夜は猫といっしょ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『夜は猫といっしょ』とは、2019年よりキュルZのTwitterアカウントとブログサイト『ねこナビ』にて連載されている猫マンガ、及びそれを原作としたアニメ作品である。「猫あるある」を始めとした猫の不思議な生態をシンプルながら確かな筆致で描いており、ユーモラスでほのぼのした日常の尊さや猫と暮らす醍醐味を伝えている。ある日一人暮らしをしていたフータくんのもとへ妹のピーちゃんが子猫と共に引っ越してきたことにより、猫と暮らす新しい日々が始まるのであった。

『夜は猫といっしょ』の概要

『夜は猫といっしょ』とはキュルZによる猫マンガ及びそれを原作としたアニメ作品であり、作者のTwitterアカウント及びブログサイト『ねこナビ』にて「ずっとネコ初心者」というタイトルで連載されている。2019年から連載が開始され「猫あるある」をシンプルながら確かな筆致で描いた本作は瞬く間に人気を集めた。その後KADOKAWAにて書籍化が決定、2020年10月29日に第一巻が発売された。作品のキャッチコピーは「疲れて帰ってきた夜は、猫と過ごしたい」。累計発行部数は30万部にも上り、発売即重版となる大人気マンガとなった。
2022年8月4日からTOKYO MXなどでアニメが放映、YouTubeでも公式アカウントで動画配信がされた。アニメ化以前からアベイルとのコラボやプライズ化などグッズ展開は多かったが、アニメが放映され始めるとナンジャタウンやサンリオとのコラボ、他グッズ化がそれまで以上に多数決まり更に人気を集めることとなった。アニメは地上波では9月22日まで放映、その後はYouTube単独で10月12日から2023年1月11日まで動画が配信された。好評を博したアニメはシーズン2の製作も決まり、YouTubeにて2023年3月8日から毎週水曜日夜8時に配信されている。アニメ本編は一分という短さながらも視聴者の満足度は高く、シーズン2の第一話に当たる「第31夜 教えてない言葉しかしゃべらない」の回は、原作でも人気のあった回ということもあり約84万回再生された。
ある日妹のピーちゃんと共に家へやってきた子猫と出会ったフータくんだったが、人生の中で猫と関わってこなかったため戸惑いを隠せないでいた。しかし来て三日目にして猫の愛らしさに魅了され、少しずつ猫という動物の生態を知りながら大切な家族の一員として接していくのであった。猫の生態に日々驚かされるフータくんやキュルガを愛してやまないピーちゃんの姿と共に、キュルガのほのぼのとした日常がユーモラスに描かれる猫マンガである。

『夜は猫といっしょ』のあらすじ・ストーリー

ネコと出会った3日間

一軒家で一人暮らしをしていたフータくんのもとへ妹のピーちゃんが子猫を連れて引っ越してきた。今まで猫と関わりのない人生であったフータくんはマイペースな猫の不思議な生態に戸惑いを隠せないでいる。出会った初日のフータくんは猫の体の柔らかさに驚き、しっぽの動きや爪、ざらざらした舌、目といった部分を見ては「見れば見るほどネコは不思議」という感想を抱くことになる。しかし二日目にフータくんは、実家で飼っていた犬とは全く違うしっぽの動きに興味を持ち、ついついしっぽを触ってしまって怒られる始末であった。そして猫が来て三日目には、自分の写真フォルダが猫で埋まっていることに気付き驚くこととなった。以前から猫が可愛いということは知っていたフータくんであったが、ここまでとは思っていなかったのであった。

瞳孔MAX

明るい昼間の猫の瞳孔はとても細く、夜とは全然印象が違うためまるで別の猫みたいだという印象を持つフータくん。その日の夜、キュルガと遊ぼうとするピーちゃんであったがキュルガはピーちゃんに抱っこされるのが嫌いであった。あからさまに嫌がるキュルガは瞳孔を小さくしたり大きくしたりし、最終的には瞳孔を全開にしてピーちゃんの手に嚙みついていた。これにビビったフータくんはピーちゃんの悲鳴を聞きながら、「感情でも瞳孔があんなに変わるんだな」という感想を抱くのであった。

帰宅後のあまえ方が激しい

深夜フータくんが仕事から帰宅すると、キュルガが待ち構えていた。リビングのドアを開けるとキュルガはあまえモードMAXで喉を鳴らし、フータくんの足へすり寄り激しく甘え始める。スリスリしたいあまりフータくんに頭突きをし、フータくんの周りをぐるぐると回っているキュルガに対しフータくんは、最近帰りが遅いことに申し訳なさを感じた。気を取り直して猫じゃらし片手に遊びに誘うフータくんであったが、あまえモードはいきなり終わってしまい「もういい」とばかりにその場に横になるキュルガなのであった。

