レッドブルー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レッドブルー』とは2022年より波切敦(なみきりあつし)が『週刊少年サンデー』で連載を開始した漫画。「ネクラ」と呼ばれ、いじめられる高校生、鈴木青葉(すずきあおば)がクラスのヒーローであり、16歳で総合格闘技MMAの全国チャンピンになった赤沢拳心(あかさわけんしん)に助けられ、総合格闘技の魅力を知る。しかし鈴木の総合格闘技を始めた理由は「赤沢を1発ぶん殴ること」。根暗で自分の意志を伝えるのが苦手な鈴木が総合格闘技を通じて言葉ではなく、格闘技という変わった方法で意志を伝えていく様が描かれる。

総合格闘技プロの時和が経営するジム。試合やスパーになると経験者、素人関係なくスイッチが入ってしまう時和のせいで入会者がどんどん減り、経営が厳しい状況にある。設備は整っていないものの、粒ぞろいの選手が集まる。

晴天道場(せいてんどうじょう)

晴天道場の特徴を紹介している場面

赤沢拳心の父、赤沢康夫(あかさわ やすお)が経営するジム。拳心がいることによって知名度が1番高いジム。拳心が試合をする時は、父の康夫が自らセコンドにたち、指示を出す。

MMA甲子園

時和(右)がMMA甲子園について説明をしている場面

MMA=mixed martial arts(あらゆる格闘技をミックスさせた総合格闘技)のアマ高校生最大の格闘技大会。年に2回、8月と2月に行われる。鈴木が赤沢と同じ舞台に立つために、この大会での優勝を目標としている。

『レッドブルー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

赤沢「『夢(やりたいこと)』見つけたじゃん」

赤沢が鈴木に夢を見つけたことを称賛する場面

このセリフは岩瀬にいじめられていた鈴木を赤沢が助け、いじめられないようにと正拳突きを教えた後のセリフである。小学校の頃から同じ学校に通っていた2人であったが、常に明るくクラスの中心にいた赤沢とは正反対で喘息で思うように学校にいけず暗い鈴木にとってはなにより赤沢の存在が気に食わなかった。そこに追い討ちをかけるように「お前、ほんと空っぽじゃん」と言われたことに対して腹が立ち、赤沢に殴りかかろうとする。結果はカウンターをくらってしまったが、赤沢に「夢見つけたじゃん」と言われ、赤沢を殴るという夢を見つけた鈴木が総合格闘技を始めるきっかけになった言葉。夢にはいいも悪いもなく目指すものがあることが大切であるということを感じられる言葉。

鈴木「僕知らなかったんだ。暴力で自分の意志を通す世界があるなんて」

鈴木(右)が総合格闘技という意志の伝え方を知り、格闘技との出会いを回想する場面

このセリフは岩瀬から総合格闘技を教えてもらおうと岩瀬につきまとっていた鈴木が、ゲームセンターの前で不良たちに囲まれた時のセリフである。自分は暗く、意志を伝えるのが苦手だと感じていた鈴木が意志を伝える方法は言葉だけじゃないことを知り、不良たちに怯えず立ち向かおうとした。そこで「僕知らなかったんだ。暴力で自分の意志を通す世界があるなんて」と思いを打ち明ける。鈴木の強い意志が岩瀬に伝わり、岩瀬は自分の通っているシャークジムに鈴木を連れていくことを決意した。今まで自分の意志を伝えられずにいた鈴木の成長を感じられる場面である。

鈴木「宣戦布告はいらない。ただただ君を倒すことだけに夢中になるよ」

鈴木が赤沢を倒すために、心の中で覚悟を決めた場面

このセリフは晴天道場とシャークジムが交流戦を行った後に、時和と赤沢が5分間のスパーを終えたあとのセリフである。赤沢がシャークジムに入った鈴木には目もくれず、時和に挨拶をしに行った時に鈴木が心の中で「宣戦布告はいらない。ただただ君を倒すことだけに夢中になるよ」とつぶやく。交流戦では全く良い成績を残せなかった鈴木が本格的に総合格闘技に向き合っていく決意が感じられる場面である。

『レッドブルー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者・波切敦の豪華すぎる3人の師匠

作者の波切敦には3人の師匠がいる。それが『ボボボーボ・ボーボボ』を手がけた澤井啓夫(さわいよしお)、『黒子のバスケ』を手がけた藤巻忠俊(ふじまきただとし)、『ハイキュー』を手がけた古舘春一(ふるだてはるいち)である。どの作品も『週刊少年ジャンプ』の中で有名な作品である。波切はこの3人のアシスタントを経て、漫画家としてデビューした。

波切がスポーツ漫画を描き始めたのは「動きのある絵が好きだったこと」が理由

波切は代表作であるバスケ漫画『switch』のインタビューにて、スポーツ漫画を描き始めた理由を「元々動きがある絵が好きだったので、スポーツ漫画は描きたいと思っていました」と述べていた。アシスタント時代も『黒子のバスケ』『ハイキュー』などのスポーツ漫画に携わっていた。

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