蜂楽廻(ブルーロック)の徹底解説・考察まとめ

蜂楽廻(ばちら めぐる)とは、『ブルーロック』に登場するキャラクター。ブルーロック計画では主人公の潔世一(いさぎ よいち)と同じくZチームの一員となって以降、潔の親友として時に敵チームとなりお互いを高めあった。幼少期に生み出した、自身にとって理想的なプレイをするイマジナリーフレンドである“かいぶつ”を追いかけ続けており、ブルーロック加入以前は周囲との人間関係は良くなかった。潔やブルーロックのライバルたちとぶつかっていく中で、自身のルーツに向き合いつつプレースタイルを進化させていくこととなる。

ブルーロックの1次選考では、5つのチームが勝ち残りをかけた総当たり試合が開催された。選考通過のための仮想ボーダーラインは4戦中2勝1分以上となる。
1戦目は突破力と圧倒的なシュート能力で自らを「キング」と称する馬狼照英(ばろう しょうえい)が率いるチームXと対戦。11人全員がフォワードのみということで試合開始後は各自が自らのゴールだけを目指す混沌としたお団子サッカーとなっていたが、馬狼の突出した能力によりチームXが先制点を奪取。馬狼のカリスマ性によりチームとしてまとまったチームXが流れを掌握し0-5と完膚なきまでに失点してしまう。
残り試合時間わずかとなり、逆転は無理だと悟るもまだ得点を諦めてはいない蜂楽が潔に1回限りのカウンター戦法を提案、蜂楽・潔タッグによる初めてのコンビプレーとなった。蜂楽が得意のドリブルで切り込み、ゴール前に先回りした潔にロングパスを通すことでなんとか1点を取り返し第1試合は終了。このゴールの経験が、後に潔の武器となる「ダイレクトシュート」に気づくためのヒントともなる。

その後1勝1敗1分の状態で臨んだ最終試合である4試合目では、蜂楽たちが所属する塔で最強を誇るチームVとの対戦となる。戦場を広く見通し司令塔をこなす御影玲王(みかげ れお)、圧倒的な才能とセンスで予測不可能なゴールを量産する凪誠士郎(なぎ せいしろう)をはじめとするチームVの圧倒的な戦力の前にあっという間に3点を失点し、チームZのメンバーはほぼ全員が戦意喪失しかけてしまった。
しかし、蜂楽だけはむしろ高揚しており、「こちらの戦術を研究・対策されているならば自らの限界を超えればいい」「相手がスーパースペシャルならばこちらはもっとスペシャルになればいい」と、笑顔で相手陣地に切り込んでいった。得意のドリブル戦術をさらに進化させ、高速シザースや空中エラシコで相手チームを翻弄。すべてのディフェンダーを抜き去り、最後はラボーナによるトリッキーなゴールを見せ、潔をはじめチームZを再度奮起させる。この1プレーがチームZのメンバーが各々の限界を超え逆転へと至るきっかけとなった。

そして4試合を経て、チームZは2次選考に進むこととなった。

2次選考

2次選考は、1stステージと2nd~5thステージに大別される。
1stステージでは最新技術で再現されたステージで自らの武器を磨きつつ100ゴールを奪うというもの。
2ndステージ以降は参加者同士で3名のチームを組み、チーム同士で5点先取の試合を行う形式。試合に勝ったチームは敗北したチームからメンバーを1人選び自らのチームに加え、次のステージに進むことができ、次のステージでは再び他のチームと対戦を行う。5名のチームをそろえた時点でクリア、1名になってしまった時点で敗退となる。

蜂楽はほぼ同タイミングで1stステージをクリアした潔と合流、チームを組むことを即決。残り1名はチームZの仲間を待とうとしていたが、元チームVの凪が潔に興味を持ったためチームに加入。蜂楽・潔・凪の三名で2ndステージへと進出する。

2ndステージではブルーロック内ランキングトップ3である3名で構成されたチームと対戦。試合はランキングトップ、作中で世界的プレイヤーとして活躍する糸師冴(いとし さえ)の弟である糸師凛(いとし りん)に圧倒され敗北。高いパスセンスを必要とされ凛のチームに引き抜かれ、潔と一時別行動となってしまった。

次の対戦相手を待つ間、凛と1on1形式で練習を続けた蜂楽であったがほとんど凛を抜くことができず、凛からは“かいぶつ”に従いプレーする蜂楽のことを「独りで戦うことを恐れている」と指摘されてしまう。

