佐原先生と土岐くん(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『佐原先生と土岐くん』とは、鳥谷コウによるボーイズラブ漫画作品。pixivコミックの『ジーンピクシブ』に掲載されている。2022年6月26日にコミックス第5巻とあわせてボイスコミックが公開された。
爽やかイケメン体育教師と喧嘩っ早いピュアヤンキーによるもどかしい恋模様が胸キュンと話題のラブコメディー。喧嘩ばかりで怖がられるヤンキー・土岐奏と、他の教師と違って土岐を対等に扱ってくれた体育教師・佐原一狼。不器用な二人の距離が少しずつ縮まっていく姿が微笑ましい、教師×生徒の青春ラブストーリーである。

利瀬の友人。

『佐原先生と土岐くん』の用語

トッキ

名前も本人も「うさぎ」のようだと言われる土岐

佐原が韓国語を話せると土岐に教えた際、「土岐と似た名前の動物がいるが、それはなにか」という問題を出した。その解答が、うさぎの「토끼(とっき)」だった。佐原は土岐をピョコピョコしたうさぎのようで可愛いと思っている。

借りもの競争

借りもの競争では一枚だけ「好きな人」の紙が入っている

体育祭で行われる競技のひとつ。別名「告白イベント」と呼ばれ、お題の書いてある用紙に「好きな人」が入っていて、引いた人はその場で告白するというものである。過去に佐原も引き、土岐も引いてしまう。佐原は紙を飲み込み、土岐は佐原を探しにグラウンドから出たことで失格となり、2人とも告白イベントは回避している。

ビデオ

猫戸(左)に佐原の努力を伝える沙魚川(右)

佐原が高校時代、沙魚川に頼んで練習中のビデオを撮ってもらっていた。練習後にこっそりフォームチェックをするため他の部員には内緒で撮ってもらっていたが、沙魚川が猫戸にだけ教えたのだ。努力を見せない佐原のストイックさが、猫戸の心を動かすきっかけとなる。

『佐原先生と土岐くん』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

土岐奏「好きなもんは好き、それの何がいけねぇんだ」

自分の気持ちに正直な土岐(上)と、その言葉に驚く藤堂(下)

佐原が好きと言う気持ちを藤堂に知られた土岐。藤堂は人として好きなんだと思っていたが、土岐は恋愛対象として佐原を見ているという。同性が好きだと知り驚く藤堂に対し、土岐は「好きなもんは好き、それの何がいけねぇんだ」と素直な気持ちをぶつける。呆気にとられた藤堂だったが、土岐の純粋でまっすぐな気持ちを聞き応援することを決めたのだった。土岐の佐原に対する強い気持ちが表れるシーンである。

土岐奏「ゴールしようぜっ」

迷いなく佐原を探しに来た土岐

体育祭で行われる借りもの競争。告白イベントとも呼ばれるその競技は、佐原にとって思い出したくない過去の出来事を彷彿させるものだった。毎年借りもの競争の時間帯は警備のためグラウンドの外に出ていた佐原。「逃げているだけなのかも」と気づきつつ、グラウンドへは行けないでいた。その頃、借りもの競争に参加していた土岐は見事に「好きな人」と書かれた紙を引き当ててしまう。どうしようか悩んだ土岐だったが、ぐるぐる考えるなんて自分らしくないと佐原を探しにグラウンドを飛び出した。過去を思い出し少し暗い気分になっていた佐原の元に、勢いよく土岐が飛び出して目の前で転んでしまう。慌てて駆け寄る佐原に、土岐は一緒に来てくれと言う。「好きな人」と書かれた用紙を見せ、土岐は佐原に「ゴールしようぜっ」と言った。自分ができなかったことを難なくやってのける土岐を見て、佐原はこいつには敵わないなと思うのだった。土岐のまっすぐな気持ちに、佐原の傷が癒されるシーンである。

佐原一狼「そうしようとしたんだけどなぁ」

土岐への気持ちがあふれ出す佐原

同性が好きな佐原は、過去に好きな人に振られる辛い経験をしてその日から恋をすることをやめてしまった。しかし、まっすぐで不器用な好意を自分に向けてくる土岐を見ているうちに、「そうしようとしたんだけどなぁ」と、忘れていた恋心を思い出し始める佐原。未だ過去に捕らわれた佐原にとって恋をすることはまだ恐怖だったが、それを感じさせない程素直な土岐を見て自分の気持ちを自覚した。佐原の心の壁をぶち破る土岐に「恋をやめること」をやめさせられたのだった。佐原が一歩前に進むきっかけとなったシーンである。

藤堂慎治「そばにいてください」

プロポーズのようなセリフを拓也(右)に伝える藤堂(左)

腰を痛めていることを言わずに、大会に出ようとしていた藤堂。佐原に説得され欠場を監督に伝えようとしたとき、土岐に頭突きされ気を失ってしまう。医務室で目を覚ますと、そばにいたのは拓也だった。藤堂と話がしたくてここに来たという拓也。上手く気持ちを伝えられず、すれ違いばかりだった2人が土岐をきっかけに話をすることができた。ずっと「弟じゃない」と言ってしまったことを気にしていた藤堂。その真意を伝えられないまま拓也に避けられてしまい、拓也自身も藤堂の気持ちを聞くことなく逃げてしまったという。藤堂は拓也に、昔のように遊んだり話したりしたいと伝える。拓也がいないと楽しくない、だから「そばにいてください」と本心を伝えた。その言葉に「プロポーズみたいですね」と少し笑われてしまったが、拓也からも「俺でよければ」と言ってもらえたのだった。長年すれ違い続けた2人の気持ちが通じ合うシーンである。

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