復讐を希う最強勇者は、闇の力で殲滅無双する(ラノベ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『復讐を希う最強勇者は、闇の力で殲滅無双する』とは、斧名田マニマニによるライトノベル作品、及びそれを原作とする坂本あきらによる漫画。勇者として魔王を打ち倒したラウル・エヴァンスが、自分が命を懸けて救ったはずの人間達に裏切られ、全てを奪われ殺されたことから始まる壮絶な復讐劇を描く。復讐方法は極めて凄惨だが、その方法を敢えて選択した理由や、正義感に溢れ心優しかった勇者がいかにして復讐者へ変貌したのかが物語が進むにつれて判明していく。

将軍ブラウンとその一家が住む城。
庭では息子のアダムとコニーがか弱い魔物を『狩り』と称していたぶったり、地下では妻がダ・コスタ卿とリーネが開発した薬を使用人に使って実験している。
広場にはブラウンが殺した人々の人骨を使用人が大量に埋めているなど城全体で非道な行為が日々おこなわれている。

静養地アルトマン/国立薬学研究所

ダ・コスタ卿と息子のヨハネスが住む屋敷。
研究所では博士のリーネが薬の研究を行っている。
普段から残虐な実験を行っていたが、ダ・コスタ卿からの『不死身の兵士を作りたい』という希望によって、リーネはさらに恐ろしい数々の実験をモルモットの人間に繰り返して命を奪った。

ノール村

国境付近にある小さな村。そのため旅人や難民がたびたび訪れる。
村人達はそんな外部からの人を歓迎するが、実は油断させて殺し、身ぐるみを奪って生計を立てている。
ラウルを慕う少年兵がリーネの開発した薬で狂戦士化させられた際に非情にも見捨てたため、ラウルの復讐対象となる。

モルトケ村

ノール村の隣にある村。強固な門を構えており、見張りも多い。
ノール村の村人達が罵倒しながら水を求めた際も、「水くらい分けてあげなければ」と考える常識的な優しさと思いやりを持っている。
ラウルによってノール村の悪行が暴かれ、自分達の村まで襲撃されることを恐れたため投石攻撃を開始し、村人達を全滅させた。

ホラーバッハ国/魔族奴隷収容所

商人アリンガムが住む国。
手を結んでいるヴェンデルもここにいる。
港湾都市で輸入業などが盛んに行われているが、裏では国王に無許可で奴隷魔族の売買、ヴェンデルが孕ませた女性を貴族の慰みものとして売買するなど、非道な商売をしている。

審判の門

現世で死んだ人間が向かう場所。
ここで生前の行いに応じて「神の国」か「転生」か「地獄」のいずれかに行き先が決められる。
九割が転生、一割が地獄、神の国に行けるのは極稀となっている。

地獄

色欲・怠惰・暴食・憤怒・嫉妬・傲慢・強欲と七つの大罪に分けられた刑場が存在し、生前に犯した罪によっていずれかに落とされる。
ここでは地獄の番犬に食われたり拷問を受けたりと各刑場で散々な目に遭うが、死ぬことはできずすぐ復活するため、永遠の苦しみを味わう羽目になる。

『復讐を希う最強勇者は、闇の力で殲滅無双する』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ラウル・エヴァンス「愚かであれば奪われる。優しくあれば利用される」

物語冒頭で登場する言葉が「愚かであれば奪われる。優しくあれば利用される」である。
かつてのラウルの人柄であり、同時にヴィクトリア達にされたことをそのまま表している。
本作では外道といえる人間が非常に多く登場し、素直で誠実な人々は蹂躙されるパターンがお約束のようになっている。
ラウルは処刑後からこれを常に心に持っているようで、復讐対象に一切の情け容赦をしない。

ラウル・エヴァンス「王女殿下に祝福を」

ラウルがヴィクトリアの婚礼に対して贈ったのが、「王女殿下に祝福を」という言葉。
クルツ国の重鎮達を魔法で病に組み伏せて、この言葉を揃って唱えさせた。
ラウルにとっては復讐開始の合図であり、宣戦布告の意味合いを持つ。

ラウル・エヴァンス「やられたことをやり返す」

ラウルが復讐をするにあたって信条としているルール。
かつて自分や周囲の人達がされたことを、復讐対象者へ「やられたことをやり返す」という形で行っている。
復讐のためであればどんな手段も厭わず行う彼が、唯一この点のみ遵守している。

ラウル・エヴァンス「復讐のためなら光を奪われようがどうだっていい。復讐の果てに興味などない」

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