その後、再度勝ち上がった潔のチームと対戦することとなる。再戦時には、潔チームには元チームX、1次選考得点王の馬狼や俊足スプリンターの千切が加入しており、4人でお互いの個性を「喰い合う」ことで圧倒的な成長を遂げていた。潔との再会・再戦に興奮する蜂楽であったが、試合展開は潔・凛がお互いを読み合い、その他のメンバーがチャンスを虎視眈々と狙う展開に。蜂楽も試合に絡もうとするが苦戦、凛との問答から生じた迷いもありプレーの冴えがなくなってしまう。
更に、「今勝利しても潔は蜂楽ではなく凛を取ると思う」との凪からの指摘をきっかけとして蜂楽のエゴが覚醒。これまでに見せなかった荒々しく独善的なドリブルを披露し、潔チームのメンバーをすべて抜き去りゴール前にたどり着く。この時、蜂楽は自らの中に棲む“かいぶつ”と決別しており、自らのエゴに従ってプレーを行っていた。結果として蜂楽のゴールは彼を信じることで追いついた潔に止められるが、こぼれ球を拾った凛のシュートで試合は蜂楽の所属するチームが勝利。
凛に食い下がった潔が選ばれ、当初の予定とは異なるものの、蜂楽・潔のコンビで2次選考をクリアした。

3次選考~U-20日本代表戦

3次選考では、控える対U-20日本代表戦に出場できるブルーロック代表選手の座をかけたセレクションとなった。
2次選考までにトップ6の成績を残した選手たちを中心に3チーム作り、各メンバーは希望するチームに加入。チーム同士で試合を行う中で能力をアピールするもの。

蜂楽はセレクションの中で1点を得点し、U-20日本代表戦との試合においては、速さと技術を持つドリブラーの片割れとして、サイドバックに指名された。

日本代表戦では、潔のコンビネーションでゴールに届きうるプレーを見せるも、U-20日本代表チームの主将であるオリヴァ・愛空に阻まれてしまう。
後半戦において直感とセンスを駆使したドリブルで敵ディフェンダーをごぼう抜きするもゴールには至らなかった。しかし、その後の凛と潔の活躍で、最終的にU-20日本代表チームに勝利している。

この日本代表戦では、蜂楽の母・優も観戦に来ており、潔の両親と挨拶を交わしていた。優は潔の両親に対し「蜂楽がこんなに楽しそうにサッカーをしてるのを初めて観た気がする」と礼を告げている。

最終選考「新英雄大戦(ネオ・エゴイスト・リーグ)」

画像中央が蜂楽

2週間のオフを経てブルーロックに戻った蜂楽たちを待ち受けていたのは最終選考である新英雄大戦(ネオ・エゴイスト・リーグ)。
ヨーロッパの5大リーグの現役選手たちに直接指導を受けることができる機会となったが、蜂楽はスペインの「FCバルチャ」を選択した。

最終選考では、チームに1名指導ストライカーとして現役トップ選手が参加。FCバルチャにはブラジルに伝わる概念「ジンガ」を元とした感性を活かしたドリブルを武器とするラヴィーニョが参加していた。

練習の中で、蜂楽は同じくイメージや感性を活かしてプレーすることから親近感を覚えたラヴィーニョにプレースタイルについて相談。“かいぶつ”を乗り越え決別することで成長したと話す蜂楽に、ラヴィーニョは「その“かいぶつ”は消えたのか」と問いかける。まだ自分の中に“かいぶつ”がいると答えた蜂楽にラヴィーニョがしたアドバイスは「“かいぶつ”を進化させろ」というもの。

その後潔の所属するドイツチームと対戦。
自ら切り込んでいく今までのスタイルと異なり、相手の動きを待ってから抜き去るドリブル戦法を磨き上げた「ジンガ×モンスター」スタイルで先制点を奪取。
試合はドイツチームの勝利となったが、実力を発揮したことで試合後のオークションでは3,200万円の評価を得た。

蜂楽廻の関連人物・キャラクター

潔 世一(いさぎ よいち)

