桃源暗鬼(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『桃源暗鬼』とは漆原侑来により『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて2020年から連載されている、桃太郎を題材に現代を舞台として、鬼側の視点で描いたダークヒーロー鬼譚の漫画作品である。銃が大好きな問題児の一ノ瀬四季は、鬼の血を引いていることが原因で、桃太郎機関から命を狙われてしまう。守ってくれた養父を亡くし、仇をとるために鬼として桃太郎との戦いに関わり始める。次第に鬼と桃太郎との関係を変えようと成長していく。

猫咲波久礼(ねこさきはぐれ)

羅刹学園非常勤講師兼戦闘部隊隊員。普段は長い前髪で目元を隠し礼儀正しい人物を演じており、その本性は攻撃的な毒舌家。しかし無陀野と真澄のことを恐れている。本性を晒した際には目があらわとなり髪が猫耳のように跳ねる。戦闘部隊所属にして純粋な身体能力と玩具のナイフのみで四季、迅、矢颪を圧倒する実力の持ち主。実戦では2振りのナイフを武器にしている。

血蝕解放「ライアーライアー」
触れた対象の姿形や声を真似る。生物以外にも変身できるが、身長を変えることはできない。変身できる対象は3人までストックすることができる。

印南幽(いんなみゆう)

羅刹学園非常勤講師兼戦闘部隊隊員。顔色の悪い病人のような雰囲気を持ち、体力がとても低く、足も遅い上に打たれ弱い。また気管支が弱いせいで常に咳と吐血をしている。

血蝕解放「双又ノ綻(ナミマタノホコロビ)」
両腕に備え付けられたファスナーを開けて出血することで二体の少年と障子を召喚し、少年が開いた障子の中から出現した巨大な腕から、左右で異なる能力を発動させる。また、障子を開くための刀を持った少年を攻撃役、障子を召喚する少年を盾役として操作することができる。障子から出現する右腕は、指を弾く要領で衝撃波を放つ。森を抉るほどの高い威力が特徴だが、準備に時間がかかるため初撃が命中することはあまりない。第四指と第五指を用いて弾いた場合は威力と引き換えにピンポイントで打ち込めるが、それでも鬼の肉体に十分なダメージを与える威力がある。左腕は、血の川が流れる鳥居で敵を捕らえ、その中にいる相手の動きを封じる。拘束中でも右腕による攻撃は可能である。

花魁坂京夜(おいらんざかきょうや)

鬼機関京都支部援護部隊総隊長を務めていた。その後羅刹学園保険医として赴任。私服の上から白衣を纏い、多くのアクセサリーを身に着けている青年。無陀野とは羅刹学園の同期。テンションが高く軽い性格だが、援護部隊として前線で戦う鬼たちをサポートする自分の役割に誇りを持ち、全力でその仕事に取り組んでいる。援護部隊のため戦闘の前線に立つことは殆どないが、有事の際には毒物を入れた注射器を用いて戦う。学園に赴任し修行終了時には、四季たちの成長を祝福する言葉で労い、無陀野が説く羅刹学園の理念に加える形で冷静さを身に着けることの必要性を説く。

血蝕解放「超回復」
自分の血を鬼に浴びせることで、その相手の回復力を何倍にも増幅させる。失われた手足を再生させることも可能だが、一度に大量に血を注ぐ場合はその相手に抗体ができてしまうため手と足のどちらかしか再生できない。自分で自分の血を浴びれば、自身の回復も可能。

鬼機関

淀川真澄(よどがわますみ)

練馬区偵察部隊隊長。無陀野や花魁坂とは旧知の間柄。常に笑顔を浮かべつつも目が笑っていない表情をしているが、これは「ポーカーフェイスであれ」という信条の下で表情を捨てている。また、体には過去に偵察部隊の任務で敵から受けた拷問の痕が多数残っている。他人を煽るような言葉遣いをしており、厳しい性格のため部隊を異動する者が多い。しかし過酷な現場に身を置く鬼機関の隊員だからこその愛情の裏返しで、実際は暴走に抗う四季の心を認めるなどの人情を持っている。

血蝕解放「透明化」
自身の血を舐めることで最大10分間、自身の肉体と身に着けている衣服、触れている物体や人間が透明になる。訓練と経験によって持続時間を延ばすことができ、無陀野が知る限りでは当初は30秒しか持たなかった。

並木度馨(なみきどかおる)

練馬区偵察部隊副隊長。長年に渡って真澄を支えている優秀な人物。普段は古本屋の店主をしており、符丁によって鬼と情報のやり取りをする。練馬にやってきた四季たちに偵察部隊としての仕事を通して鬼機関の現場の案内や活動のサポートを行った。

血蝕解放「超音波」
自身の血を入れた小瓶を振ることで超音波を発生させ、それによる反響によって周辺の人数や建物の構造を把握する。その小瓶を与えれば他人でも使用することができるが、IQが低い者が使用した場合は情報量の多さに嘔吐してしまう。使用制限時間は約2時間。

メアリー亜紀(めありーあき)

鬼機関の医師兼研究者。高身長でボサボサ髪のぽってり唇、太眉でソバカス眼鏡をかけた女性。採血に訪れた四季に惜しげもなく胸を曝け出し、「童貞を貰ってやろうか?」と問いかけるなど色々な意味で衝撃的な人物。

鬼國隊

等々力颯(とどろきはやて)

鬼國隊の大将にして、風属性を司る鬼神の子である「風鬼(ふうき)」。左耳と唇を繋ぐチェーンピアスが特徴で、日本刀を持ち歩いている。乗り物酔いが酷く、鳥飼の鳥に乗って移動する際は口をパンパンに膨らませて吐くのを我慢しているほど弱い。声が大きい上に答える隙を与えないほど相手を質問攻めにする癖や、方向音痴でもあるなど数多くの欠点を持っている。秀でた戦闘能力と仲間を大事にする性格から仲間たちからの信頼は厚いが、桃太郎の可能性が少しでもあるならば、妊婦もろとも胎児まで殺害することも厭わない非情さも併せ持っている。桃太郎との戦いで両親を失っており、鬼の医者である雄治に身元を引き取られて育てられた。両親の仇を討つために強くなることを夢見る生活を送っていたが、雄治が治療で命を救った桃太郎の少年に殺害されたことがきっかけで、桃太郎に情を持ってはならないという考えが生まれる。育ての祖父の仇である歪との再会で冷静さを失い、攻撃から庇ってくれた仲間を失う。研究所の最上階で歪との再戦に挑むも敗北し、さらに目の前に変わり果てた姿となった雄治の遺体を突きつけられた上に、消滅された怒りから暴走状態に陥ってしまう。

血蝕解放「血刀風月(けっとうふうげつ)」
携帯している日本刀の刀身に血液を纏わせるか血液そのもので日本刀を発現する。主に風鬼の力を操るためのトリガーとして利用することが多い。血刀風月による斬撃で竜巻を発生させる。複数の竜巻を放つほかに地形を大きく変えてしまうほどの威力を出すことができる風鬼モードがある。

不破真一(ふわしんいち)

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