10代で読んで欲しい哲学&倫理学&心理学の名作を紹介!プラトンやニーチェなど

長年に渡り世界中で読み継がれている哲学や倫理学、心理学の名作をまとめました。古代ギリシアの哲学者プラトンの『国家』や、ドイツの思想家ニーチェの『道徳の系譜』など、各作品の基本情報や読者の感想をまとめています。哲学入門編にぴったりな本もまとめて紹介しています。

デカルトは、方法序説もそうだが、この本を6つの章(省察)で構成している。これは、神がこの世を6日で創造した、という聖書の物語に基づいている。デカルトは、神がこの世を創造したように、自分も、新しい哲学を創造したのだ、と言いたかったのだろう。

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第1省察では、すべての物事を疑ってみる、というデカルトの思考実験が語られる。
第2省察では、身体の感覚的な物よりも、精神の方が、より確実である事が語られる。
第3省察では、いわゆる”我思う。故に我あり”という結論と、その私の中で、神のみが、私自身に由来しないがためにという理由から、その存在が証明されたとする。
第4省察では、神が人間に与えた知性を、人間が正しく利用すれば、この世界を正しく認識できる、ということが語られる。
第5省察では、物質的な世界は、純粋数学の対象においてのみ存在するということが語られる。
第6省察では、さらに感覚的な世界について、それは純粋数学よりは不確実だが、誤りを犯さなければ、正しく判断できる事が語られる。

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この本は、1641年に出版された。ガリレオが宗教裁判を受けたのが1633年、ルイ14世の治世が始まったのが1643年である。
今日の私たちの感覚で読むと、首を傾げざるを得ない記述が多い。あまりにキリスト教色が強いように思えるが、そうした時代背景を考えると、納得がいく。デカルト自身も、当時、一部の人からは、無神論者と考えられていた。
本来は、すべての学問の基礎と考えられていた哲学だが、哲学と言えども、時代の中で生まれ、その時代の性格を背負っているのだ、ということを改めて実感する。

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パスカル『パンセ』

近代科学史に不滅の業績をあげた不世出の天才パスカルが、その厳正繊細な批判精神によって、人間性にひそむ矛盾を鋭くえぐり、真の人間幸福の問題を追及した『パンセ』は、時代を超えて現代人の生き方に迫る鮮烈な人間探求の記録である。

パスカル研究の最高権威による全訳。

パスカルの断片的な警句にはいろいろな機会に接してきたが、一度ぜひ通読したいと思い購入した。
通読したいと言いながら、なかなか前に進まずに拾い読みをしている状態であるが、警句だけでは味わえない深みのある論述に考えさせながらぼちぼちと読みつつある。

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自分独りで気に入っているのであって、他の人に薦めてみても仕方のないものかも知れない。私のデスクの上にはいつも乗っかっている一冊である。

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十分な夏休みのひと時、ゆったりした読書の時間があり、この本から人として基本的なあり方を学べた気がしました。

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ライプニッツ『単子論』

『モナドロジー』の河野与一訳。新しい訳も出ているライプニッツの名著だが、河野の訳は古びていない。

ライプニツがその哲学思想を組織的にまとめて述べた4つの論文のうち、「形而上学叙説」を除く3篇を収め、ほかにそれらに関連する小品数篇を加えた。

ライプニツ哲学はこれらの諸篇のなかに要約されている。

単子論の他に、それ以前の、単子論に至る思想の、いくつかの論文も掲載されていて、
ライプニッツが、いかに単子論にたどり着いたのかがわかり、興味深い。

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単子論自体は、文字通り、世界の最小構成要素である単子の説明から始まり、
物質、生命、動物、人類、そしてそれらと神との関係が論じられる、壮大な内容。

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合わせて掲載されている、ライプニッツの著作集のリストが面白い。
あらゆる分野の著作が並んでおり、ライプニッツのとてつもなさが、実感できる。

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カント『純粋理性批判』

イギリスの哲学者ヒュームの示唆をうけて、先験的観念論をうちたてた『純粋理性批判』は、『実践理性批判』『判断力批判』とならぶ、カント(一七二四‐一八〇四)三大批判書の一つで、これら「批判哲学」の基礎に相当する、著者の理論の代表的労作である。

まず訳の問題について言えば、分かりやすい日本語とは到底程遠い代物であることは
紛れもない事実。ただ、翻訳者がどうこう以前に、本人のドイツ語があまりに混沌とした
悪文なので、とても責める気にはなれない。

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このテキストの素晴らしさ、カントにおいて、とりわけこの『純理』において感動的なのは、
これでもか、とばかりに緻密に論理を組み立てて、必要最小限の道具立てから己の脳と
ことばでもって徹底的に「批判Kritik」を繰り出すその態度、さらにその上で結局、有限な
人間に分かるわけないだろ、無理、と語るその潔さ、挙げ句の果てにはなぜ無理なのか
さえも「批判」する始末……。

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カントを特徴づける「異常さ」(どのような意味において異常なのか、はここではあえて
言及しない)がこの上なく表現された不朽の名品、それが『純粋理性批判』。

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キェルケゴール『死に至る病』

「死に至る病」とは絶望のことである。

憂愁孤独の哲学者キェルケゴール(1813‐55)は、絶望におちいった人間の心理を奥ふかいひだにまで分けいって考察する。

読者はここに人間精神の柔軟な探索者、無類の人間通の手を感じるであろう。

後にくる実存哲学への道をひらいた歴史的著作でもある。

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