人は見た目が100パーセント(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『人は見た目が100パーセント』とは、製紙会社に勤める理系女子達が「美」を研究対象として奮闘する大久保ヒロミのコメディ漫画作品である。仕事に没頭するあまり、美容や女子力と縁のなかった3人の女性研究員が、ファッションやメイクなど外見に関する研究で「女子モドキ」を脱するべく奮闘する。講談社の『BE・LOVE』で、2014年の第1号から2015年の第23号まで連載し、単行本は全5巻。2017年にはフジテレビでドラマ化し、桐谷美玲、水川あさみ、ブルゾンちえみが主演を務めた。
佐藤 聖良(演:ブルゾンちえみ)
3人の中で最年少の25歳。ボブヘアのぽっちゃり女子。美の研究時にインターネットでの情報検索を担当している。彼氏いない歴25年で、なぜ自分には彼氏ができないのかを不思議に感じている。楽観的な性格だが、楽観が行き過ぎて自分に甘い傾向がある。そのため、自身が提示する研究テーマも時間がかかるものや努力が必要なものより、ルームウェアやメイクなど、すぐに出来る気軽なものを選ぶことが多い。
自称「永遠のトレンドリーダーオヤジ女子」だが、楽な服装を選んでいるだけ。その度合いはオヤジ「女子」の域を遥かに超えており、もはや「本物のおじさん」だと城之内と前田に突っ込まれている。下着は上下共に1000円以下、柄もバラバラで使い古しているため締め付け感もない。ランジェリーショップへ可愛い下着を探しに行くも、上下で6000円という価格に対して真っ先に焼肉ランチ3回分に換算した。
営業の堂島のことを異性として意識していたが、彼との接近の機会を目前に、脱毛に臨んでいる姿を見られてしまう。更には堂島の方が脱毛に詳しかったことから、淡い恋心がライバル心に変化するという珍しい経験をする。
城之内ほどの結婚願望はないものの、彼氏を作りたいがために、友人の結婚式前に涙袋の研究をした。この時ばかりは表情筋トレーニングを2週間続け、その結果、披露宴当日には良い具合の涙袋を手に入れることに成功。披露宴でのスピーチでは定番の「3つの袋」の話を使い、胃袋・堪忍袋に続けて3つ目の袋に涙袋を挙げた。「涙袋には努力が詰まっている」という自身の経験を元に、相手の涙袋を見つけたら褒めろと力説する。このスピーチは大好評で後に伝説となったが、この結婚式の新郎は新婦の10歳年上。期待していた新郎側の友人も年上で皆既婚者だったため、彼氏を作るには至らなかった。
前田 満子(まえだみつこ/演:水川あさみ)
3人の中で唯一の既婚者の40歳。かつては素朴な可愛らしい雰囲気の少女だったが、その後に「街で噂の辛くちセクシー・ギャル」を自称するイケイケ時代を送った過去を持つ。時折ジェネレーションギャップを感じさせる発言をする。ストレートのワンレンヘアに斜め前髪。やや顔が大きめで、はっきりした顔立ちにも関わらず濃いノーズシャドウを欠かさない。夫と中学2年生の息子と3人家族。息子には彼女がおり、その若さと可愛さに対して密かに闘争心を燃やしている。
自分が華やかに過ごしていた若い頃の流行から離れることに抵抗感を持っており、時代錯誤な失敗を犯すことがある。ファッションの研究時にはトレンド服にバブリーな手持ち服を合わせてしまったり、メイクの研究でやり過ぎたり、極端になってしまいがち。
15年前に肘から下だけレーザー脱毛経験済み。アラフォーゆえに体力が落ちたことや白髪が気になり始めているため、城之内や佐藤と比べて「若返り」が期待できる研究を提案することが多い。
3巻では恋愛感情と結婚願望に振り回されて研究に身の入らない城之内に内心苛立ちながらも、年長者らしくフォローを入れて励まし続けていた。だが、苛立ちを抑えてフォローを続けても反論されてしまい、ついに城之内に怒りをぶちまけた。そのまま口論となり、城之内からノーズシャドウを否定される。その後は少しだけノーズシャドウを薄くするようになった。城之内が研究から外れた後も、城之内に戻ってきてもらえるようにと佐藤と2人で研究を続けた。
