ヒメノスピア(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ヒメノスピア』とは、村田真哉(むらたしんや)によって2017年から2020年まで『月刊ヒーローズ』で連載され、『コミプレ』 『わいるどヒーローズ』に移籍後は2020年から2021年まで配信されたミステリー・サスペンス漫画。赤い寄生蜂を食べて特殊能力に目覚めた女子高生・園藤姫乃(えんどうひめの)の戦いと成長を描く。虐められっ子で自分の味方が誰もいなかった姫乃が、自らの意思で行動し難しい局面で重要な選択をしていくのは本作の大きな見所だ。

元公安警察特務捜査課所属の刑事。鷺宮女子高銃撃テロ事件発生時は姫乃を待ち伏せしていたが、彼女の逃走を手助けした原口に車で轢かれて重症を負った。
戦線離脱を余儀なくされた大貫賢(おおぬきけん)を待っていたのは、公安警察特務捜査課の一時的解体である。鷺宮女子高等学校銃撃テロ事件の真相を姫乃達に白日の元に晒され、世間の反感を買ってしまったのが表向きの解体理由だ。
特務捜査課解体以降は蜂関連の任務を引き継ぐことになった公安部第6課に転属。蜂の捜査を行う過程で、鷺宮女子高等学校保健医に転職した藤本の意見を聞くことが少なくない。

土岐田克樹(ときたかつき)

警視庁警視総監である男性。姫乃の女王化による兵士の増大を危険視していたが、逆に女王の力を解明する好機と解釈し、姫乃捕獲作戦を命じた。最終的には黒田の推理を信じ彼に頼り任せきりになっていたことが仇となり、妻と娘を兵士化されてしまう。

その他

真鍋進造(まなべしんぞう)

日本国内閣総理大臣を務める男性で、公安部特務捜査課などの蜂関連の組織・施設を一時的に解体した張本人。鷺宮女子高等学校銃撃テロ事件に絡む不祥事によって、支持率が急降下することを恐れたのが表向きの理由だ。
実際には特務捜査課は警視庁公安部第6課として存続させている。アメリカが女王・セレナに裏から支配されていることに気付きかけていた上で、アメリカのロナルド・トランポリン大統領に蜂駆除の協力を要請。かなりの策略家である一面を垣間見せた。

高瀬(たかせ)

フジモト生物科学研究所職員で、原口の言動には何かと振り回されている。

ロナルド・トランポリン

傲慢で言いたい放題な性格のアメリカ合衆国大統領。楽園都市(ヒメノスピア)を全否定し、真鍋進造(まなべしんぞう)に日本消滅の危機を警告した。大国・アメリカの大統領ではあるが、実際は女王・セレナに裏から命令・支配されているに過ぎない。

『ヒメノスピア』の用語

生物

赤い蜂

宇宙空間から地球を観察する赤い蜂。

全ての元凶となる赤い寄生蜂で、一般的な蜂のように働き蜂と呼ばれるものは存在せず女王のみで構成される。人間社会への寄生を目的としており、女性に毒素を注入することで兵士化することが可能。
女王となる女性はランダムに選択されるわけではなく、赤い蜂自身が女王の因子を注入するに相応しい人物かを判断し選択している。園藤姫乃(えんどうひめの)やセレナ・セルバンデテスのような女王は、社会寄生を効率的に大規模拡大させる為に意図的に作られたものだ。
男性に対しては赤い蜂の持つ能力の効果を発揮出来ない為、彼らが狙う社会寄生には女性の力を借りることが必要不可欠。藤本康臣(ふじもとやすおみ)曰く蜂による社会形成には少数の女性のみを支配下に置けば事足りるようだ。
女王となった女性の力を利用しなくとも兵士を増やすことは可能だが、1匹の蜂が作れる兵士の数は10人程度と少ない。赤い蜂自身の寿命が1年程度しかないことに関係していると言われている。

「女王」と「兵士」

兵士化する為に母親に針を刺す服部渚。

蜂に刺されて針と呼ばれる管状のハチ目腹部を得た女性のことを女王・兵士と呼ぶ。生殖虫である女王は、針で毒素を注入することで兵士を作り出す。女王は蜂による人間社会寄生戦略の最重要の存在である為、16歳付近で成長は停止し不老長寿となる。
兵士は一般的な働き蜂と同じように女王の警護や外敵の駆除を担う。女王への忠誠心(愛情)は非常に強く、女王に反抗心を抱くことを防いでいる。例外は女王が死亡した場合で、兵士としての目的を見失い精神不安定状態に陥り攻撃性が増してしまう。

組織・施設

西東京市鷺宮/楽園都市(ヒメノスピア)

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