜細は二人は恋人関係なのだろうと見ていたが、桜井はそうではないと否定する。しかし本心では互いに意識していることを見抜いたマスターとその娘は、友人である桜井の幸せを切に願う榊とともに二人の関係の進展を微笑ましくも温かく見守るのだった。そんな日常系ラブコメをより魅力的なものにしているのは、ヒロイン・宇崎ちゃんの「ウザさ」と「かわいさ」を完璧なバランスで描いているところである。そこに後輩要素も加えた「ウザカワ系後輩キャラ」の代表格となっている作品である。

『宇崎ちゃんは遊びたい!』のあらすじ・ストーリー

ウザい後輩

大学三年生の桜井真一が退屈そうにキャンパス内を歩いていると、高校の水泳部の後輩だった宇崎花(うざきはな/以下宇崎ちゃん表記)が勢いよく登場した。
「今日もぼっちっすかぁ?先輩!仕方ないんで、私が遊んであげます!さぁ!ぼっちぃ大学生活は今日で終わりっす!」。宇崎ちゃんは開口一番そう言ったのである。

桜井が二年生の時同じ大学に進学してきた宇崎ちゃんだったが、その時はキャンパスで一度すれ違っただけで特に話もしなかった。しかし三年生になった春からやたらと絡みだしてきたのである。「ぼっち」「悪人顔」と煽られ、桜井を見かければ大きい声で「せんぱーい」と駆け寄ってくるのだ。宇崎ちゃんは身長が低めで可愛いらしい顔をしていたが、静かに一人で過ごしたい桜井にとっては「ウザイ後輩」だった。

午後の講義が休講になり、予定が空いてしまった。桜井は「1人、気ままにぶらつくか」などと考えていたが、宇崎ちゃんが駆け寄ってくる。昼食をどうするか尋ねられて適当にあしらったものの、宇崎ちゃんはついてくる。
結局宇崎ちゃんを引き連れて映画館に来た桜井。「1人映画なんてぼっちがすること」と笑う宇崎ちゃんを、「1人の方が気楽でいい」と宥める。桜井はなおも煽ってくる宇崎ちゃんの鼻をつねった。

そのことへの罪悪感から映画をおごることにする。
「人にポイントで映画奢れるほど1人映画に来てるんすね」と宇崎ちゃんが言うと、桜井は再びその鼻をつねった。

帰る途中、宇崎ちゃんが「電気屋に寄りたい」と言うと桜井はそのままついていった。マッサージチェアで休憩したりVRで遊んだりしたあと、バッティングセンターへ向かう。宇崎ちゃんはそこで腰を痛めてしまい、2人でラーメン屋へ向かった。桜井は頼んだ唐揚げやサービスの餃子を全て宇崎ちゃんに食べられるなど、彼女に終始ペースを乱されていたのだった。

安らぎの場所

桜井のバイト先である喫茶店は、静かで落ち着く雰囲気の店を目指しており、桜井の安らぎの場所にもなっていた。そこへ宇崎ちゃんが現れる。食事がしたいという宇崎ちゃんを突っぱねる桜井。
宇崎ちゃんが店主の亜細亜紀彦(あさいあきひこ)に挨拶をすると、身長の低さから「中学生かな?」と言われてしまう。憤慨した宇崎ちゃんに対し、落胆する店主。
人を見る目に自信喪失しそうになったがすぐに自信を取り戻すと、桜井と宇崎ちゃんの関係を面白がり、しばらく観察していた。

宇崎ちゃんが道を歩いていると、道端で猫を撫でようとしてひっかかれ続けている桜井を見つけた。宇崎ちゃんが撫で方をレクチャーするも、桜井が実践する前に猫が逃げてしまう。本気で落ち込んでいる桜井を見て、宇崎ちゃんは「猫を捕まえてくる」と言って走り出した。
猫を捕まえようと生垣に飛び込んだ宇崎ちゃんだったが、抜けなくなってしまったので桜井が尊厳を犠牲にして救出した。

バイトが終わり、桜井は店長にコーヒーを振舞ってもらっていた。
そこに宇崎ちゃんがレポートを手伝ってほしいと乱入してきて、2人で協力してレポートを書き進めていった。店長の娘である亜細亜実(あさいあみ)は、バイト中に今日も趣味の人間観察をしていた。対象は桜井である。
仕事に身が入っていないと店長に叱られたところで、宇崎ちゃんが来店した。

桜井は宇崎ちゃんが着いた席の水が減っていることに気づいて氷水を持って行った。一方で宇崎ちゃんもそれに気づき、替えてもらおうと席を立つ。2人はぶつかって氷水を浴びてしまった。