5巻では息子との口げんかが原因で小顔になることに執念を燃やし、その結果ストレートのワンレンヘアをレイヤーボブにした。イメージチェンジに成功し、小顔効果も得られたことにより息子とも仲直りすることができた。
製紙会社の人々
岸根香澄(きしね かすみ/演:足立梨花)
城之内達と同じ製紙会社の総務課に勤めるオシャレ女子。ゆるめのロングヘアで華やかな印象。同じ総務課の益田とは仲が良く、常に一緒に行動している。自身の可愛さを活かせるようなメイクなどを日々の努力によって作り上げている。自己肯定感が高く、ブランドバッグを持つ自分達の見栄や自己満足さえも受け入れておしゃれを楽しむ。コミュニケーション能力も高く、4巻では前田と佐藤と喧嘩した城之内が1人でいるのを見て食事に誘う様子も描かれている。時々良いタイミングで現れ、客観的なアドバイスをくれることもある。3人にとっては心強い存在だが、時に笑顔で言い放つ正論は心に突き刺さることもある。ドラマ版では総務課ではなく、製紙会社を吸収した大手化粧品メーカーの庶務課社員として、漫画と同様に3人にアドバイスを送るなど、研究のサポート役として登場する。
益田(ますだ)
岸根と同じく総務課に勤めるおしゃれに敏感な可愛い女子。ふんわりしたボブヘアと猫目の持ち主でクールな雰囲気の美女。岸根とは仲が良く、常に一緒に行動をしている。岸根と同じく自己肯定感が高く、自身の「可愛い」を日々の努力によって作り上げている。気さくで、3人のメイクやファッションの変化にすぐ気づき、必ず褒めてくれる。ルームウェアは人気ブランドのものを愛用しており、同ブランドのタオルハンカチで佐藤に触り心地の良さを伝えて感動させた。3巻では髪をベリーショートにし、通っている美容院が城之内と同じで、担当美容師も城之内と同じ井上であることが判明する。ブレスレッドをハンドメイドするなど手先が器用な一面も持つ。マイペースな彼氏がいる。
持田(もちだ)
2巻実験12『シミなんていらねぇよ、夏』で初登場した前田の先輩。シミが増えてきたことに悩む前田が、UV対策の研究のため、指導役として研究室に呼んだ。「もちだ」という名前の通り、餅のようなふくよかな体形。アラフォーでありながらも、真っ白でつるつるの美しいもち肌の持ち主。日焼け止め以外のコスメでもUV対策ができるものを使用し、徹底的に紫外線のダメージから肌を守る生活を送っている。日焼け止めはたっぷりと使い、肌に塗る時は自分をデコレーションケーキだと思って肌に乗せるようにと3人に伝授した。
3人の通勤経路の中で最も日に当たらない経路を調べ上げ、日の当たり方が変わるという理由から、行きと帰りで異なる経路を提示するほどの徹底ぶりを見せた。自身に至っては、大阪のおばちゃん達が皆使っているという便利グッズを活用して日傘を自転車にセットしている。その姿には絶妙なダサさがあり、違反になるかという観点でもグレー。だが、法を犯してでも愛する肌を守る方を最優先すると宣言した。
着物が趣味で、5巻実験37『君の浴衣は10000ボルト(後編)』では、浴衣の着崩れや下駄による足の痛みに苦しむ3人を友人が勤めるホテルへ案内する。3人をホテルの浴衣イベントに参加させ、浴衣の着付けをプランナーにやってもらうことで「人に綺麗にしてもらう」という選択肢があることを教えた。
堂島(どうじま)
佐藤が密かに想いを寄せていた営業担当の男性社員。背は低めでややぽっちゃりした体形に眼鏡をかけている。いわゆるイケメンとは異なるタイプの男性だが、親しみやすい雰囲気を持っている。社内のイベント前日に研究室に挨拶に訪れるが、堂島と距離が近くなることを気にして手元にある脱毛グッズを全身に付けた佐藤の姿を偶然目撃してしまう。