『ブルーロック』の主人公。

平時は穏やかでお人好しな性格が目立つが、ブルーロックにてエゴが覚醒して以来は試合中に口が悪くなるなど秘めたエゴをちらつかせる描写が増えた。

入寮時には自らの武器をわからずにいたが、選考の中で「空間認識能力」「ダイレクトシュート」が武器であると理解する。
上記の武器を中心に、対戦した相手からポジショニング技術やボール非保持時であるオフ・ザ・ボールの立ち回りなどを理解し吸収。対戦相手をして「適応能力の天才」と言わしめた。

特に強調されているのが「目」と「脳」の使い方であり、空間把握能力で把握した戦況に自らが学習した知識や変革する常識を叩き込みアップデートすることで試合中に成長を見せる。
この時、潔の体や周囲の景色がパズルのピース状になり分解・組み換えられていく描写が多い。
最終選考時には極めて高度な「空間認識能力」「洞察力」「サッカーIQ」を駆使して戦況の先読み・支配を行う「超越視界(メタ・ビジョン)」を編み出しており、世界のトッププレイヤーにも届きうる能力として注目を浴びている。
なお、欠点としてはその身体能力であり、メタ・ビジョン使用時には体がついていかない描写もあった。

蜂楽とはブルーロック入寮以来親友といったポジションになっており、味方であれ敵であれ試合中にはお互いのことを信頼し合っていることが多く描かれている。

糸師 凛(いとし りん)

ブルーロックの頂点、ランキングトップを誇るプレイヤー。
作中において若年ながらも世界的に活躍しているプレイヤー・糸師冴の弟だが、その間には大きな確執があることが描かれている。

クールな見た目だがその中身は尊大で高圧的。我の強いまさにエゴイストといった様相である。
野望としている兄・冴に勝利すること以外は些事ととらえ、ブルーロックの参加者には全く興味をもっていないが、2次選考時に戦況把握能力で迫られた潔については異なる。自らが世界一になる姿を近くで魅せる意味も込めて、2次選考終盤からは潔と同じチームとなる機会が増える。

ブルーロックのランキングトップとしてふさわしく、圧倒的な能力を誇った正統派のストライカーである。身体能力でもトップクラスとなっているが、戦況把握や試合展開の先読みについては特に秀でており、主人公潔の上位互換といった能力を持っている。
極限の集中力が発揮され身体能力が向上する「FLOW」という状態では、上記から一転、相手の長所を引き出しそれをわざと圧倒するという「醜く壊す」サッカーを主とする。集中力が極限まで高まると目を見開き口を開けっ放し、舌もだらんと出すスタイルになり、通常時であれば積極的に行っていたチームプレイも拒絶していた。

蜂楽とは2次選考に同チームとなり、練習相手として蜂楽と1on1を繰り返した。その際に蜂楽の問題点である“かいぶつ”について「お前は独りで戦うのを恐れているだけ」と指摘。その後の蜂楽のエゴ覚醒におけるきっかけの一つとなった。

凪 誠士郎(なぎ せいしろう)

天性の才能を持ち、ブルーロック1次選考時にはサッカーを始めてたったの半年という異才。

口癖は「めんどくさい」であり、なるべく労力をかけずに生きることにすべてを賭けている。
ブルーロックにて潔と出会ってからはサッカーの楽しさを知り、自ら行動したり学習する意欲を見せ、成長する天才としてインパクトを残した。

武器として特筆すべきは、異次元のトラップ力。どのようなパスでも完璧にボールをコントロールし、センスから繰り出されるスーパーゴールにつなげていく。
また、トラップを軸として1on1の能力なども高く、ドリブルやパスについてもトップクラスのスキルを誇る。

蜂楽とは2次選考で同じチームとなり、自らの成長の限界を感じ迷走していた潔をわき目に蜂楽とのコンビネーションを如何なく発揮。蜂楽の繰り出す高回転のボールを凪のトラップにより自在に操り相手チームを翻弄した。

ラヴィーニョ

世界的なトッププレイヤーの1人。ブルーロック最終選考にてスペインの「FCバルチャ」を選択した蜂楽に対して指導者として蜂楽を導いた。
指導への気持ちは本物だが方法が独特であり、直接教えることはせず選手たちのイメージや感覚に関するヒントを与えることで気づきを芽生えさせた。

蜂楽やその他の選手に対しては「自分だけのイメージを作れ」とアドバイスしており、蜂楽も最終選考を経て決別したはずの“かいぶつ”を蘇らせ、更に進化させることで成長を果たした。

蜂楽 優(ばちら ゆう)

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