物を落としたいネコ

リビングの机の上にあるテレビのリモコンを、キュルガが落とす遊びをしていた。フータくんが拾い直してもまた落とすことから、キュルガは机の端に置いたものを落とすクセがあるらしいとフータくんは判断した。変なクセだと思いつつもあまり気にしていないフータくんであったが、ある日トイレに行くためコップを机の端に置いたところ、目を離したすきにキュルガがコップを落とそうとしていたのであった。フータくんの制止も間に合わずコップは落とされてしまい、この一件以降机の端に飲み物は置かないようにするフータくんであった。

のぼれちゃったネコ

ある日フータくんが荷物を整理していると、紙袋に入っている荷物を物色しようとするキュルガがいた。大事なものが入っているからダメだよ、とキュルガをたしなめテーブルの上に荷物を置くフータくんであったが、どうしても気になるのかキュルガはテーブルの上にのぼり紙袋に顔を突っ込むのであった。ここならのぼってこれないだろう、とフータくんは高い棚の上に荷物を置く。そこはキュルガが今まで一度ものぼったことがない場所であったため大丈夫だろう、とフータくんは踏んでいたのだ。しかしキュルガはそこへも飛び乗って紙袋を触るのであった。さすがネコだな、と感心するフータくんであったが、どうやらキュルガはそこから降りられないのかおどおどとした動きを見せる。結局フータくんが棚からキュルガを降ろしたのであったが、キュルガの新たな一面を見たフータくんであった。

『夜は猫といっしょ』の登場人物・キャラクター

キュルガ

CV:高垣彩陽
足が長めなサバ柄のマンチカン。ピーちゃんと共にフータくんの家へやってきた。モデルは作者であるキュルZの愛猫。体重は4.2キロ。マンガ本編やコミックスには書かれていないが、ブログ初投稿時のキャラクター紹介にて「オスのマンチカン」と書かれていることから性別はオスであることが判明している。
完全室内飼いで、家では自由気ままに過ごしている。ピーちゃんよりフータくんによく懐いており、フータくんが仕事から帰宅すると甘えモード全開になって甘えてくる。また、フータくんの服を気に入っており、自分専用のブランケットを用意されてもフータくんが置いていた服に潜り込んでいることが多々ある。フータくんの後ろをくっついて歩くことが多い。机の端に置いたものを落とす癖がある。
ピーちゃんに抱っこされるのを嫌うがピーちゃんのことは完全に嫌っているわけではなく、ある程度の距離感を保っていればキュルガからピーちゃんに近寄ってくることがある。
人間の食べ物に手を出すことは無く、フータくんが魚を食べようとしているところを横から食べようとするようなしぐさを見せることがあるが実際に食べるわけではない。鶏肉が好きで、ササミをレンジで温めていたピーちゃんにくっついて回るシーンがある。シャワー及びドライヤーが大嫌い。

フータくん

CV:日野聡
社会人の青年。どのような仕事をしているのかは本作では語られていない。アニメ版エンディングでは電車で帰宅する姿が見られる。一軒家で一人暮らしをしていたが、妹のピーちゃんが子猫のキュルガを連れて引っ越してきたことから猫との暮らしが始まる。学生時代に実家で犬を飼っていたため犬とは触れ合っていたが、人生の中で猫とはほとんど関わってこなかったためキュルガの一挙手一投足に日々驚かされている。
性格は穏やかで声を荒げることがなく、キュルガがコップを落とすいたずらをしても軽くたしなめる程度で叱る素振りは見られない。キュルガが来た初日はよく伸びる猫の体に驚き「こんなに伸びて大丈夫かな」と不安そうにしている。しかしその後はキュルガの愛らしさに魅了され、キュルガが来て三日目にしてスマホの写真フォルダがキュルガだらけになるほど猫に愛着を持つようになった。たまにスマホアプリで猫を懐かせるゲームをしていることがある。
ピーちゃんよりもキュルガに懐かれており、よくベッドで一緒に眠っている。

ピーちゃん

CV:種﨑敦美
フータくんの妹で高校生。ある日キュルガと共にフータくんの家に引っ越してくるが経緯は語られていない。学校がある日は体操着のズボンを制服のスカートの下に履く格好をしていることが多い。アニメ版エンディングでは自転車を押しながら下校する姿が見られる。
キュルガのことが大好きで「キュルちゃん」と呼んで積極的に可愛がっているが、過剰に構うせいかキュルガからは少々煙たがられている。しかしフータくんが数日家を空けた際は猫じゃらしでキュルガと仲良く遊んだり、キュルガ自身がピーちゃんの勉強机やベッドで寛いでいるところから必ずしも嫌われているわけではない。本人もキュルガに本気で嫌われていると思っていないため、キュルガがフータくんへ懐いていても「あらあら」と笑うだけで文句を言うことは無い。性格はマイペースで、外出する際黒いTシャツにキュルガの毛が大量についたままでもそのまま出掛けてしまう。

『夜は猫といっしょ』の用語

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