ガンニバル(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガンニバル』とは二宮正明による漫画作品、およびそれを原作としたドラマ。『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)にて2018年から2021年まで連載され、後に「Disney+」にて連続ドラマ化された。舞台は山間にある小さな村「供花村」。その地に駐在として赴任した主人公・阿川大悟が、供花村の「食人文化」の秘密に迫っていく。ホラーサスペンスの枠に収まらない、それぞれの思惑と葛藤がせめぎ合うヒューマンドラマだ。

供花村で1年に1度開催される村最大の行事。先述した来乃神神社で丸1日かけて行われる。江戸時代初期から続く伝統ある祭りで、この日は村人全員が来乃神神社に集まる。奉納祭の目的は、表向きは「村の豊作」だ。しかし阿川の調査が進むうち、食人文化にまつわる重要な儀式が組み込まれていることが明らかになっていく。

『ガンニバル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

後藤恵介「誰かの為に手ぇ汚せん奴はゴミや」

山中で阿川と揉め合いになった際の恵介のひと言。供花村の秘密を暴こうとする阿川、その動向を警戒する恵介。立場は違うが、「家族を守りたい」という気持ちは同じだ。阿川の目にそれを認めた上で、恵介はある種の同志として「誰かの為に手ぇ汚せん奴はゴミや」という言葉を吐いたのである。

阿川有希「だから惚れたんだった」

危険と隣り合わせの捜査へむかう阿川に、有希がかけたひと言が「だから惚れたんだった」である。それまでは家族として心配するあまり、夫のやり方に腹を立てることもあった。その有希が「警察官の妻」として、腹をくくった瞬間でもある。

後藤銀「生まれて初めて生きた心地がしとる」

若かりし頃、銀は自分の身体を汚し続けた男を殺す。その直後に彼女がこぼした言葉が「生まれて初めて生きた心地がしとる」だ。恨むべき人間の息の根を止め、初めて生きた心地がしたという銀。かねてから気が強く危なっかしい銀だったが、このシーンを機に人としての歯車を狂わせていく。

後藤藍「あなたもきっとかわいそうな人だったんでしょうね」

「あなたもきっとかわいそうな人だったんでしょうね」は藍が母親である銀に対して放った痛烈な皮肉だ。同族でありながら、後藤家の人々に蔑まれていた藍。特に銀の言動は陰湿で、藍は村を出る最後の夜まで銀を憎んでいた。銀の歪んだ思想・執拗なまでのこだわりに、やがて藍は哀れみすら感じるようになる。銀の物悲しい生き様を表わしたひと言であり、藍が初めて銀に毒を吐いた瞬間でもある。

阿川大悟「なんもできるかよ。俺は只の駐在だぞ」

後藤家と警察部隊との闘いが激化する中、阿川は後藤家の人間の制圧に共闘する。阿川に拘束された村人は、供花村の呪いの連鎖に苦しんでいた。「この連鎖をお前に止められるというのか」と吐き捨てた彼に、阿川がぽつりと呟いたひと言が「なんもできるかよ。俺は只の駐在だぞ」だ。平凡な台詞だが、だからこそ平凡な1人の警察官としての覚悟が感じられる台詞だ。

『ガンニバル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

供花村のホームページが創設される

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@nishikura

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