翌日、宇崎ちゃんは何も問題なかったが、桜井は風邪をひいてしまう。そこで宇崎ちゃんは店長に住所を訊くと桜井の家まで看病に押し掛けた。
甲斐甲斐しく看病して珍しく桜井に感謝されたが、ゲームに熱中しすぎて騒いでしまい怒られた。

桜井の回復祝いに焼肉屋へ行った桜井、宇崎ちゃんと亜細親子。2人のやり取りを微笑ましく見守っていた亜細親子だったが、宇崎ちゃんは亜美が下の名前で呼ばれていることに気づき嫉妬してしまう。

翌日宇崎ちゃんはある作戦を決行しようと桜井を呼び出す。作戦は催眠術により桜井に下の名前で呼ばせるというものだった。見事催眠術にかかった(ふりをした)桜井は宇崎ちゃんを下の名前で呼ぶ。
機嫌をよくし、ついでに調子に乗った宇崎ちゃんはジュースをおごらせようとしたが怒られてしまった。

連休の過ごし方

ゴールデンウィーク、亜細親子が温泉旅行に行くことになり、バイト先の喫茶店が休業となった。
桜井は連休を利用してゲーム三昧の日々を送ろうとしていたが、宇崎ちゃんによって外に連れ出される。『ドラモンGO』というゲームで遊んでいた2人だったが、桜井が目の疲れを訴えたため、眼鏡屋に行くことにした。

眼鏡屋で2人は偶然亜美に会う。亜美と宇崎ちゃんは桜井に様々な眼鏡をかけさせて遊んでいたが、結局眼鏡は買わずに桜井と宇崎ちゃんは、次の目的地である『ドラモンGO』のモンスター出没イベントの会場へと向かった。
近くで何かの試合があるらしく、目的地へ向かう電車内は混み合っていた。だんだんと距離が近づいていき、体が触れ合ってしまう桜井と宇崎ちゃん。それを気に留めないようにした桜井は、ついには降りる駅であることも忘れてしまい、乗り過ごしてしまうのだった。

6月に休日がないことを嘆き、大学のベンチで宇崎ちゃんは寝ころんでいた。前回乗り過ごしてしまったせいで遊びがダメになったからと、珍しく桜井から宇崎ちゃんを誘った。宇崎ちゃんはとても喜んだが、「誘うように亜美から言われた」と桜井が余計な一言を付け加えたせいで、宇崎ちゃんはまた不機嫌になってしまった。
約束当日は大雨だった。遊ぶのを延期しようと桜井が考えていると、宇崎ちゃんがそこに現れた。宇崎ちゃんは桜井の家でカレーを作り、ゲームをして、ようやく帰った。

桜井の数少ない友人、榊逸仁(さかきいつひと)は飲み会に誘われていた。その飲み会に参加したくなかった榊は桜井を見つけると、桜井を利用してうまくその場を逃れた。榊は桜井に恋人の一人も作れと言うが、桜井は気にも留めない。
そうして話しているところに宇崎ちゃんが現れ、榊は二人の様子を見てどうにか恋人にしようと密かにたくらんだ。

桜井と宇崎ちゃんがゲームをしているところに、榊が割って入ってきた。
「どこまでいった?」などと訊く榊を嫌って、桜井は宇崎ちゃんを連れてアイスを買いに席を立った。そこに亜美が現れる。ひたすら見守ろうとしている亜美と干渉することで恋人にしようとしている榊。2人は対立する形となった。

大のチョコミン党である宇崎ちゃんが買ったのはチョコミントアイスだった。
アイスを見て「歯磨き粉の味」と桜井が言ったことに憤慨し、チョコミントのよさを演説すると、拍手が巻き起こった。桜井が食べたことがないと知るとさらに憤激し、アイスを食べさせる。
「美味しい」という感想に満足して、自分で食べようとしたときにやっと間接キスになることに気づき顔を赤らめた。

夏らしく

桜井の働く喫茶店でバイトを始めることにした宇崎ちゃん。
夏休みに出るゲームをクリアしようとしているという桜井の話を聞いて、海に行くことを提案した。その場の流れで榊と亜美も一緒に海に行くということになり、4人で遊ぶことになった。

海につき、1人で勝手に泳いで遊んでいた桜井は浜辺に戻ってくるなり亜美に叱られる。「まずは水着を褒めろ」という亜美の指示に従い、亜美の水着を褒めると「私のじゃねぇ」と叱られた。その後、宇崎ちゃんの水着を褒めると照れ隠しに突き飛ばされてしまった。

榊のお膳立てでスイカ割りをし、別荘でバーベキューをし、肝試しをした4人。
今までとは打って変わって干渉しようとしない榊に、亜美がどういうつもりなのか疑問をぶつけると、「干渉するのではなく状況だけ用意することにした」と榊は返した。

