ミセン-未生-(韓国ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ミセン-未生-』とは、2014年に韓国で放送されたテレビドラマ。「サラリーマンのバイブル」とされた同名のウェブ漫画が原作である。囲碁のプロを目指していた主人公が、囲碁の道を諦め、社会人としての経験ゼロのまま総合商社に入社し、奮闘する姿を描いている。記憶喪失や恋愛など、韓国ドラマの定番要素がないリアルな設定や脚本が注目を集め、「ミセンシンドローム」と呼ばれる社会現象を起こすなど、大ヒットとなった作品。日本でも2016年に『HOPE~期待ゼロの新入社員~』というタイトルでリメイク版が放送された。

『ミセン-未生-』の用語

未生(ミセン)

「未生(ミセン)」とは、囲碁用語で「死んでもいないし、生きてもいない石」を刺す。反対語は「完生(ワンセン)」。契約社員として社員登用されたチャン・グレに対し、営業3課のオ課長は「とにかく踏ん張れ。踏ん張ったものが勝つ。俺たちは『未生(ミセン)』だ。」とエールを送った。

総合商社

総合商社とは、海外と貿易を行い、様々な物資を国内に流通させる会社。主な事業は「トレード」と「事業投資」。総合商社は様々な商材を扱うのに対し、専門商社は一定の商品群を扱う商社である。チャン・グレが入社した「ワン・インターナショナル」も総合商社のひとつ。

インターン

インターンとはインターンシップの略。インターンシップとは、就業体験を通じて、仕事や企業への理解を深めることができるしくみのこと。 期間は数週間のものから数ヶ月にわたるものまで様々。日本ではインターンシップと採用は直接関係ないケースが多いが、就職活動が激化している韓国では、インターンシップの経験がないと就職出来ないケースも多い。

契約社員

正社員と違い、雇用期間が定められた非正規の社員のこと。ボーナスなどの待遇が正社員と異なることが多い。同期入社のハン・ソンニュル、チャン・ベッキ、アン・ヨンイが正社員として入社したのに対し、主人公チャン・グレは契約社員として「ワン・インターナショナル」に雇用された。

『ミセン-未生-』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

チャン・グレ「『うちの奴』って言ってくれた」

誤解により、ミスを自分のせいだと責められたチャン・グレ。誤解だったことに気づいたオ課長はチャン・グレを飲みに誘った。その帰り道、誤解を生む原因を作った隣の課の課長に「『うちの奴』が叱られたじゃないか」と抗議をした。それまで仲間と言える人物がいなかったグレにとって、オ課長が何気なく放った「うちの奴」という言葉はとても嬉しいものだった。飲み会のあと帰宅したチャン・グレはひとり「『うちの奴』って言ってくれた」とオ課長の言葉を心の中で繰り返した。

カン・ヘジュン「また、明日」

転職しようか悩む後輩、チャン・ベッキに対してカン代理がかけた言葉。エリート志向のベッキは早く会社で成果を出したく、事業の提案などの仕事をしたかったが、上司であるカン代理から依頼されるのは表の作成など地味な仕事ばかり。さらには、高卒でコネ入社のチャン・グレすら自分より活躍しているように思え、理想と現実のギャップに転職を検討し始める。カン代理が出張で会社を留守にしている際、カン代理にかわって企画書の作成を求められたベッキ。自分なりに作成してみるも、ベッキの作った企画書は受理されなかった。ベッキの企画書を見たオ課長は「基礎がまったくできていない」とダメ出し。焦るあまり、基本を身に着けてこなかった自分を恥じたベッキはプライドを捨て、出張中のカン代理に企画書の作り方を教えてもらう。ベッキが転職活動をしていることを知っていたカン代理は、ベッキが会社にとどまってくれることを願い、電話を切る際に「また、明日。」と声をかけた。短い言葉だが、カン代理の思いがこめられた一言。

インターン生のチャン・グレが役員たちの前でプレゼンをするシーン

社員登用がかかる役員の前でのプレゼンテーションのシーン。ワン・インターナショナルのインターンとして働くチャン・グレは、「プレゼンのパートナーに何を売るか、その理由は?」という課題に対し、オ課長が会社で履いている室内履きを売る、という提案を行う。くたびれたオ課長の室内履きを持ち出したグレに対し、最初は眉をひそめる役員たち。グレは靴のにおいを嗅いでみせ「汗のにおいがする」と言う。現場至上主義のパートナー・ソンニュルに対し、「この汗のにおいは、事務所もまた現場だということだ」と説明した。ソンニュルが考える現場と、事務所も変わらないということを力説し、役員たちを感心させた。

倒れたソン次長に替わって徹夜で仕事をした同期4人が雑魚寝するシーン

過労とストレスのため、ソン次長は仕事中に倒れてしまう。人道支援の色が強く、あまり利益にならないパキスタンの案件を推し進めていたソン次長は、部下の助けを得られず、一人で仕事を抱えていた。自分が倒れてしまったため、この案件を諦めようかと考えるソン次長に対し、同期のオ次長は、チャン・グレたちに手伝ってもらいこの案件をすすめることを思いつく。オ次長の号令により、休みの日に集まったグレ、アン・ヨンイ、チャン・ベッキ、ハン・ソンニュルは、ソン次長の仕事を引き継いですすめる。オ次長は、深夜におよぶ作業に疲れ果てた4人がベッドルームで雑魚寝していることに気づき、写真におさめる。最初はバラバラだった4人にいつしか仲間意識が芽生え、仕事に邁進する姿に、オ次長も視聴者も微笑ましく感じたシーンである。

『ミセン-未生-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作は「サラリーマンのバイブル」と呼ばれた人気漫画

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