驚きのあまり一度は研究室の扉を無言で閉めたが、その後佐藤が自分を異性として見ていることを知り、再び研究室の扉を開く。脱毛している姿を好きな人に見られて愕然としていた佐藤に対し、自身もメンズエステで脱毛していることを打ち明け、おすすめグッズもたくさん教えた。佐藤の想いに対しては「脱毛友達からで良ければ」と返事をし、気まずい空気をなくしたが、佐藤には「考えさせてください」と言われてしまった。脱毛を試みていた佐藤に対し、自分の脱毛済みの綺麗な足を見せたことで、佐藤の恋心を美容のライバル心へと変化させた。
4巻で再登場した際には、丸本という同じ社内のぽっちゃり体形の女性社員とデートしている姿を佐藤に目撃されている。
社外の人
ユキ
3巻実験17『ドレス大捜査線』で初登場する城之内のいとこ。城之内とは雰囲気も性格も異なり、華やかな顔立ちをした今風の美女。城之内のことを「純ちゃん」と呼び、子供の頃から仲が良い。明るくさっぱりとした性格で、自身のウェディングドレスの試着をしながらも、城之内のパーティードレスに対して他の女性招待客も気合を入れてくると厳しくも的確なアドバイスを送る。
実験20『いい匂いだと言ってくれ』で再登場。香水の選び方に悩んで涙ぐんでいた城之内を、自分が主役の日にも関わらず、二次会前にドレス姿のまま街中へ連れ出す。城之内にはクールでキツそうに見えても、内面は優しくて繊細で可愛い部分もあると長所を伝え、そんな城之内に合う香水を選んだ。結婚願望の強い城之内の心情には理解を寄せており、幸せになってほしいと願っている。
井上(いのうえ)
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目次 - Contents
- 『人は見た目が100パーセント』の概要
- 『人は見た目が100パーセント』のあらすじ・ストーリー
- ジョシモドキによるステキ女子研究
- トライアンドエラーの繰り返し
- キラキラ女子達の秘密
- 結婚願望が巻き起こす波乱
- 城之内の苦悩と淡い恋心
- 城之内の恋心に振り回される研究室
- 研究の末に3人が得たもの
- 3人の口論と和解
- 研究で得た気付き
- 『人は見た目が100パーセント』の登場人物・キャラクター
- 製紙会社研究室
- 城之内 純(じょうのうち じゅん/演:桐谷美玲)
- 佐藤 聖良(演:ブルゾンちえみ)
- 前田 満子(まえだみつこ/演:水川あさみ)
- 製紙会社の人々
- 岸根香澄(きしね かすみ/演:足立梨花)
- 益田(ますだ)
- 持田(もちだ)
- 堂島(どうじま)
- 社外の人
- ユキ
- 井上(いのうえ)
- ドラマ版
- 森村美優(もりむら みゆ/演:岡崎紗絵)
- 丸尾拓馬(まるお たくま/演:町田啓太)
- 三沢基樹(みさわ もとき/演:堤下敦)
- 松浦栄子(まつうら えいこ/演:室井滋)
- 國木田修(くにきだ おさむ/演:鈴木浩介)
- 榊圭一(さかき けいいち/演:成田凌)
- 岡部和人(おかべ かずひと/演:中尾暢樹)
- 戸川亮介(もとき/演:元木聖也)
- 『人は見た目が100パーセント 』の用語
- 就労後研究
- JSM(ジョシモドキ)
- ネガティブ亡霊
- 『人は見た目が100パーセント』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 総務部女子「それくらいやってますか?っていう話ですよ」
- 井上「久しぶりにこんな純粋な黒髪みました!とってもステキです!大事にしてくださいね!」
- 持田「人に綺麗にしてもらうこと それがいちばんの非日常で癒やしなのよ」
- 思わず笑ってしまう失敗の数々
- 研究の成果に喜ぶ3人
- 『人は見た目が100パーセント』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ドラマ化により原作の追加連載が決定
- キャスト起用に対する視聴者の意見
- 鈴木浩介がアドリブ連発