Luck Stealer(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『Luck Stearler』とは、『ジャンプSQ.』にて2007年12月から2012年2月まで連載されていたかずはじめの作品。
勧善懲悪を軸に、運を生成できない愛娘・来栖花梨のために、父の来栖悠聖が奮闘する物語。
クライアントからの依頼に大小問わず運を略奪することで悪を滅する前半と世界を掌握せんとする組織との戦う後半に、に大きく別れた作品である。
悪を滅する作風はかずはじめが以前連載していた、記憶や精神を破壊して悪を滅する設定だった『MIND ASSASSIN』を彷彿させる。

花梨の祖父母の店で働くアルバイター。
悠聖は彼女に尾行されたことがあり、彼女を苦手としているが、花梨とは親密な関係を築いてる。
悠聖へのプレゼントを花梨が探している際に、ショッピングモールに同行するがその際に花梨の不幸体質に巻き込まれてしまう。

真仲祥司(まなかしょうじ)

悠聖の学生時代からの友人。
花梨の「運を生成できない」体質の研究をしており悠聖を支えている。
子供が苦手だったが花梨をきっかけにロリコンに目覚め、ことある毎に花梨の写真を求める。

『Luck Stealer』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

来栖悠聖「『運』を全て失った人間は 必ず『偶然』何かが起こって死ぬ」

No1『運泥棒』におけるセリフ。

悠聖に和田の殺害を依頼した美加は、和田の実力を知っているが故に反撃を警戒する。
しかしながら悠聖によって運を奪われた和田は偶然の事故によって悲惨な結末を遂げることとなった。
「『運』を全て失った人間は 必ず『偶然』何かが起こって死ぬ。」
運がキーワードとなっているこの作品を象徴するシーンである。

来栖花梨「花梨はどうして人を傷つけちゃうの?」

No12『重なる心の闇』における終盤の一コマのセリフ。

花梨の運が尽きかけていたことを引き金に、次々と不幸が花梨と愛莉を襲い最終的に橋が崩落する大惨事を引き起こしてしまう。
悠聖の助けによって花梨と愛莉は命を失わずに済んだものの一連の出来事は花梨を傷つけてしまい、花梨は思わずこの「花梨はどうして人を傷つけちゃうの?」を涙を流しながら発する。
このセリフに悠聖は自身の過去と照らし合わせ、過去編への扉を開くトリガーとなる。

来栖悠聖「理花 ごめん…」

No22『寛容』におけるラストシーンのセリフ。

初めて1人で任務を遂行していた悠聖は標的の罠にかかり、左腹を刺されてしまう。
なんとか悠聖は奇跡的に生還するも、理花は死亡。
死受をけ入れられず呆然としていた悠聖が理花からの最後のメールを見た直後に発したのがこの「理花 ごめん…」だった。
悠聖が花梨のために何をしているか、悠聖は隠していたが理花は全て知っていた。
メールを見た直後に悠聖の涙が止まらなくなるのは無理もない。

来栖悠聖「オレが殺すのはそいつが人を殺しているか、そいつによって人が死んでいる悪党だけにする。」

No23『改悛』におけるセリフの一コマ。

理花の死を受け入れ、仕事に復帰する前に悠聖が中藤に希望した条件がこの「オレが殺すのはそいつが人を殺しているか、そいつによって人が死んでいる悪党だけにする。」
理花の願いだった『罪の無い人間は傷つけない』。
これを守るために悠聖は中藤に頼み込んだ。
中藤にも指摘されているが、やっていることは偽善者と変わらない。
けれども今後は仕事のミスは一切しないこと、報酬も基本給のみで構わないと頼み条件を呑ませた。
運を奪うのは悪人のみ。
中藤が『こんなふざけた殺し屋は見たことねぇ』と話すのもごもっともであるが、ここから現在の悠聖になっていくのである。

レイン「だって…だって彼では… ボクらを救えないんだよ…」

No40『窮迫』における一コマのセリフ。

クラルクス総本部へ向かうために悠聖達は隠れ家を出発したが、出発1時間後に待ち伏せしていたクラルクスの罠に。
悠聖を逃がそうとしたものの、花梨を誘拐された悠聖は動揺してしまいクラルクスの手へ
この一連の計画をアシストしたのがレイン。
裏切りに驚くロアにレインが告げた一言がこの「だって…だって彼では… ボクらを救えないんだよ…」だった。

この衝撃シーンから物語は終盤へ突入。
自分が助かるためにこれまで活動を共にした仲間を見捨てる。
あまりにも非情すぎる選択であった。
ここから作品は一気に終盤へと向かう。

レイン「ありがとう来栖さん。どうかよろしくお願いします。」

No44『償い』におけるセリフの一コマ。

捕らえられた悠聖は花梨を救出しようとするも救えずに失敗。
更に警備が強化され絶望する中、このままでは殺されてしまうエリクの救出を求めてレインは悠聖の元へ。
最初は困惑する悠聖だったが、エリクは自身の命が残り少ないことや仲間を裏切ってしまった罪滅ぼしとして悠聖に運を託すことを決意。
許しと共にエリクを助けることを約束されたレインが悠聖に運を託した後にこの「ありがとう来栖さん。どうかよろしくお願いします。」を告げた。

このセリフの後に運を失ったレインは死亡。
悠聖は生き残っていたロアと共に最終決戦へ向かう。

『Luck Stealer』の裏話・トリビア・小ネタ/エピゾード・逸話

数少ない表紙獲得作品

『青の祓魔師』、『この音とまれ!』、『双星の陰陽師』とヒット作が多い『ジャンプSQ.』。
しかし創刊当初は月刊少年ジャンプからの移動組やベテラン作家を中心に起用していたため、この作品は連載1年目に雑誌の表紙を飾ったことがある。
増刊号で表紙巻頭を取ったことはあるものの、長期連載では数少ない表紙を飾った作品となった。
(見開きカラーは過去に経験あり)

かずはじめにとって過去最長連載。

連載期間は2007年2月から2012年2月。
月刊誌での連載とは言え連載期間は過去最長となった。
単行本は全10巻、『明稜帝 梧桐勢十郎』と並ぶ過去最多タイ。
まぎれもなくかずはじめの代表作と言える。

中藤の設定変更

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