恋のようなものじゃなく(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『恋のようなものじゃなく』とは、少女漫画雑誌『別冊マーガレット』で南塔子により連載された恋愛漫画である。「恋」が分からなくなっていた小山内 未仁(おさない みに)は、幼馴染の楠瀬 千耀(くすのせ ちあき)と再会する。千耀への想いが「恋のようなもの」じゃなく「恋」ならいいと願いながら、未仁は初めての感情に戸惑いながら「恋」と向き合っていく。しかし、千耀には遠距離恋愛をしている彼女がいた。お互いの事を想いながらもすれ違い、「恋」をする幸せを知っていく恋愛物語である。

千耀の母親。
「Iris」という美容室を営んでいる。千耀が別のバイトで店に入れず、忙しい時に手伝ってくれた未仁を期間限定のバイトとして雇う。その際に未仁が首を縦に振るまで離さない等、多少強引な所がある。

楠瀬 瑠奈(くすのせ るな)

千耀の姉。大学生。
可愛くて綺麗な外見をしている。千耀とは一緒に買い物に行くくらい仲が良い。小さい頃はバレエを習っていた。

『恋のようなものじゃなく』の用語

音楽教室

未仁と千耀が幼稚園の時に通っていた。2人が初めて出会った場所。

Iris(アイリス)

千耀の母親が営む美容室

結衣が経営している美容室。千耀もアルバイトで店に出る事があり、未仁も一時期アルバイトをしていた。席は2席のみ。

堀兄妹

校内で目立つ存在の七音(左)と七緒(右)

七音と七緒を纏めた呼び方。背の高い美人双子で目立つ。「子供(未仁)の保護者」とも言われている。基本的に自分達以外に興味が薄い。

兎のキーホルダー

千耀が作ったシルバーの兎のキーホルダー。Irisにもキーホルダーと同じシルバーの兎が飾られていて、それを気に入っている未仁にプレゼントした。

『恋のようなものじゃなく』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

千耀が未仁に優しい言葉をかけるシーン

未仁(左)が自分のことを許すよう優しく話す千耀(右)

未仁は中学3年生の時、付き合っていた彼氏を好きだと勘違いしてしまった事を後悔し、高校生になってからも恋愛を遠ざけていた。偶然入った美容室は千耀の家で、中学の頃に「好き」という感情を勘違いしてしまったが故に相手を傷付けてしまった事を打ち明ける。「もう恋する資格なんてない」と言う未仁の頬に触れ、「傷つけようとしてわざとしたわけじゃなんでしょ?だったらそんなに責めないで、自分のこと許してあげなよ」と優しく話す千耀。自分を許すという選択肢がなかった未仁は、千耀の「さしあたってきみは、恋する資格は全然有り。俺が許す」という言葉に心が軽くなる。同時に千耀の事が気になるようになり、この気持ちが「恋」なのか知りたいと思うようになった。人を好きになる事が分からなくなっていた未仁に芽生え始めた「恋」が走り出したシーンである。

「ちぃちゃん」の正体が千耀だと知る未仁

幼馴染との再会を喜ぶ未仁(右)と千耀(左)

美容室で「ちぃちゃん」の写真を見た未仁は、千耀の姉の瑠奈が「ちぃちゃん」だったのかと喜ぶ。「ちぃちゃん」は瑠奈のお下がりを着せられていた千耀なのだが、黒歴史を知られたくない千耀は訂正しなかった。未仁は帰りに駅で瑠奈と遭遇し、音楽教室で一緒だったと話すが「それって千耀のことじゃない?」と言われてしまう。驚く未仁の元へ千耀が来て、「ちぃちゃん」は自分である事を正直に告白する。「ちぃちゃん」を女の子だと思っていた未仁は混乱するが、「大っきらい」と言われたのを最後に会えなくなってしまった為、気になっていたと話す。千耀は、自分が女の子だと思われていたと知ってつい怒って言ってしまった事、親の転勤で引っ越す事になり、あれが最後になるとは思っていなかった事を打ち明ける。小さい頃の蟠りも消え、再会できた事を純粋に喜ぶ2人は顔を見合わせて笑い合った。

未仁が千耀への恋心を自覚するシーン

未仁は千耀に距離を置かれるようになったまま夏休みに突入し、美容室のバイト中に千耀が以前住んでいた所へ旅行に行っている事を聞く。未仁は千耀が彼女に会いに行ってると知り、ショックを受けて泣きそうになりながら帰宅していると、偶然駅で伊鶴と会った。未仁の様子がおかしい事に気付いた伊鶴がしつこく問い質している所へ、千耀が現れて2人の間に入る。千耀の言葉や行動で感情を揺さぶられ、未仁は曖昧だった千耀への恋心を自覚する。誰の事も好きになれないのではないかと不安になっていた未仁が、初めての恋に一歩踏み出した瞬間だった。

tari mochi
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