ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』(Vampire in the Garden)とは、異種族同士が共存する「楽園」を目指す人間の少女とヴァンパイアの女王の過酷な旅路を描いた、2022年のアニメ作品。
人間とヴァンパイアが果てなき抗争を繰り返す冬の時代。人間でありながらヴァンパイアとの共存を夢見る少女モモは、同じ思いを持つヴァンパイアの女王フィーネと共に、人とヴァンパイアが平和に暮らす「楽園」を目指す旅に出る。追手たちの執拗に追撃から逃れながら、2人は夢と理想を求めて歩み続ける。
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の用語
ヴァンパイア
いわゆる吸血鬼。本作のヴァンパイアは人間を遥かに上回る身体能力と再生能力を持ち、腕を翼状にした上での飛行が可能で、日光の中でもかなり自由に活動できる。主な食糧が人間の血である点、噛まれた人間がヴァンパイア化する点は他の創作物に出てくる吸血鬼と同じ。
薬/秘薬
ヴァンパイアの血の力を暴走させ、理性を失った怪物へと変貌させる薬品。怪物化したヴァンパイアは銃火器で武装した一個小隊を壊滅させるほどの戦闘力を発揮するが、自我は崩壊し元の姿にも戻れなくなる。
「楽園」
「遥か北の果てに、人間とヴァンパイアが平和に暮らす土地が存在する」という、ヴァンパイアに伝わる真偽不明の噂。この「楽園」を目指して旅立ったヴァンパイアも少なからず存在するが、その実在を確認して戻ってきた者は1人もいない。
実際に「楽園」は存在しており、そこの住民である人間とヴァンパイアが平和的に共存しているが、その実態は“「楽園」の噂を信じてやってきたヴァンパイアを捕らえて燃料にする”というおぞましいもの。「楽園」の噂も共存を夢見るヴァンパイアを村に呼び込むためのものだった。
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
モモ「私はフィーネと生きる!」
「楽園」を追われ、人間側とヴァンパイアたちの追手に襲撃され、モモとフィーネはそれぞれに追い詰められていく。もはや他に方法は無いと考えたフィーネは秘薬を用いて理性の無い怪物となり、自らを犠牲にしてモモを救わんとする。そんなフィーネですら次第に傷を負い、倒れ、トドメを刺されるばかりとなった時、彼女を救わんと飛び出したモモは人間側の追撃隊のリーダーでもあるクボに銃を突きつけられて「人間とヴァンパイアが共に生きることなど不可能だと言え」と命じられる。自身もヴァンパイアの女性との悲劇的な別れを経験したクボなりに、モモにけじめをつけさせようとする一方的な優しさからの言葉だった。
しかしモモは「私はフィーネと生きる!」と力強く言い切り、自分たちの絆は命を懸けるに値するものだと宣言する。モモとフィーネの旅こそが、人とヴァンパイアの共存の可能性を示すものだという彼女の主張に、かつて同じ夢を見ていたクボも絶句するしかなかった。
フィーネ「お前が私を救ってくれた」
怪物と成り果ててまでモモを救ったフィーネは、彼女に導かれるまま戦場を後にし、どことも知れぬ花園で最後の時を過ごす。その際、フィーネは「かつて人間の友がいた」こと、「天敵たる異種族との絆を認めない者たちによって引き裂かれた」こと、「モモに亡き友の面影を見た」こと、「亡き友の代わりにつもりで接していたのに、今はモモこそが自分にとってもっとも大切な存在である」ことを打ち明ける。
「お前が私を救ってくれた」と語り、友を死なせた心の傷をモモが癒してくれたことに感謝するフィーネ。彼女がもう助からないことは明らかだが、長い旅の果てにその心に安寧がもたらされたことは、見守るモモにとっても視聴者にとっても救いとなった。
『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の主題歌・挿入歌
ED(エンディング):豊田まり『Oratio Nocturna~夜の祈り~』
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目次 - Contents
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の概要
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』のあらすじ・ストーリー
- 冬の時代と「楽園」
- モモとオルゴール
- 「楽園」を目指す旅路
- 2人の旅の終わり
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の登場人物・キャラクター
- モモ
- フィーネ
- ノバラ
- クボ
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の用語
- ヴァンパイア
- 薬/秘薬
- 「楽園」
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- モモ「私はフィーネと生きる!」
- フィーネ「お前が私を救ってくれた」
- 『ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):豊田まり『Oratio Nocturna~夜の祈り~』