Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)とは【徹底解説まとめ】

Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)とは、アメリカ出身の世界を代表するドラマー。1984年にドラムやパーカッションについて取り上げる雑誌、『モダンドラマー』で殿堂入りを認められ、名実ともに業界でトップのドラマーの地位を確立する。ヴァン・マッコイ、ポール・サイモン等数多くのアーティストとのツアーやレコーディングを行っている。
他にも自身の名前を使ったバンド「Steve Gadd Band」での活動も行っており、彼の演奏技術を最大限生かした多くの名曲を生み出している。

Caravan

2008年に行われたブルーノート東京でのライブの映像。
ドラムにSteve Gadd(スティーヴ・ガッド)、バリトンサックスにRonnie Cuber(ロニー・キューバー), キーボードにJoey DeFrancesco(ジョーイ・デフランセスコ)、 ギターにPaul Bollenback(ポール・ボーレンバック)を迎えての演奏。

曲の冒頭と終盤にかけてのロニー・キューバーのサックスソロや、中盤にあるジョーイ・デフランセスコ、スティーヴ・ガッドのソロは圧巻。奏者それぞれの個性が生かされたエネルギッシュな演奏である。

Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)の名言・発言

「良く見せたかったら、良く見せようと思わず演奏すること。」

Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)が世界的ドラマーとして認められる要因として、グルーブ、リズム感、バンドとの掛け合いなどの、音楽全体を支える力が挙げられる。
そんな彼がバンドのバックでドラムを演奏するときに常に意識している言葉が「良く見せたかったら、良く見せようと思わず演奏すること。」だ。
縁の下の力持ちでもある彼の凄さがこの言葉には表れている。
自我を出しすぎず、その時々の音楽にしっかりと耳を傾けることでおのずと自分がやるべき演奏が見えてくる。
それを端的に言葉にしている。

「徹底的に聴きこんださきに自分がなすべき演奏が見えてくる。」

様々な有名アーティストと共演をし、多くの名演を繰り返してきたSteve Gadd(スティーヴ・ガッド)。彼の「徹底的に聴きこんださきに自分がなすべき演奏が見えてくる。」という発言には彼の音楽の根幹に「聴くこと」があるということを表している。
どんなライブもレコーディングも、演奏からスタートするのではなく、「聴く」ことから始まるということだ。
演奏するためには、聴衆以上に最大限集中して聴かなけらばならない。
常に高次元の演奏を求め続けてきた彼の中で常に大切にしていることがこの言葉に表れている。
それを続けていくことで彼は少しずつ世界トップのドラマーへと成長していった。

Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

レコーディングでのライブ感へのこだわり

Steve Gaddはレコーディングの時もライブ感を大切にしていた。
通常のレコーディングは何度も納得のいくまで録音を繰り返すため、収録は長時間にわたることも多い。
しかし彼は何度も取り直すことはせず、1回の演奏に全てをかけて1発撮りを積極的に行っていた。そうすることで完璧な音よりも、生き生きとした音楽が多くのCD等の録音に残されている。
それが出来たのは、Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)を含め、録音に携わっている全ての人の技術力の高さがあってこそ。

ジャズピアニスト「チック・コリア」との友情

Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)は数多くの世界的アーティストと共演しているが、特に交友の深かったのはジャズピアニストのChick Corea(チック・コリア)だ。
彼が2021年2月に亡くなった際には、同じく交友の深いマリンバ奏者のミカ・ストルツマンが発起人となり、トリビュート・アルバム『SPIRIT OF CHICK COREA』がリリースされる。
Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)はこのアルバムのプロデュースを手掛けた。
共演者としてクラリネット奏者Richard Stoltzman(リチャード・ストルツマン)、ピアニストの塩谷哲、ベーシストの井上陽介が集結した。
このアルバムの面々からも、Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)のこれまでの音楽活動の中で生まれた、世界的な交友関係とその素晴らしい人柄がわかる。

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