ほかの皆が寝静まった後もゲームをしていた宇崎ちゃん。
リビングで寝ていた桜井にちょっかいをかけようとしたところ、寝たまま抱き着かれてしまう。桜井が気持ちよさそうに眠っているため宇崎ちゃんは起こすことができず、桜井は気持ちよく眠り、亜美と榊は重要なものを見逃した気がすると悶々とするのだった。

付き合って

宇崎ちゃんが電話を取ると、桜井は「付き合ってくれ。お前が必要なんだ」と言った。いつもよりめかしこんで桜井のもとへ行くと、「一人では入れなかったんだ」と猫カフェに誘われた。
宇崎ちゃんは不満を抱えたまま猫カフェに入り、それなりに2人で楽しんだ。付き合ってくれたお礼がしたいという桜井に、誕生日を楽しみにしてると宇崎ちゃんは返した。

宇崎ちゃんの誕生日祝いをどうするか悩んでいた桜井に、宇崎ちゃんは電話を掛けた。「付き合ってほしいッス。先輩が必要なんス」と意味深に言われる。桜井が宇崎ちゃんのもとへ行くと、「一人では入れなかったんス」と居酒屋に誘われた。
誕生日の件はもともと居酒屋のつもりで言っていたらしく、桜井は恥ずかしさをどうにか紛らわした後に2人で居酒屋に入った。
飲み会は盛り上がったが、宇崎ちゃんは酒を飲みすぎてしまって悪酔いする。桜井が介抱したもののすでに終電はなかったため、桜井の家に泊まることになった。

翌朝、宇崎ちゃんはものの見事に二日酔いになり、起きてからずっと吐いていたが吐き気は治まらない。ついには横になったまま吐いてしまい、桜井の布団を汚してしまうのだった。

花火大会

宇崎ちゃんは母親から金を借りて布団代にしてくれと桜井に渡した。それでもうこの件は気にするなと桜井は言ったが、本人はひどく引きずっていた。
亜細親子に相談したところ、近所で行われる花火大会の優待券を渡された。それを使ってデートに誘えというのだ。桜井はマスターに感謝し、宇崎ちゃんを誘うことにした。

花火大会当日、まだ浮かない顔の宇崎ちゃんをおだて、何とか笑顔にさせた桜井。だが、調子に乗って褒めすぎて宇崎ちゃんは照れてしまう。照れ隠しに桜井を攻撃しようとした時、巾着袋が桜井のあごにクリーンヒットしてしまう。
桜井は軽い脳震盪を起こし、そのまま高校時代の夢を見た。

宇崎ちゃんが水泳の自主練をしているときの夢だった。
なかなか水泳が上達しない宇崎ちゃんの様子を見てアドバイスをする桜井。帰り道、近くで花火大会をしているのを見かけた2人。桜井は焼きトウモロコシを買ってくると、宇崎ちゃんに渡した。
2人でそれを食べながら花火を見上げた。宇崎ちゃんの花火を見る輝いた瞳が印象に残った。

桜井が目を覚ますと宇崎ちゃんに膝枕をされていた。
せっかく機嫌を直した宇崎ちゃんは「また迷惑をかけた」と落ち込んでいた。「騒がしいのはごめんだけど楽しかった。落ち込むな。調子狂うから」と桜井が言うと宇崎ちゃんは機嫌を直した。
花火があがった。桜井からは見えなかったが、宇崎ちゃんの瞳が花火に輝いた。

桜井は宇崎ちゃんの家へ向かっていた。以前宇崎ちゃんの母親にもらったお金が多すぎたので残りは返そうと思ったのだ。
宇崎ちゃんの母である宇崎月(うざきつき)は、初対面の桜井についてあまりの人相の悪さに危険だと勘違いしたが、途中からその考えを改めていった。
話をしている最中、月の膝に乗っていた猫に向けた桜井の熱い視線を感じる。月はそれを自分に向けたものだと勘違いしてしまった。

宇崎ちゃんのウザい態度に嫌気がさした桜井は、「親子でなぜこうも違うんだ」と宇崎ちゃんにこぼしてしまう。それに腹を立てた宇崎ちゃんは、次の日から月の真似をして桜井に接することにした。
予想以上の効果を示したが、その後また些細なことから言い争いに発展してしまう。客として来ていた子供に福引券を渡されて毒気を抜かれる2人。
せっかくもらったからと福引を引いたところ特賞が当たり、1泊2日の鳥取旅行に行くことが決まった。

鳥取旅行

鳥取には何故か榊と亜美もついてきた。砂丘、ミュージアム、白兎神社と観光を楽しむ4人。だが、榊と亜美には何か企みがあるようだった。

白兎神社でおみくじ勝負を始めた桜井と宇崎ちゃん。おみくじには恋愛関連の事柄しか書かれておらず、2人は照れつつもいぶかしむ。榊が案内した場所は、鳥取の観光地の中でも特にカップルが集まりやすい場所だったのだ。
自分たちはカップルじゃないと否定しながら旅行は続き、三朝温泉、水木しげるロードなどをめぐって4人は帰った。

