ヒメノスピア(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ヒメノスピア』とは、村田真哉(むらたしんや)によって2017年から2020年まで『月刊ヒーローズ』で連載され、『コミプレ』 『わいるどヒーローズ』に移籍後は2020年から2021年まで配信されたミステリー・サスペンス漫画。赤い寄生蜂を食べて特殊能力に目覚めた女子高生・園藤姫乃(えんどうひめの)の戦いと成長を描く。虐められっ子で自分の味方が誰もいなかった姫乃が、自らの意思で行動し難しい局面で重要な選択をしていくのは本作の大きな見所だ。

『傅け!服部さん』
単行本巻末に収録されているおまけ漫画。蜜蜂の習性が服部の姫乃への愛情と比較する形で触れている。

『ヒメノスピア』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

園藤姫乃「そんな事できる訳ないでしょう」

鷺宮女子高銃撃テロ事件の際に仲間に逃げるよう促された際、自分だけ逃げることを拒否した園藤姫乃。

2巻6話より

黒田二郎(くろだじろう)指揮直下の特殊急襲部隊が鷺宮女子高等学校に突入した際に、仲間達が次々と射殺されていく中で園藤姫乃(えんどうひめの)が言った言葉。
兵士である服部渚(はっとりなぎさ)は自分達が盾になり彼女を逃がす事を提案するが、姫乃は仲間を見捨てて一人だけ逃げる事を拒否。服部達に向かって「そんな事できる訳ないでしょう」と発言。時坂涼子(とさかりょうこ)を始め多くの仲間が自分の為に犠牲になったことで、自分が投降すれば済むことだと訴えた。

園藤知世「ママが悪かったわ許して姫乃」

娘の園藤姫乃にこれまでの家庭内暴力を詫びる園藤知世。

1巻1話より

家庭内暴力を長年繰り返してきた園藤知世(えんどうともよ)は、兵士化の影響で娘の姫乃に対して優しくなった。翌朝目覚めた姫乃が目にしたのは朝食を2人分用意し娘を抱きしめる母親の姿だ。
今までの仕打ちが嘘のように優しくなった知世は、「ママが悪かったわ許して」と言って過去の行いを心から謝罪した。

園藤姫乃「私が本当に作ろうとしているのは平和な国ではありません」

安達瑞の前でヒメノスピア(楽園都市)は来たるべき敵に対抗する為の戦争都市だと明かす園藤姫乃。

3巻13話より

姫乃による兵士化によって母親の性格が一変したことが気に食わず、安達瑞(あだちみず)は女王を殺害しようとするも失敗し兵士達に拘束された。
母親を返せと激怒する安達に対して明かしたのは、表沙汰にはなっていないヒメノスピアの真の姿だ。姫乃は「私が本当に作ろうとしているのは平和な国ではありません」とはっきりと宣言した。地味な虐められっ子だった頃の姫乃の面影は感じられない程、逞しく成長している事が分かる。

『ヒメノスピア』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『アラクニド』と『ヒメノスピア』は『ブラトデア』で繋がる

『アラクニド』と『ヒメノスピア』は全く別の作品だが、最終的に両作の未来編に当たる『ブラトデア』で繋がることが判明している。3作に繋がりがある事は過去のXで村田真哉(むらたしんや)自身が述べいた。
実際に『ブラトデア』は感染によって蜂が襲い迫る荒廃した世界での出来事が描かれている作品だ。『ブラトデア』には藤本泰臣(ふじもとやすおみ)という人物が登場するが、『ヒメノスピア』に登場した藤本康臣(ふじもとやすおみ)に顔と名前が非常によく似ている。

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