桜井は怒っていた。
宇崎ちゃんが私物を持って帰らず、桜井の部屋が汚くなってきていたからである。不要なものを全部捨て、2人で宇崎ちゃんの手作り料理を食べた。

バイトでキッチンに入ってみないかと言われた桜井は、チャレンジしてみるもあえなく失敗する。紆余曲折あって月に料理のコーチを頼むことにした。月がいない間に「宇崎家の飼い猫に触れないか」という旨の話をしていたところ、月はそれもまた勘違いし、月の誤解はより一層深まっていくのだった。

夏の終わり

ある雨の日。宇崎ちゃんは桜井の家にやってきた。「先輩とはもう遊べない」と宇崎ちゃんは言った。遊べない理由は、課題のレポートが残っていたからだった。
夏休みが終わる。それは宇崎ちゃんにとってとてつもなく大きな意味をはらんでいた。「明日授業だろ」と桜井が言うと、宇崎ちゃんはこの世の終わりのような表情で「冬まで寝てます」と呟いた。

夏休みが明け、授業が始まった。宇崎ちゃんは寝ぼけ眼をこすって大学まで来たが、桜井の姿を見つけるといくらか元気を取り戻した。
普段より元気のない宇崎ちゃんに桜井は「別にいいだろ、ずっと一緒なんだから」と言う。桜井は発言内容に気づき、慌てて取り繕った。そんな桜井を見ながら、宇崎ちゃんはいつも通り「そんなに遊びたいなら遊んであげますよ」と言い放った。

『宇崎ちゃんは遊びたい!』の登場人物・キャラクター

主要人物

桜井 真一(さくらい しんいち)

CV:赤羽根健治
本作の主人公。大学三年生。二十歳。誕生日は11月29日。
四白眼で目つきが悪く、体格も180cmと大柄で筋肉質のため、他人にはよく怖がられる。宇崎ちゃんにも初対面のときはかなり怖がられていた。ただその見た目とは裏腹に性格は真面目で礼儀正しくお人好し。亜細亜実からは「ちょっと目付きは鋭いけど隠れイケメンで背が高くて細マッチョ、性格も真面目で礼儀正しくなかなかの好物件」と評されている。
一人気ままに静かに過ごすことが好きだが友人がいないわけではない。猫に目が無く見かけてはニヤけたり凝視したりしているが、大柄なためか基本猫に懐かれない。高校時代水泳部だったこともあり、一度体を動かすとつい夢中になってのめり込む。球技は苦手。休みの日は一人部屋にこもってTVゲームをしていることが多い。
趣味は一人映画と一人カラオケ。一人カラオケの現場を亜実と宇崎ちゃんに見られたことがある。料理は苦手で黒焦げのナポリタンを作ってしまったことも。酒は強い方ではないが自分が酔い潰れないペースを知っている。ただ一度酔い潰れると受け答えが素直になる。車の免許を持つ。
喫茶店「アジア」でアルバイトをしており、宇崎ちゃんにそのことがバレるまでは桜井にとって心安らげるオアシスのような職場だった。仕事ぶりはマスター・亜細亜紀彦も評価している。バイト先の上司でマスターの一人娘でもある亜実は同じ大学の先輩にあたる。後に宇崎ちゃんも同じ喫茶店でバイトを始めた。
宇崎ちゃんとは高校時代同じ水泳部だったことで知り合う。大学進学後は二年生の春に一度宇崎ちゃんと会話した程度だったが、三年生の春から急に付きまとわれるようになる。その度に「ぼっち」「悪人顔」などと煽られている。桜井も言い返してはいるが基本宇崎ちゃんに主導権を握られている。日頃散々振り回されているにも関わらず、宇崎ちゃんが困ったり落ち込んだりすると世話を焼く。
宇崎ちゃんとのやり取りは他人から見るとカップルそのものだが、桜井自身は宇崎ちゃんに恋愛感情は無いと否定している。しかし宇崎ちゃんのことを女としては見ている模様。亜細父娘には無自覚に宇崎ちゃんのことを意識していることがバレており、二人のやり取りを面白がられつつ温かく観察されている。友人である榊には二人をくっつけさせようとしょっちゅうお節介を焼かれる。
天然たらしの気があり、その言動で宇崎ちゃんだけでなく亜実や宇崎ちゃんの母・宇崎月もドキドキさせている。猫に触りたいという話を宇崎ちゃんとしているだけなのだが、月には自分の体が桜井に狙われていると誤解されている。

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